|試作型《プロトタイプ》:Yacht
●帰りたい
ダークセイヴァー上層……と呼ばれる第三層にある闇の種族『鮮血好む美食家』のお屋敷にて。
そこでは毎日、毎日、毎日、魂人達が虐げられ、玩具のように弄ばれていた。
殺しても蘇る魂人達は皆、適度に遊ばれては部屋に放り込まれると言った仕打ちを受け続けている。
そんな中、魂人のサルジュは日に日にある声が聞こえるようになった、と呟く。
それは第四層にいる姉・スティーリアの声。時には優しく、時には厳しかった唯一の家族の声なのだそうだ。
声が聞こえる理屈はまだわからない。けれど、サルジュはその声の下へと向かわなければならないような気がしてならないとのこと。
「もしかしたら、向こうで何かあったのかもしれねぇ……」
「けど、どうやってここを脱出するんだよ。逃げる方法なんて……」
「……1つ、賭けになるかもしれねぇが……試したいことがある」
サルジュはこの館にやって来て、何度も何度も主に食べられてきたからなんとなく弱点を見つけている。
だが、だからといってそれが上手くいくかは……完全な賭けとなってしまう。
鮮血好む美食家。彼女は食事の前に必ずナイフを完璧に研いでから檻に閉じ込めた魂人を切り刻む。
研いでいる間は使用人であろうが誰も近づくことはなく、ただ1人で集中している。
そこを、サルジュは飛び道具か何かで一撃与えれば、怒り狂って檻を開けてくれるんじゃないか、と。
「けど、その後どうするんだよ!? 戦う力は俺達には無いんだぞ!?」
「そこなんだよな……。外から手助けがあればいいんだが……」
どうしたものかとサルジュは悩む。
誰か、手助けしてくれる人はいないものか……。
●第四層
一方のダークセイヴァー下層――もとい第四層。
闇の救済者として戦い続けるサルジュの姉・スティーリアは仲間達と共に休息を取っている。
彼女は過去、ユーベルコードに覚醒した覚醒者でもあり、以前猟兵達のおかげでその力を安定させたこともある。
なお、現在は仲間達と共に作戦を立てて次の吸血鬼との戦いに備えていた。
「……?」
時々、彼女は誰もいない場所へと振り向いて首を傾げる。
弟のサルジュの声が聞こえたような気もするのだが、何をしたって彼はどこにもいない。
吸血鬼との戦いで戦死してしまった|彼《弟》がここにいるはずもないのだ。
「スティーリアさん?」
仲間の声で現実に引き戻されたスティーリア。
ふるふると首を軽く横に降って、仲間達に休息の指示を与えた。
「……なんでもない。もう少し、身体を休めよう」
「は、はい」
今はもういない弟。
彼が魂人となって第三層にいることなど、姉は知る由もなく。
●第三層と第四層の|橋渡し《ヨット》となれ。
「お疲れ様です。ダークセイヴァー上層にて手助けをして欲しいという方がいるようで、どうかそちらに出向いていただければ、と」
集まってくれた猟兵達に対し、金宮・燦斗(|夕焼けの殺人鬼《MorderAbendrot》・f29268)は今回の件について詳しい説明を開始する。
第三層の闇の種族『鮮血を好む美食家』に囚われた魂人・サルジュ。
彼はある日を境に第四層にいる姉の声が聞こえるようになり、戻らなければならない気がしているそうだ。
しかし闇の種族に捕らわれている彼は闇の種族の弱点こそ知っているものの、攻撃する手段などがないため逃げられずにいた。
「彼はどうしても、第四層にいるお姉さんに会いたいそうです。……何故声が届いているのかまではわかりませんが……」
「私がこの予知を見たということは、少なからず今後になにかが起こる。そう考えるしかありません」
ふう、と小さくため息をついた燦斗は改めて猟兵達にお願いする。
サルジュをどうか、第四層へと連れて行って欲しいと。
まずはサルジュや他の魂人達を闇の種族から救出し、そこから彼を第四層へ連れて行く必要がある。
道中、危険な花園がありそこを守る敵も存在するため、サルジュを守りつつ突破していくのだそうだ。
「闇の種族からサルジュさんを救い、第四層へ連れて行く。それが今回の目的となります」
準備が出来た者から連れていくから、と声をかけた燦斗。
手を差し伸べ、手を取った猟兵からまずは闇の種族のいる現場へと送ってくれるそうだ。
――さあ、階層をまたぐ|船《Yacht》を出そう。
御影イズミ
閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
シルバーレインの戦争、お疲れ様でした。早い……。
ここからは通常運転で参ります。ダークセイヴァー上層シナリオです。
初めての方はMSページをご確認の上、ご参加ください。
●第一章:ボス戦シナリオ
プレイングの時点でボス敵『鮮血好む美食家』との戦いから始まります。
そのため奇襲攻撃などが可能となっております。
この時点の最終目標は『檻に囚われたサルジュを救出する』ことです。
闇の種族は倒すことも可能ですが、弱点を突く必要があります。
弱点はオープニングにヒントがあります。
場所は闇の種族の豪邸・キッチン。
基本的なコンロや調理器具が並び、高めの食器などもあります。
食材となる魂人達を捕らえるための檻が直ぐ側に存在し、幾人かの魂人と共に今回の救出対象であるサルジュもいます。
それなりに広いですが、天井が低くキャバリアの使用や飛行状態は難しいです。
また鮮血好む美食家は魂人を刻んで食すために、猟兵達が来るまではナイフを研いでいます。
●第二章:冒険シナリオ
サルジュの救出が終わると、すぐに第三層から第四層へと向かいます。
しかしその途中、危険な花園を通らなくてはなりません。
その他、詳細は断章にて。
●第三章:集団戦シナリオ
集団敵『弄ばれた肉の玩具』との戦いになります。
第四層へ到達したその時、サルジュの姉スティーリアが闇の救済者として肉の玩具の群れと戦っています。
その他、詳細は断章にて。
皆様の素敵なプレイング、お待ち致しております。
第1章 ボス戦
『鮮血好む美食家』
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POW : 生で味わうのもよろしいもので?
噛み付きが命中した部位を捕食し、【生命エネルギー】を得る。
SPD : 抵抗せずに捌かれなさい?
【自身の血液】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【殺戮捕食態】に変化させ、殺傷力を増す。
WIZ : さあ、食材を捌く時間です
自身の装備武器を【解体捕食モード】に変え、【如何なる部位をも切断する】能力と【鮮血と生命力を吸収する】能力を追加する。ただし強すぎる追加能力は寿命を削る。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠館野・敬輔」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ブラミエ・トゥカーズ
こちらの層に赴くのは初めてであるが、再生する人間とは有り難みが薄いと思うのは余だけであろうか?
奇襲など全く考えていない
普通の態度で普通の仕草で美食家に声を掛ける
貴公は余と同じ様な嗜好の様であるが、一つ余と交換をせぬか?
UDCアース産輸血用パックと魂人(サルジュ)の交換を持ちかける
戦闘
余を喰らうのは止めはせぬが、それは愚かな話であるぞ?
自身は吸血鬼の形をしただけの病原菌の集合体
数万数億の一部を切断した所でダメージは如何程か
鮮血に混じる病原菌を取り込む事の愚かさは如何程か
余の血は相当不味いと思うがな?
どうであったか?
魂人を吸血したことはないので問題無ければ一口
さて、どのような味なのであろうな?
●全ての鮮血が良いものとは限らない
「こちらの層に赴くのは初めてであるが……再生する人間とは、有り難みが薄いと思うのは余だけであろうか?」
少々首を傾げながらも、ブラミエ・トゥカーズ(《妖怪》ヴァンパイア・f27968)は闇の種族『鮮血好む美食家』のいる館へと辿り着く。
御伽噺の吸血鬼という存在である以上、血を吸うことが糧の彼女にとっては魂人――すなわち死ぬことを許されない人間というのは多少気が狂うものだ。血を吸ったら死ぬ、それが今までの長い人生で見てきたものだから。
それでも、少しだけ試したいと思うのは吸血鬼としての性だろう。一旦は助けに出向くことに決めた。
「ふむ、なるほど。同じ嗜好ということか」
件の部屋へと辿り着いたブラミエ。ナイフを研ぎ澄ましている鮮血好む美食家に向けて一言告げ、振り向かせたところで交渉を1つ持ちかける。
それは、自分の持つUDCアース産の輸血用パックと捕らえた魂人……サルジュとの交換。鮮血だけを飲みたいのであれば、これを渡そうと。
「どうだろうか、余の掲示する交換条件は悪くないと――」
思うんだが、と口にしようとしたところで、鮮血好む美食家はナイフを研ぐのを止めてそのままナイフを解体捕食モードへと切り替える。どうやら交渉する意志はなく、むしろブラミエさえも餌として見ているようだ。
解体捕食モードとなったナイフの切っ先がブラミエの身体を切り裂き、切断する。溢れ出る血を美食家はその口から吸い取り、生命力をも吸い取る……はずだったのだが、美食家は苦しみを訴える。
「ふむ。余の血は相当不味いと思うが、いかがかな?」
そう豪語するブラミエは赤死病、転移性血球腫瘍ウイルス等、古に騒がれた病原体の名を冠する。その力はまさしく本物のそれであり、ユーベルコード『災厄流行・赤死病』によって増幅された伝染性ウィルスによる血液への悪性腫瘍が美食家へと付与され苦しめ続けていた。
死に至るほどの飢餓感から始まり、体内から血が抜けるような感覚が美食家の身体を駆け巡り貧血へと至り、最終的には飢餓感によって脳が狂わされて幻覚を見る始末。もはやブラミエどころか、魂人の判別さえも出来ていないようだ。
ブンブンとナイフを振り回し、幻覚によって見える敵を排除しようと狂う美食家。
その光景はまさに、恐るべき病が伝染した時の光景そのものだったと語られる。
大成功
🔵🔵🔵
フォルク・リア
「死を以っても断ち切る事が出来ない
のは人の絆か。」
in the darkを発動し死霊と合体。
影に潜み様子を窺い敵や檻の中を観察。
闇に浮かぶ瞳を展開し【先制攻撃】
敵の未来予測を封じその隙に
自身は檻のカギを見つけて開けるか、
周囲の出来るだけ重量のある物を冥府の闇に取り込ませて
攻撃力を増加させてそれで檻を破壊。
「今の内に早く外へ!奴は俺が相手をする。」
細かい事情を話す暇はないと短く伝え
魂人と進路を守る様に立ちはだかり
冥府の闇で周辺の物を取込んで攻撃し敵の攻撃、行動を妨害。
瞳で未来予測を封じ、捕食モードの武器攻撃を受けない様に注意。
あくまでも魂人の脱出を優先。魂人が離脱出来たら
自身も影に潜って脱出。
●絆は死んでも断ち切れぬ
「死を以っても断ち切ることが出来ないのは、人の絆……か」
ユーベルコード『in the dark』を使い、自由自在に影を操り移動できる死霊と合体したフォルク・リア(黄泉への導・f05375)は人の絆の強さについて考える。
ダークセイヴァーという世界がいくつもの層に分かれているからか、あるいは姉弟の絆が強いからなのか。どちらにせよ、この絆を切ることは難しいのだろうと感じていた。
ならばその繋がりを再び近づけさせること。それが、猟兵という立場が成すべきことである。
影の中から様子をうかがっていたフォルクの視線に入ったのは、先の猟兵によって狂わされた鮮血好む美食家が正常を取り戻し、再びナイフを研ぎ澄ませている場面。
そして最も大事なのは檻の中。中を確認してみれば魂人達には一切の怪我もなく、無事なようだ。ただ、喰われてしまうという恐怖はまだ無くなっておらず、隅っこで震える者が多かった。
「となれば……」
檻の鍵を確認したフォルクはタイミングを合わせるため、まずは音を出して美食家の意識をナイフから逸らす。それと同時に見た者の未来予測を封じる闇に浮かぶ瞳を浮かべ、先制攻撃を仕掛けた。
美食家が敵襲と気づいた時には既に遅く、フォルクは美食家を檻から遠ざける形になるように吹き飛ばす。彼女が起き上がるまでに冥府の闇にハンマーのようなものを取り込ませて檻を無理矢理壊し、中にいた魂人達を救出する。
「あ、ありがとう! でも、アンタは!?」
「細かい話をしている暇はない。奴は俺が食い止めるから、今のうちに早く外へ!」
「……すまない!」
何も出来ない自分が腹立たしい、という表情をしたサルジュだったが……今は力もなく、戦う事はできない。故にフォルクの言う通りに魂人達を先導し、館の脱出を図る。
それを追いかけようとする美食家は解体捕食モードとなったナイフを伸ばすが、それらは全てフォルクに阻まれて魂人達に届くことはなく。周りの道具を飲み込んだ冥府の闇が次々に美食家の行動を封じるように、一撃ずつ与えていった。
「この辺りで……と」
ある程度のダメージを与え、怯ませたところでフォルクは再び影へ潜る。
本来優先されるべき魂人達はこれにて救出完了。
あとは美食家にダメージを与え、彼らを追いかけないようにするだけだ。
大成功
🔵🔵🔵
フィア・フルミネ
魂人を、この世界からの弱者を救うのが私の使命。戦おう。命尽き果てるまで。
さて、救うべき魂人たちは脱出したらしい。やはり仲間は頼りになる。ならば逃げるしかできなかった魂人に代わりキミを討つ。
得物にこだわりがあるなら潜んでよく観察。ナイフ? 血液? うん。電気を通すなら奇襲時や反撃を受ける時は電気化していなすように立ち回ろう。いかに捕食形態とはいえ物理的な干渉をしてくるはず。
魂人の怒りを思い知るといい。
とは言うものの討ち果たせるとも思っていない。深追いはせず、時間を十分に稼いだら己の堅牢さにみを任せて離脱するつもり。
●魂人達の代弁者
逃げた魂人達を追いかけること無く、闇の種族・鮮血好む美食家はナイフを研ぎ澄ます。
まだ、まだ、魂人は捕まえればいつでも食べることが出来る。このナイフを持って外へ出て、また新たな獲物を獲りにいけばいい。
そうだ、まだ終わっていない。もう一度狩りに出かけよう。狩りに出て、魂人を捕まえれば……。
「……既に、救うべき魂人たちは脱出出来たみたいね」
物陰に隠れたままに、フィア・フルミネ(|麻痿悲鳴 《まいひめ》・f37659)は美食家の様子を伺い、観察を続けていた。
目を血走らせたままにずっとナイフを研ぎ続ける美食家。ぶつぶつといろいろな言葉をつぶやいており、魂人を捕まえる、食べる、といった単語が漏れ出ていた。
「魂人を、この世界からの弱者を救うのが私の使命。……私は、戦おう。命尽き果てるまで」
拳を握りしめ、決意を固めたフィア。相手の観察を済ませ、ナイフは普通のものと変わりないことを確認。奇襲を仕掛けるためにそろり、そろりと足音を殺してもう少し近づいていく。
1歩、また1歩。ナイフを研ぐ音だけが響く中を歩いて、近づいて、ユーベルコード『被雷身』で自分の肉体を真の姿に変えて――。
「――っ!!」
雷をありったけ手に集めて、思いっきり、美食家の身体に雷を通す。
バチンッと爆ぜる音が一瞬、あとは焼け焦げた匂いと美食家の身体から上がる小さな煙がじわじわと広がっていく。
だが、闇の種族はこの程度では倒れることはない。大きな一撃となったのは間違いないが、それも僅かに動きを止める程度にすぎないもので。
「……でしょうね。でも、私のこの一撃には魂人達の怒りが込められている」
逃げた魂人達だって、手段があれば闇の種族に一矢報いたことだろう。戦う力があれば、一度でも反撃を行えたかもしれない。でも彼らにはそれがなくて、何も出来ないままに逃げた。
その怒りを代弁したのがフィアだ。せめて彼らの怒りを代弁できるように、目に見えてわかりやすい雷が美食家の身体を駆け巡って、美食家の身体を焼く。
数秒、間が出来て。
後に放たれるは、美食家が自分の血液を代償にして殺戮捕食態となったナイフの斬撃。
紙一重でフィアは電気化してそれを躱し、距離を取る。物理的干渉を受け付けない状態なので優位を取れてはいるが、闇の種族は強大すぎる敵。倒せる見込みは0に等しい。
「ならば……」
無理は禁物。己の堅牢さに身を任せ、ある程度のダメージを与えた後にフィアは屋敷から離脱してゆく。
相応の手負いにしたと言っても、まだ美食家は諦めない。
邪魔がいなくなれば、再びナイフを研ぎ澄ますだけである……。
大成功
🔵🔵🔵
御堂・伽藍
アドリブ、即席連携歓迎
おりょうり あじ?
さて、我等の味わい如何なる物か?
先制攻撃早業
念動怪力衝撃波氷雷属性UC
マヒ目潰し捕縛
無防備な背中に遠慮なく奇襲
切れ目ない攻撃に魔力を乗せ異状へ押し込んでいく
敵の攻撃を落ち着いて見切り
残像ダンス陽動迷彩フェイント忍び足で躱す
カウンター二回攻撃追撃継戦能力を交え
敵が何をやってもUCが降り注ぐ
お誘い陽動存在感釣り
自分に引き付け魂人の逃亡時間を更に稼ぐ
あぶくたった にえたった
煮えても焼けても、我等は食えぬ
物の屍の、何を喰らうと?
ねえ?ねえ? おあじはいかが?
みなそこへ みなそこへ
鎮め沈め骸の海へ
さようなら
さようなら
御然らば
御然らば
●| 《がらんどう》のお味はいかが?
しゃ、しゃ、とナイフを研ぎ澄ます闇の種族『鮮血好む美食家』。
これまで幾度と猟兵達に邪魔をされ、食事の時間を逃してきた。
けれどそろそろ誰かを食べなければ飢えてしまう。何かを食べなければ飢えてしまう。
ああ、餌は無いのか。良質な血肉はないものか……。
「おりょうり、あじ……?」
コソコソと隠れながらも、御堂・伽藍(がらんどう・f33020)は考える。食事で人は生きていることは知っているが、『からっぽ』で『がらんどう』な自分にも味はあるのか? と。
ダークセイヴァーの下層で死んで魂人となった人種にも、闇の種族達にとっては餌となる。ならば自分にもあるのかどうか?
「……むぅ」
よくわからない。よくわからない。
がらんどうな肉体はなんにもなくて、なんでも入るから余計にわからない。
いろいろと、ごちゃごちゃになった頭の中をスッキリさせなくてはと、伽藍はふるふると首を横に振ってから美食家の背に向けて素早く先制攻撃を放つ。
ナイフを研いでいるだけの美食家への先制攻撃はよく通る。念力で飛ばされた物体が次々に美食家の背に刺さり、伽藍の怪力を込めた一撃が骨を砕く音を出す。
追撃にユーベルコード『|時の猟犬は狙った獲物に躊躇が無い《ツナガレシトキハツキルマデツヅク》』を放ち、びょうしん、ふんしん、じしんの3つが止め処なく時を刻み、美食家の身体を次々に切り刻む。
「――汝等の全て、刻まれ、朽ち果てて逝く」
ちくたく、ちくたくと時を刻むように3つの針が時を、美食家を刻む。
反撃の隙すら与えることなく、魂人達を追いかける時間さえも与えることなく。
どのぐらいの時間が刻まれたことだろうか。美食家の身体はもはや人のそれを保っていない。
それでも最後の一撃にと、美食家の首は伽藍の身体に食らいつく。
「……――」
食らいついた美食家の表情が歪む。
|それ《・・》を喰らった感想が、ゆっくりと表情ににじみ出てきた。
――あぶくたった にえたった。
――煮えても焼けても、我等は食えぬ。
「ねえ、ねえ?」
――物の屍の、何を喰らうと?
――| 《がらんどう》な物の屍、そのおあじはいかが?
「みなそこへ、みなそこへ……鎮め、沈め」
――骸の海へ。
「さようなら、さようなら」
――御然らば、御然らば。
……気づけば、美食家の身体は刻まれたままにその場に放置された。
彼女が元に戻ったかどうかは、定かではない。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 冒険
『愚滅の花園』
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POW : 花を炎で燃やす、刈り取るなど、物理的に罠を排除して進む
SPD : 空を飛ぶ、花の敵意を逸らすなど、知略を尽くして罠を回避し進む
WIZ : 幻を打ち破る、毒を浄化するなど、魔法的な手段で罠を解除して進む
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
「だ、脱出出来た……?」
サルジュは美食家の館からできるだけ遠くへ離れた場所に辿り着いていた。
もしかしたら追いかけてくるかも、と考えていたようだが……それは杞憂だったようだ。
――と言っても猟兵達が抑え込んだおかげだとは彼は知る由はないのだが。
大きく息を吐いて、呼吸を整えるサルジュ。
ようやく逃げることが出来たのは良いのだが、ここから第四層へ戻るにはどうしたら良いのかを考える。
屋敷にいる間、サルジュは使用人や美食家の言葉から色々と情報を集めていた。
その結果、ある花園をくぐり抜ければ第四層に戻る事ができると知っているが……。
「でも、あそこを通るには……幻覚と苦痛に耐えなきゃいけないんだよな……」
サルジュ曰く、第三層と第四層を分ける道なりの途中、幻覚を見せる花々で出来た花園を通らなければならないそうだ。
その花々は全てが毒を放出しており、毒を吸い込んだ者は脳に幻覚を植え付けられ、身体中に痛みを訴えるのだと。
しかも花園は広大で、息を止めて進むのは難しい。どんなに頑張っても3分の1を通り過ぎたところで苦しくなってくるとのこと。
なので、サルジュは猟兵達にお願いしてきた。
『花々をどうにかして欲しい』と。
「通るだけなら問題ないけど、俺じゃあ花をどうにかする方法がなくって……」
「だから、あの、第四層までの護衛もお願いします!!」
大きく頭を下げて猟兵達に頼み込むサルジュ。
さて、どうしよう……?
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プレイング受付:2/5 8:31~
皆様のおかげで美食家を抑え、サルジュは無事第四層への道――幻覚の花園まで到達できました。
しかしそこから先、サルジュ1人では通ることが難しい花園となっております。
花は断章にある通り、毒を放出しています。
この毒は吸い込んだ者に対して強烈な幻覚を引き起こし、身体中の至る部分に痛みを発生させます。
そのためサルジュが吸い込んでしまえば瞬く間に彼の身体は死に至り、永劫回帰を使って復活しますが精神が少しずつ弱っていきます。
姉のもとへ向かうまでは出来るだけ精神を維持しておきたい、というのが彼のお願いでもあります。
花園を通り抜ける方法は何でも構いません。伐採、焼却、なんでもござれ。
花を刈ったり燃やし尽くしても再び復活しますが、通る間は無害になることでしょう。
なお「空を飛ぶ」は幽閉され続けたサルジュには難しく、補助がなければ飛ぶことは出来ないのでご注意ください。
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ブラミエ・トゥカーズ
吸血鬼に対価無しで草刈りと護衛とな?
とはいえ、貧血になられては後は面倒であるな。
ここを抜けた後、そこにあるモノで余に餌を供せよ。
余と約定を結べば無事あちらに送ってやろう。
四階層の住人を贄にする提案をし、サルジュの感情を喰う
UCで騎士団を召喚
『浄化、対集落、消毒』属性にて花を焼却
騎士団は円陣を組み護衛と焼却をする
彼等自体の犠牲は無視
騎士団は毒で幻覚や苦しむ振りをしつつ、花園焼却作業にブラミエを巻き込む
そちらの方が本気臭い
相変わらず貴公等、ユーベルコード《約定》の無視が甚だしいな。
正しき人間であれば害ある魔との約定など破って当然
騙される吸血鬼が悪いのだ
その態度はサルジュにも理解できるほどに
●吸血鬼とは本来恐れるべきもの
幻覚を見せてくる花園、その入り口で一瞬立ち止まって頭を下げたサルジュはちらりとブラミエを見やる。
お願いします、と頭を下げた彼に対し、ブラミエはただ一言だけ告げるのだ。
「……吸血鬼に対価無しで、草刈りと護衛とな?」
「うっ……」
まさにブラミエの言う通り。今回の件はサルジュを第四層へと送るという|猟兵の任務《・・・・・》とは言え、対価となるものは殆ど無いに等しい。なので吸血鬼たるもの、血を対価に貰わねばやっていけない。
しかし今ここでサルジュの血を対価としてもらったところで、その後彼が貧血になってしまっては元も子もない。そこでブラミエはサルジュに対し、第四層の住人を贄として捧げるのはどうだろうか、と提案を示した。
「そ、それはー……」
「余と約定を結べば、無事あちらに送ってやろう。どうだ?」
「……わかった。皆がいい、って言えば……だけど……」
苦渋の決断と言った様子のサルジュ。自分が助かるためにこの現状を知らない第四層の人々の血を捧げるというのは、かなり決断に苦しんだことだろう。ブラミエはその感情をも少しずつ喰らっていく。
「さて、では約束は果たさなくてはな」
そう呟いたブラミエはユーベルコード『歪曲伝承・魔女狩りの灯』のための詠唱を始め、しばらく詠唱を続ける。長く詠唱すればするほどに呼び出す者達――放火に特化した騎士団を呼び寄せる事ができるためだ。
呼び出された騎士団達は皆、花を焼き尽くす。魔女の花、幻惑の花だと叫びながらも、円陣を組んでブラミエ達を護衛しつつ花を消毒していく。
だが騎士団のメンバーは皆人間。サルジュ同様に幻惑や毒で苦しみ、息絶えていく者もいる。
「わ……」
サルジュは思わず身を引いてしまったが、ここで抜けられないのはまずいとブラミエについていく。
ブラミエは騎士団の犠牲などなんとも思わずに先へ進んでいたのだが……突如として彼女を炎が覆い尽くす。
「っ! 相変わらず貴公等、|約定《ユーベルコード》の無視が甚だしいな……」
恨みを持っているのか、それとも、己に害する魔が恐ろしいのか。騎士団達はブラミエの言葉など聞くこともない。
ただ、直線上にある花を焼こうとしたら前にブラミエがいた。それだけの話だと言って聞かないのだ。
「……まあ、正しき人間であれば害ある魔との約定など破って当然。騙される吸血鬼が悪いのだ」
ふう、と小さくため息をついたブラミエ。
その態度はサルジュでさえ理解できるほどにわかりやすかったという。
大成功
🔵🔵🔵
フォルク・リア
「これが。毒の花園か。
厄介なものだけど勿論、四層まで無事送り届けさせて貰うよ。」
花園の範囲を見渡して確認し、
抜けるまでの距離を把握。
出来るだけ目的地までの最短距離のルートを設定しつつ。
なるべく風上から接近。
「とはいえ、どうしたものか。」
囚われていたサルジュの体調を考慮して。
「なるべく早く抜けるとしようか。」
グラビティテンペストを発動し
周囲に斥力のフィールドを展開。
毒を自分達に近づけない様にしつつ
重力を進行方向に作用させる事で進行速度を加速させる。
「これで毒の心配をせずに行けるはずだ。
魔力制御は必要だから万全じゃないが。」
「まあ、調子が悪くなったら言ってくれよ。
背負って走る位しか出来ないけど。」
●導を頼りに進め
幾度となく繰り返される花園を、サルジュとフォルクは進む。
すでにいくつかの花は先立って駆けつけた猟兵が焼き尽くしてくれたが、それでもまだ残っている花はある。
「これが毒の花園か。厄介なものだけど……」
ちらりと視線をサルジュに向ければ、怖い、という表情が表に出ているのがよく分かる。
1人ではどうしても抜けることが出来ない、第三層から第四層への道。それでも姉に会いに行きたいという思いが強いのか、フォルクから離れるようなことはなかった。
「大丈夫、厄介なものだけど勿論、第四層まで無事送り届けさせてもらうよ」
「! は、はい!」
柔らかく笑みを浮かべてサルジュを励ますフォルク。さて、と前を向いて花園の範囲を確認する。
花園は広く、遠くを見据えてもまだ花園が見えている。無限に広がるように見えているが、風向きを確認しながら第四層までの距離を測る。
第三層から流れ込み、第四層へと到達する風。その流れはフォルク達が進めば進むほど緩やかになり、元は強風だったかもしれない風は第四層へ続く道までまっすぐに流れている。
「こっちだ。出来るだけ風上に」
花の毒を吸い込まないようにとサルジュを導くフォルク。しかしサルジュは逃走で少し疲労が溜まっているのか、その場に立ち止まってしまう。
ぜえ、ぜえと少し大きな呼吸になっており、喉の痛みからか咳が出ている。これはまずい、と判断を下したフォルクは早めに抜けるため、ユーベルコード『グラビティテンペスト』を使って周囲の無機物を重力を操る微粒子へと変換、斥力フィールドを展開させる。
毒を遠ざけ、自分達の移動速度を上げる斥力フィールド。立ち止まっていても少しずつ、重力がフォルクとサルジュの身体を第四層へと動かしてくれる。
「大丈夫かい? これで、毒の心配をせずに行けるはずだ」
「あ、ありがとうございます。さっきよりは軽くなりました」
「それならよかった。でも、調子が悪くなったら言ってくれよ。背負って走るくらいしか出来ないけど」
「そうなった時は、お言葉に甘えます。ありがとうございます」
少しだけ休憩を挟み、また第四層への道を歩き出すフォルクとサルジュ。
その速度は毒が到達するよりも早く。
大成功
🔵🔵🔵
フィア・フルミネ
広大な花園でも三分の一程度なら呼吸を止めて突っ切れると聞いた。うん。その情報だけでも十分。
走るといい。私は猟兵にして、キミと同じ魂人。心臓のないこの身体を、あのユーベルコードが否定してくれるのはキミもよく知っているよね。
魂人らしく《永劫回帰》で活路を見出そう。私は死を恐れない。目の前に歩こうとする弱者がいる限り。体内の電力をオーバーロードさせて花園を焼き払う。味方を巻き込まない成功率は、己が死のリスクを背負う事でカバーする。
焼き払ってもまた生えてくるなんて、ひどいトラウマになりそう。
カシム・ディーン
アドリブ
連携歓迎
機神搭乗
(突如飛来する機神
よぅ…途中参戦で悪りーが邪魔しますよ?
「よろしくねー☆」
【情報収集・視力・戦闘知識・医術】
周辺の花園の状況
突破ルート
サルジュの状態把握
【念動力・浄化】
念動障壁を機体とサルジュに展開
毒を吸わせないように防ぐ
食らった毒は浄化
共闘している猟兵がいるならその方にも付与
【属性攻撃・二回攻撃・切断・弾幕】
武装に炎属性を付与
周囲の毒花々を焼き払い
鎌剣で容赦なく刈り取る
何つーか…考えてみると此奴をちゃんと使うのって珍しーな
「鎌剣は武器だぞ☆」
ある程度安全が確保出来たら
此奴はサービスだ
UC発動
魂人の永劫回帰の代償の治療
思い出を失うってのはきついだろうからな…?
●|毒の花園《トラウマ》を乗り越えて
――広大な花園……でも、3分の1程度なら、呼吸を止めて突っ切れると聞いたよ。
目の前に広がる毒をばらまく花達の楽園を走り抜けるフィアとサルジュ。2人は息を止めて、一気に走り抜ける。
魂人という身体を持つ2人は死すればユーベルコード『永劫回帰』によって、幸せな記憶を心的外傷に改竄してでも蘇ってしまう。
でも、それでも、サルジュは諦めなかった。姉との幸せな記憶を投げてでも、姉のもとへと帰ってみせると誓ったから。
呼吸を止めて走り続けて、どれぐらい経ったか。もう2人は覚えていない。
フィアもユーベルコード『雷霆万鈞』を使い、永劫回帰と同時に周囲に電撃を放って花を焼き尽くして毒を軽減させているが……。
(この花……焼き払っても、生えてくるなんて……)
生命力が強いのは、何も魂人だけではないと言うかのように、花園はもう一度咲き乱れる。この道を通る者、何人も許さぬというように。
ああ、もう駄目か。そう考えた矢先の出来事。
上空から吹き荒れる風が、フィアとサルジュを毒から守るように吹きすさぶ。
何が起こった? それを考える前に空を見上げると、巨大な機体――カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)の持つ界導神機『メルクリウス』が、2人を守るように上空を陣取っていた。
「よぅ。途中参戦で悪りーが、お邪魔しますよっと」
『おじゃましまーす☆』
カシムはフィアとサルジュと合流する前に、花の性質と状況の確認のためにぐるっと花園を回っていた。おかげでギリギリになってしまったのだが、と謝罪を入れた上で、最短ルートを2人に指し示す。
「あと少し走れば、第四層に辿り着けるみたいだ。でも最短ルートの直線上は花でいっぱいで、僕だけの火力じゃどうしても無理」
「それなら、私とキミの炎で一気に焼いてしまったほうが良さそう。この花、すぐに生えてきちゃうのよ」
『じゃあ、高火力で焼かなくちゃね☆ そこを一気に、ずどどー! っと走っちゃえ~!』
作戦会議を終え、小休憩を入れて呼吸を整えたフィアとサルジュ。カシムのおかげで障壁が展開されているため、毒は浄化されて体内に残ることはなく。
「それじゃあ……いくぞ!」
フィアの掛け声と同時に、フィアの稲妻が視界に入った全ての花に迸り、メルクリウスに装着されたBX鎌剣『ハルペー』に宿る炎が真っ直ぐに花を焼いていく。
燃え盛る道の中を真っ直ぐに、唯真っ直ぐに走るサルジュ。もう、体力なんてほとんど残されていない。
でも何故だか、彼には諦めという感情はなかった。道を作ってくれる人達が、とても頼もしいと感じていたから。
「よし、伐採完了。……何つーか、此奴をちゃんと使うのって珍しーな……?」
鎌剣で刈り取った花を適当な所に捨てて焼きながら、カシムは思う。そういや、最後まともに使ったのっていつだったっけ……と。
フィアがカシムの隣を通り過ぎるのを確認してから、カシムも同じように追いかけていく。
その際、カシムはユーベルコード『対病根絶機構『医術の神の子』』を使い、フィアとサルジュを治癒していくのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 集団戦
『弄ばれた肉の玩具』
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POW : 食らい付き融合する
自身の身体部位ひとつを【絶叫を発する被害者】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD : 植えつけられた無数の生存本能
【破損した肉体に向かって】【蟲が這うように肉片が集まり】【高速再生しつつ、その部分に耐性】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
WIZ : その身体は既に人では無い
自身の肉体を【しならせ、鞭のような身体】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
――第四層。
ようやく、姉のスティーリアのもとへと戻ることが出来ると喜んだのも束の間。
サルジュが到達した砦では、闇の救済者達とオブリビオン『弄ばれた肉の玩具』による戦いが繰り広げられていた。
弄ばれた肉の玩具達は何かを叫び、何かを探し、闇の救済者達を叩き続ける。
それが正しい行いだと言いたげの黒い表情がなんともおぞましい。
闇の救済者という存在はこの世界には不必要だと、今にも口にしそうだ。
そんな奴らと姉が戦っているのだと知ったサルジュ。
いても立ってもいられなくなってしまった故に、花園を抜けたばかりの体力を気にせず走り出す。
「姉さん! スティーリア姉さん!!」
走って、走って、走った先で。
肉の玩具達が今まさに、スティーリアの頭上に肉の塊を振り下ろそうとして――。
「……っ!?」
――寸前で、サルジュが止めた。
『永劫回帰』を使い、幸せな記憶を1つ心的外傷に変えて、姉の盾となった。
ここで姉を失えば自分どころか、闇の救済者達の戦いが終わってしまうのだとわかっていたから、彼は幸せの過去を捨ててでも未来を掴み取ることを選んだのだ。
「姉さん、立てる!?」
「あ、ああ……サルジュ、なのか……?」
「今は話はあと! コイツらを倒してから、沢山話そう!」
「……ああ、そうだな!」
スティーリアとサルジュは持ち直し、肉の玩具達を振り払う。
残るすべての力を出し切って、この砦を守ろうと2人は立ち上がった。
――ここからは、猟兵達と共に反撃開始だ!
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プレイング受付:2/15 8:31~
第四層への到達、おめでとうございます。
ですが、サルジュの姉スティーリア達が築いた砦はオブリビオン『弄ばれた肉の玩具達』によって壊滅状態へと追い込まれています。
今回の目的はオブリビオンの討伐のみ。
救出に関してはみなさんが戦っている間にサルジュとスティーリアが行ってくれます。
声をかけてくれれば連携は行いますが、僅かな間しか行えません。
サルジュは永劫回帰を使用した盾役を、スティーリアは剣術を使った攻撃役を買って出ます。
場所は開けた平地。
キャバリアの使用・飛行状態共に問題なく可能です。
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カシム・ディーン
機神搭乗
今回は広いからこのままいくとすっか
共闘
フィア(f37659
ええい魂人は永劫回帰に躊躇いないな!
…それだけ命がけ…か
【情報収集・視力・戦闘知識】
敵陣の動きと位置を把握
【属性攻撃・弾幕・スナイパー】
火炎弾の弾幕を展開して焼き払う
当然肉片も集めさせず焼き潰す
その生の執念は分からなくはねーがな?
フィア…12秒だけ敵の動きを封じてください
それだけあれば…
「十分おつりがくるね☆」(鶏立体映像
そしてお礼期待します!
【二回攻撃・切断・念動力・浄化】
UC発動
12秒間で戦場の敵を鎌剣で切り刻み殲滅する
安心しろよ…思い出を捨てる必要はねー
殺されそうになるリスクも起こさせねー
お前らの悪夢もここで終わらせる…!
フィア・フルミネ
カシム(f12217) と参加
《永劫回帰》を用いた戦術、悪影響を与えてしまったかな。思い出は大切にした方がいい。こういうことは猟兵である私の仕事よ。
……カシム。私も無茶はしないから。《永遠霹靂雷》でサポートしている間に仕留めてくれる? あの妄執を断てるのはキミだけだから。もちろんメルもね。あの人たちの思い出を守れるなら、後で私がお礼をするから。
止まれ。妄執よ。その心の赴くままに行くのは、もうおしまい。ゆっくり休むといい。
救出までしてくれているなら、もうここは心配ないか。飛び込んだ甲斐があったというもの。次に行こう。私は負けない。この温もりがそばにある限り
●思い出は大切に。
オブリビオン・弄ばれた肉の玩具達は今にも闇の救済者達やそれを率いるスティーリアと、サルジュを叩き落さんと数を増やして砦を囲む。
けれど、砦は絶対に崩させないとサルジュは前へ出て、皆を守る。たとえ幸せな記憶を失ったとしても、姉と、姉が護りきった人々を守るためならどうと言うことはない。
「……悪影響を与えてしまった、かな」
フィアは少々頭を抱えた。同じ魂人という立場上、永劫回帰を使った戦法はフィアのほうが先輩で、扱い方もよくわかっている。だからこそサルジュに良くない戦い方を教えてしまった、と。
大切な人との思い出を削れば削るほど、その身には心的外傷が大きく付けられる。故にこれから姉とともに戦うサルジュには出来る限り、永劫回帰を控えてもらいたいものだ。
「ええい、魂人は永劫回帰に躊躇いないな! それだけ命がけ……ってのは、わかるけど」
界導神機『メルクリウス』に搭乗したまま、カシムが苦い顔をする。それだけ家族を守りたい気持ちがサルジュには残っており、姉を、仲間を守るためなら犠牲を厭わないのだと痛感する。
けれど、それではサルジュに大きな負担がかかって今後の活動にも支障が出てくる。故に、フィアもカシムも同時に前へと出て肉の玩具達から砦を守る。
「フィア、12秒だけ。……12秒だけ、敵の動きを封じてください」
肉の玩具達の動きと位置をメルクリウスの情報収集能力を駆使して集めつつ、近づこうとするものをフルパワーで払い落としながらカシムがフィアへ告げる。
これだけの数を全て払うには、高火力と高速の動きを持って一気に片付ける必要がある。だが肉の玩具達も動いて回避することがあるため、完全に動きを停止させてから片付けるほうがより手際よく払える。
しかしメルクリウスは攻撃モードに移れば敵の足止めが難しい。そこで、広範囲でサポートが出来るフィアに肉の玩具達の動きを封じてもらう作戦に出た。
「……カシム、私も無茶はしない。あの妄執を断てるのは、キミだけだから」
鞭のような身体に変化した肉の玩具達はフィアの動きを止めるために、ブンブンと振り回しては動きを封じる。逃げ場を失った彼女を叩き潰せば勝ちだとわかっているのだろう、肉の檻を作り出してフィアを閉じ込める。
しかしフィアにとってそれは好都合。肉の玩具達の身体で出来た檻によって精神が少しずつ汚染され、気分が悪くなると同時にユーベルコード『永遠霹靂雷』による生体電流の暴走が発生し、戦場内に電磁結界が膜を張り巡らせる。
「いたい……ひけない……!」
電磁結界に触れた肉の玩具達はフィアによって行動を操られたが、それも12秒の間だけ。
その直後にはカシムのユーベルコード『神速戦闘機構『速足で駆ける者』』が発動しており、メルクリウスの超速の一撃が僅かな秒数の間に肉の玩具達を切り刻んで粉々にしてゆく。
その動きにはスティーリアもサルジュも目を見開いた。何が起こっていたのか、よくわからないと言った様子だ。
そんな彼らに向けて、カシムはサルジュに向けて一言だけ伝えた。
「もう、思い出を捨てる必要はねー。殺されそうになるリスクも起こさせねー。……悪夢は、ここで終わらせるからよ」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フォルク・リア
二人から少し離れた所から
「漸く再会できたようで何より。
あれがサルジュのお姉さんか。
……スティーリア。そう言えば以前会った事が有る。
その時と変わらず勇ましい。」
「さて、折角の姉弟の再会の場面に水を差す輩には
ご退場願おうか。」
シャイントリガーを発動し周囲の敵を攻撃、
熱による乾燥で敵の身体伸縮性を奪って能力を弱体化させると共に
乾燥効果を下肢にも与えて移動力を削ぎいでから。
敵に囲まれない様に注意しながら、
牽制攻撃しながら敵を誘導する様に下がって
敵を一直線上に捉えてから【全力魔法】で
熱線攻撃を放ち敵をまとめて焼き払う。
「今戦っている救済者達も。この砦の人々も
これ以上傷つけられる訳にはいかないんでね。」
●再開の場面、邪魔するべからず
「――漸く再会できたようで何より」
砦の直ぐ側、サルジュとスティーリアが砦を守らんと奮闘するその姿をフォルクは優しく見守る。
以前、フォルクはスティーリアの悩みに答えた時があった。あのときは、彼女は自分の|目覚めた力《ユーベルコード》をどう扱えばよいのか悩み続けていたが、それも今や過去の話。
彼女の戦いは勇ましく、強さがあった。サルジュが戻った今、彼女の強さはより一層増していくのが伺えた。
今にもオブリビオン・弄ばれた肉の玩具達は己の肉体を鞭のようにしならせて砦を破壊し、闇の救済者達の心を折ろうとしている。
それでも。負けぬようにとしっかりとした強い芯を持って、スティーリアとサルジュの姉弟は闇の救済者達を奮起させた。
「さて、折角の姉弟の再会の場面。水を差す輩にはご退場願おうか」
そうしてフォルクの視線は肉の玩具達へと向けられる。
層をまたいだ姉弟の再会をここで終わらせてはなるものかと、ユーベルコード『シャイントリガー』を発動。フレイムテイルに封じた炎のラミアに向けて、1つ、熱線を用意してくれと声をかける。
ラミアはフォルクの言葉に応じ、太陽光にも比肩するレベルの熱線を作り上げ、それをフレイムテイルから発する。フォルクを中心に半径131mの範囲に熱線を振りまき、肉の玩具達の身体に熱を通す。
「――我に、彼らに、仇為す汝らに……等しく光あれ」
それまで鞭のようにしなっていた肉の玩具達の身体は熱を通されることで身体が急激に乾燥し、思うがままに動かせなくなるほどに固くなる。柔らかな肉だったからこそ鞭のような動きで敵を攻撃し続けたが、固くなってしまえば鞭としての機能はなくなってしまう。
「と、足はまだ動かせるのか。それじゃあ……」
次にフォルクの熱線は肉の玩具達の足に向けて放たれる。乾燥によって動きが鈍ることはたった今証明されたため、ならば今度は動きを封じて闇の救済者達への攻撃を阻害していく。
更に足に向けた熱線には強大な魔力を込めておいたので、乾燥速度は早く、崩れやすくもなっている。一歩動こうものなら固い土の上に立つことも出来ずにボロボロだ。
「今戦っている救済者達も、この砦の人々も、これ以上傷つけられる訳にはいかないんでね」
ゆったりとした笑みを浮かべたフォルク。更に魔力を込めては、肉の玩具達の身体をしっかりと乾燥させて追い詰める。
そこに玩具達が立つ場所は無いのだと言うように。
大成功
🔵🔵🔵
ブラミエ・トゥカーズ
不味そうな輩であるな。
選り好みなどできぬ身ではあるがな。
というわけでゲテモノ喰らいは相応しいモノに任せるとしよう。
騎士団により殻の拘束が緩くなった
真の姿:
手枷足枷を嵌めた赤い霧を漂わせる中世風村娘の形に集まった猟兵となったウイルスの超高密度集合体
吸血鬼をするってのも結構面倒くさいんでな。
テメェらの相手ならわしの方が相応しいだろうさ。
星に生きる者の敵になる為だけに星が生み出した最弱の生命体
知性もなく他者を殺すことしたできないその下等生物を喰らい取り込む事は死と同義
わしを喰らって生き残ったヤツ《生物》はほとんどいねぇぞ。
なお、UDCアースでは注射一本で滅びる
サルジュとの契約
ブラミエなら兎も角、わしは血には興味ないんでな。
どうしてもと言うなら、ワシの腕一本、暗くて湿って生き物が多い所にでも棄てておいてくれ。
焼くなよ?
吸血鬼《病》は穢れた土地《菌の苗床》さえあればいつでもそこから復活できるのだから
●真に恐るべき存在
「……不味そうな輩であるな」
眉を顰め、闇の救済者達の砦を襲う弄ばれた肉の玩具達に視線を向けたブラミエ。玩具達の身体が鞭のようにしなり、砦の壁や闇の救済者達を吹き飛ばす様子は見ていて気持ちのいいものではないが、まあ、それは横に置いといて。
サルジュとの契約――すなわち、到達した時点で贄を捧げるという契約はまだ果たされていない。が、この状況を放っておけば契約が成立しない。故にどうしたものかと軽く悩んだ結果、ブラミエは『相応しいモノ』に任せることにした。
騎士団により拘束が緩くなったのもあってか、既にブラミエの真なる姿はじわじわと表層に出てきている。
それが今、完全に入れ替わりを果たした。猟兵の持つ、完全なる姿を表層へ曝け出すオーバーロードの力を以て。
「はぁ……まったく、吸血鬼をするってのも結構面倒くさいんでな。テメェらの相手なら、わしの方が相応しいだろうさ」
それまでのブラミエと違い、吸血鬼だった彼女は今や超高密度のウィルス集合体。姿も中世風の村娘へと変貌しており、肉の玩具達からすればむしろ餌が来たと喜ぶべき場面でもある。
喰らいつく者、鞭の身体を当てる者と様々な肉の玩具達が動く。その身体がもはや人のものではないと言いたそうにしているが、それはブラミエも同じこと。
「ほほう、わしを喰うのか。どうなるかわかってて、か?」
ニヤリと笑みを浮かべたブラミエ。次の瞬間には肉の玩具達の身体が次々に倒れ、喘息のような呼吸音が辺りにばらまかれ、手を伸ばして救いを求める肉の玩具達の山が出来上がっていた。
ユーベルコード『災厄流行・赤死病』。一度でもブラミエの攻撃を喰らった者は伝染性ウィルスによる血液への悪性腫瘍が付与され、ブラミエの半径125m以内にいる間ならば瞬く間にその身体が蝕まれていく。
真の姿になったことでその力はより強く、より大きな飢餓感と喘息を与えており、肉の玩具達にはもはや為すすべなど無い。星に生きる者の敵となるためだけに生み出された、星の中でも最弱の生命体に肉の塊がどうすることは出来ないのだから。
「ふむ。こんなものか」
しばらくして、砦の周囲には肉の玩具達の山が大量に出来上がる。
闇の救済者達の被害も抑え込むことが出来たようで、サルジュもスティーリアもホッとしていた。
だがサルジュは忘れていない。契約の内容と、やることを。
「あ、あの! さっき言ってた、契約ですけど……」
「ん? ああ、血か……ブラミエなら兎も角、わしは血に興味がなくてなぁ」
「え……」
突如、契約の内容は特に気にしないと言い出したブラミエ――もといウィルス体。
ブラミエと入れ替わりになっていることを知らないサルジュは困惑してしまい、どうしよう、という表情を見せていた。
「気になるというのなら、わしの腕を暗くて湿って生き物が多いところにでも棄てておいてくれ。それで契約成立だ」
「で、でも」
「なーに、気にしなくていい」
――|吸血鬼《病》は|穢れた土地《菌の苗床》さえあれば、いつでもそこから復活できるのだから。
●平穏と、これから
猟兵達のおかげで第四層の闇の救済者達の砦は、多少の損壊を残しながらも無事切り抜けることに成功した。
また、スティーリアとサルジュも再会することが出来てとても嬉しそうだった。
サルジュは第四層に残り、闇の救済者達と共に再びこの第四層で戦い続けるそうだ。
世界がどうなっているかを知った今だからこそ、もう一度、やれることをやりたい、と。
「姉さん、俺、また一緒に戦ってもいいかな」
「ダメ……と言っても、どうせ戦うんでしょう。さっきのを見てれば、よくわかる」
「あ、はは……。さ、さっきみたいな無茶な戦い方はしないよ! だから」
「わかった、わかったから。……幸せな記憶を無くさないように戦いなさいね」
「もちろん!」
魂人サルジュ。
彼を第四層へ送る|渡し船《Yacht》は、無事移送を完了した。
大成功
🔵🔵🔵
最終結果:成功
完成日:2023年02月24日
宿敵
『鮮血好む美食家』
を撃破!
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