【サポート優先】彼岸花スパークル
これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。
●ただヒーローに憧れて
暗がりに笑う女の顔は、達成感に浸るそんな悪い顔。
「そうそう。そのまま大人しくしておくんだね」
ヒーローに憧れ、単なる一般人の頭に直接、ヒーロー化促進脳振動波を流し込む。
「ほん、とに……これで…………?」
少年は何の取り柄もない自分が嫌だった。
しかし、人助けをする者になれたなら――ほんの少しだけ、自分のことを好きになれるような気がしたのだ。
只者ではない女の気配、佇まいに思わずサインを頼んだ程度だったのだが――。
「生きる理由を見失っている少年に、手を差し伸べるのも仕事のうちでね。アタシを信じなよ」
歴戦のヒーローだ、と騙して歓楽街の裏路地に連れ込んだのだ。
退廃的な人を選ぶ歓楽街の裏に、ヒーローなんて居るはずないだろう。
がっしりと、少年の頭に指が食い込んでいる。
六本の中、二本の手で頭を抑えられては、足は浮かび、逃げる路など存在しない。
「洗脳周波数なんて、アタシは記録してないからねぇ。覚醒できるかはアンタ次第ってとこさ」
「これでユーベルコードを遣える身体になれたら、アンタそりゃあヒーローにもなれるってーもんだよ」
ヴィランの手を借りて、実験動物にされて生まれるヒーローなんて。
褒められたモンじゃないだろうに。
アシュラレディは嘲るように、指先に力を込める。苦悶の声などそよ風のように聞き流し脳に直接刻み込む本当の名は――"ヴィラン洗脳振動波"。
少年が仮になにかに目覚めたとして。
それが、ヒーローであるはずがないだろう。彼女は嘘と虚言で一般人を欺いた。発生する可能性があるものは、自らの手足になる下僕の誕生。
女はヒーローではなく、正真正銘ヴィランに属する女なのだから。
●悪の技術を打ち砕け
「さあ、おいかけっこの時間だよ」
ソウジ・ブレィブス(天鳴空啼狐・f00212)はからりと笑う。
「あるヴィランが悪さをしている予知を掴んだよ。アシュラレディ……そう、本体である戦神アシュラの分身体さ」
ヒーローズアースの片隅で残存したアシュラレディは、本体亡き後も画策する。
ヴィランである自身が、神性を取り戻すにはどうすればいいか。
「アースクライシス2019からだいぶ時間が経ったんだ。何でも考える時間はあっただろうし、何でも試す機会があったことでしょう」
悪事を考える時間も、犯罪組織から侵略者まで様々な者達に雇われて、その用心棒をしたり。戦闘狂であるアシュラレディなら、ヒーローと戦う場に幾度となく顔をだし、交戦してきたことだろう。
「僕が掴んだ予知は、悪の誘いに乗った少年に人体実験を施した所でヒーロー集団に見つかり、慌てて逃走を図ったところからかなー」
裏通りを縫うように逃げている最中だと思う、とソウジは語る。
「きらびやかな歓楽街、その裏側まで綺麗とは限らないってやつだね」
ヒーローとヴィランの衝突は、それこそよくあることであるが。
裏路地で始まった事件となると話は別。
見つけて対処するまでに、少々時差を出してしまうはヒーローたちにとっても課題だ。
「洗脳振動波を頭に受けた少年は既にヒーロー達によって保護されているから安心して。最新の医療技術、またはメディカル能力に優れたヒーローが必ずその子を元の環境に戻してあげるはずだからね」
アシュラレディがやった事は、犯罪行為。
半ば未遂に終わったとしても、一般人を唆した事は事実。
少々、追撃に出てもバチは当たらないだろうというのがヒーローたちの見解だ。
「皆には、歓楽街の裏通りでアクロバティックに逃げ回るアシュラレディを追いかけてもらうよ。繁華街にあるものは、好きに活用して追いかけると良いと思う」
例えば建物を繋ぐロープや紐の類だとか。
例えば建物の太いパイプラインだとか。
「彼女、戦闘狂だから……振り切れないとわかれば戦闘で解決しようとするはず」
波動を放つ”機械”を所持しているはずだから、必ず破壊して、と補足の一言を。
「彼女を打ち負かしても、また新たな悪事を働きに出てくるかも知れないけどね」
それはそれ、これはこれだ。
街の平和のため、悪事を働くヴィランには――相応の落とし前をつけてもらおうね。
タテガミ
こんにちは、タテガミです。
このシナリオは、二章編成のヒーローズアース。
舞台は、歓楽街の裏通り。明るい路の裏側は、ヴィランが企む悪の道。
●簡単な概要
ボスとおいかけっこする冒険一章からの、ボスと決闘する二章。
●一章
OPに登場していた被害者の少年はヒーローに保護されているのでご心配なく。
裏通り、裏路地を逃げるアシュラレディを追跡します。この章の時点では捕らえるのことは叶いませんので、どうおいかけるか、が重要です。ゴミ箱とか、色々ありますので、悪人を追いかける警察官の気持ちをご想像いただければ。
●二章
アシュラレディとの戦闘です。
彼女は、少年の頭に直接刻み込もうとしていた『洗脳する波動が出る機械』を手にしています。はい、手に、持って、居ます。
六本腕の彼女ですから、武器と一緒に握り込んでそんなものはなかったように振る舞います。部位破壊を狙ったり、ピンポイントに壊そうと思えば壊せる代物です。
だいたいの大きさは、標準的なスマホくらい。
サポートさん優先依頼ですが、通常参加さんはタイミング次第の気持ちです。サクサク運用するのでもし参加をご検討いただけましたら、タイミイングにご注意下さい。
第1章 冒険
『歓楽街を走れ!』
|
POW : 障害を突破する、妨害を排除する。
SPD : 裏路地を追跡する、闇夜を駆ける。
WIZ : 逃走経路を予測する、罠を張る。
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
グリュック・ケー(サポート)
「よう、プリン食べる?」
ノリのいい兄ちゃん。旅が好きでふらふら出歩いている割には呼べば現れる。ひとりも好きだが大勢も好き。楽しそうなことには顔を突っ込みたがる。汚れ役も引き受けられる基本的にいい人。
プリンと睡眠が大好きで常にプリンを持ち歩き、少しでも時間が空けば夢の中へ。寝起きはいいほうだが寝つきがかなり良い。
普段から顔を隠しているが、「見せて」と言われれば普通に見せる。
好戦的というわけではないが、必要であれば躊躇わない。
ユーベルコードも普通に使う。正面から戦うよりかは罠をかけるほうが好き。
●甘味トラップは屋上に
広大なビルの隙間を、女が器用に壁を蹴り飛び上がり、次の壁から廃屋の内側へ。
誰かの呼びかけに応えること無く身体をねじ込んで次の足場でまた飛び上がる。
パルクール。女性ヴィラン、アシュラレディの逃げ方はまさしくそれだった。
上り階段を軽やかに踏み、飛び越えられる塀は腕の多さを利用して体を持ち上げ越えていく。
腕の数だけ身体を軽く、有利な場所を見定める時間が作れる。
『まーさーか、鼻の良いヒーローでもいたのかねぇ』
嗅ぎつけられたのは予想外の事だった。
せめて、洗脳波を受けたあの少年が覚醒するかを目に出来れば次の研究に活かせたというのに。
『また別の奴に対して、実行してみるだけ。アタシの野望はまだ潰えてないよ!』
「へえ、そうなんだ」
『!?』
その声は、アシュラレディより上から降ってきた。
速度を兎に角割り振った、追手が居たというのだろうか。
「よう、すんごい運動センスもってるみたいだけど、プリン食べる?」
アシュラレディが足をかけた屋上の縁から、逆光の男グリュック・ケー(なんか黒い・f32968)が声を掛けた。
仕事の話は聞いたものの、グリュックは旅の醍醐味と称して散歩していただけ。
今日はなんとなく風が吹くまま気のむくまま、屋上で食休みをはさみつつ、プリンと夢の中を行き来していた。
そんな睡眠プリン特別デーを楽しんでいた中で、近くを横切ったから声を掛けただけ。
『食べない!』
「ええ?このプリン、おれが選んだ安くない奴なんだぜ?」
朝早くに並び、数量限定で販売する店のもの。
素材から厳選してある店主こだわりのプリンは、カラメルも去ることながらプリン本体がほろりとして女性にも人気だという。
この男、プリン食べ歩きツアーも一人でよく組んでいる。
定休日等も下調べは万全。そんな、厳選を行った寵姫の瞳(インサイト)は戦闘狂の心を揺さぶる。
『……安く、ないのか』
「うん。安くないね。プリン食べる?ひとつなら大盤振る舞いしちゃおう!」
屋上まで壁を蹴りながら駆け上がり、止めにブレーキ代わりにビルに張り付くパイプラインを利用して身体の向きを変えて――。
すた、とアシュラレディは舞い降りる。
グリュックは屋上から乗り出して声を掛けていただけで、既に座り直している。
しかも、ごそごそとワンホール入ってそうなケーキから、ふんわりあまいたまごの香りが強いプリンをかぽ、と皿の上に展開しているではないか!
提供用紙皿も、紙スプーンも持ち歩いているとは何だこの男!
「疑われてる?」
魅惑の視線に見つめられ、魅惑のおやつの話しを聞いて。
無意識におやつに引き寄せられた等、アシュラレディは認めまい。
『貰える物は貰う!』
「そうよかった!ベストスプーン入射角は四五度辺りを進めておくね!」
じゃあいただきます。
自分用のプリンを素早く準備して大好きなプリンを楽しむグリュックに、すっかり毒気を抜かれたアシュラレディ。
一息の休息をプリンの為に挟んで、だいぶ大きくわざとらしい咳き込みを一つ。
そして彼女が去り際に言っていた言葉は。
『美味いじゃないか、アタシもハマっちまいそうだ……これ、あそこの通りの店のだろ?結構ツウなんだね、アンタ』
「そうだよ?なんだ、詳しいんだねぇ」
実はお菓子好き、もとい、彼女はプリン好き属性もちだったのかもしれない。
グリュックがもう一声聞こうとしたときには、既に彼女は走り去った後だった。
おやつの罠に見事に嵌ったものの、追いかけてくる誰かの声を拾った事で逃亡中であることを思い出したようである。
――いい感じに、そこそこな足止めが出来たと思うぜ?
成功
🔵🔵🔴
中村・裕美(サポート)
副人格・シルヴァーナ
『さてと、お仕事頑張りませんとね』
多重人格者の殺人鬼× 竜騎士
外見 赤の瞳 白の髪
特徴 長髪 のんびり 社交的 惨殺ナイフを愛用 実は胸が大きい
口調 (わたくし、~さん、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)
裕美のもう一つの人格で社交性と近接戦闘特化。柔らかな物腰や【優雅なるご令嬢】で対人系は得意な方。【情報収集】も得意です。
探索系であれば、ドラゴンランスを竜形態に変えて偵察に出したりなども可能。
裕美のハッキング能力等が必要な場合は【オルタナティブ・ダブル】で呼び出します
あと、虫が苦手
向・存(サポート)
もし手助けが必要でしたらお手伝いするのですよぉ~。
ユーベルコードの出し惜しみをするつもりはありませんけどぉ、だからと言って乱発すればいいってものでもないですよねぇ~。
使いどころに迷ったときはぁ、ご同輩に相談すればいいでしょうかぁ~?
けどぉ、非道なことをなされる方には手加減無用、全力で参らせていただきますねぇ~。
あとは最後まで油断大敵、【咄嗟の一撃】も放てるように【逃亡阻止】は意識しておきましょう~。
荒事以外のことならめいっぱい楽しんじゃいますよぉ~。折角なら美味しそうなものとかあると嬉しいですよねぇ~。
情報収集なら【道術】や【呪詛】関連ならお役に立てますよぉ~。
※アドリブ・連携歓迎
●ロープの軽業師
休息した屋上から派手に女は飛び降りた。
手加減無く、ロープだらけの裏路地に身を投げた、というように凝視していた者達にはみえたかもしれない。
「あちら、本当に虫の類ではないのですの?」
中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)――もう一つの人格、シルヴァーナが遠く遠く上空に視える"蜘蛛女"に対して目を細める。
「違うと思いますよぉ~」
ばさ、と袖でよく見てと示す向・存(葭萌の幽鬼・f34837)は、ロープだらけの空間を徐々に落下してくるアシュラレディが、器用に身体を支えられる分のロープを見極めて掴み、離しを繰り返すことで降りてくる様を蜘蛛だと思った。
さながら生存本能の強い戦闘民族の女郎蜘蛛もどき。
そんな、彼女の中のパルクールは、続いているらしい。
逃げ切るまでは、同じ道も別の方向から身を転がして逃げ回る。
道があると思えば、そこにある。
腕が他の者より多いなら、強靭な肉体を信じただ駆け抜けていくのみ。
「スポーツに優れた女性、という風には見えますわね……」
――いえでも……。
――ロープを理想通りに掴んで移動するなら、蜘蛛なのでは。
疑いは一応人型であることだけ、を汲んで晴らされた。
糸でも飛ばしてみろ、ロープでも投げてみろ。
シルヴァーナは間違いなく、アシュラレディを蜘蛛と断定するだろう。
『……なんだ、もうそんな所に追手が?無駄なことだ、アタシはもう行かせて貰うよ!』
「わたくし達からそんなに素早く、逃げ遂せるおつもりなのです?」
優雅なる一時(グラツィオーザ・ルーティン)を、白く長い髪を優雅に払って見せつける。
ふわぁあ、とビル風が雅なシルヴァーナの髪が広がるよう。
「いついかなる時も慌てず、優雅に、ですわ!」
次にアシュラレディが向かう方向は、シルヴァーナと存の居ない方向。
確かに裏通りには幾らでも道がある。フリースタイルなパルクール中に路など生やし放題だ。
シルヴァーナが届く場所を潰すとして、もう片方を塞げば狙った方向の路へと誘導も可能やも――。
「ご同輩、何かを察知しましたかぁ~?ご指示があれば、そのようにぃ~」
――此処が半ば、太陽のない場所で助かりますねぇ~。
――そうと決まれば、遠慮は無しですよぉ~。
ゆるゆると、僵尸たる自分のおでこ辺りで揺れる札。
封魂符に手をかけて、ずずずと纏うオーラは半ばオブリビオンと同等のもの。
逃げる逃げる、標的を。
逃さない技術を発揮するならば、それは武の変わりの防を備えて、穿つべし。
『逃げるとも!アタシは何処にでも行ける!じゃあね猟兵!』
ロープを足蹴に、シルヴァーナが想像した通りの方角へアシュラレディは飛んでいく。まるで弾丸のような速度。なんという脚力――。
「いいえ、わたくしの早業を甘く見ましたわね?」
物腰柔らかな、言葉と仕草、それから社交性を携えて、しかしシルヴァーナはアシュラレディの進もうとした先に現れた。
「わたくし、こう見えても近接戦闘にはなれておりますのよ」
髪の間に張り付いていた黒い小型の竜が素早くドラゴンランス形状に変わり"覇空竜スカイフォール"を胸穿とう差し向ける。
『甘いね!アタシの腕は二つではなく六つ!方向転換は、――アンタたちより得意なのさ!』
手のひらを壁にこすりながら強引に身を捩り、今度は持ち前の脚力で地面を蹴ってすっ飛んでいく。
「そちらは任せましたわ!」
「お任せを~」
向きを変えるだろう方向だって、推理の範疇からは出ない。
のんびり行動していた存が、息を整えて発動中の屍身超越。
アシュラレディの向かう先、佇む存は、瞳を据えて武の構えを取りながら、しかし構えは防御に徹した。
受け止めて、掴んでしまえば――逃亡阻止は、此処に果たされる。
『邪魔するんじゃないよ!』
ダイナミックに足を向け、加速する蹴りをお見舞いしてくるアクロバティックさ。
戦闘狂ならではの、戦闘センス。
「いいえ、邪魔はしますよぉ~」
ガッ!と受け止めれば強い衝撃が。鍛えていない者の腕など圧し折って、彼女はそのまま逃げていたはず。
しかし――損傷部位再生能力を得ている存の腕が崩れるようなことはなく。
防御力を高めた道術の拳で受け止めた。
袖越しの拳でも、これくらいなら受けられる。
『なっ!?』
「残念でしたねぇ~隙だらけなのは、そちらのようですねぇ~」
強力な一撃を見舞って来た。この者は非道な行いもしていたらしい。
「手加減はぁ~しませんがぁ、どうぞ生き延びて討たれますよぅ~」
油断せずに打ち込む拳に呪詛を絡めて腹へ打ち込む!
吹っ飛ばせれば、と機敏に放たれた咄嗟の攻撃だったのだが――。
女は蜘蛛のように身を伏せて、拳を躱して地面を転がり、脚力を生かして逃げの一手を決めてみせた。
『悪いね、風圧だけ貰っておくよ!ソイツは受けたらヒーロー達より厄介そうだ!』
「……そうですかぁ~、残念ですぅ~」
「ほら、あの自由な動きは」
「生存することに手段を選ばないタイプの蜘蛛ですねぇ~、これは間違いないでしょう~」
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ギャレット・ディマージオ(サポート)
●設定等
ダークセイヴァー出身の冷静沈着な黒騎士です。
かつてオブリビオンに滅ぼされた都市で自分一人だけ生き残ってしまった過去を悔いており、人々を守り、被害を防止することを重視して行動します。
●行動方針
⛺冒険では、事態の解決に向けて自分の出来る範囲で全力を尽くして行動します。
負傷する危険性のある行動でもリスクを顧みずに行い、囮になることも辞さない構えです。
防具を利用して体を張った行動を取る、
他は全てお任せします。
別の猟兵との交流や連携等も自由に行ってください。
どうぞよろしくお願いします。
●観念しろ
風圧を利用し、別の建物の隙間に女は身体をねじ込んだ。
無理矢理にねじ込んで、離脱すればそう簡単には追いかけてこれまい。
『……全く。ヒーロー以外にもこんなに追手を手配するなんて』
がしゃり、がしゃり。
重い鎧の音が、遠く微かに聞こえてくる。
あれは走る気のない音。
確実に歩み寄ってくる、重き志を抱く者の歩み。
「私の方へ誘導された、とは考えないのだな」
ギャレット・ディマージオ(人間の黒騎士・f02429)の言葉に、笑えない冗談だと女は吐き捨てる。
『冗談はおよしよ。アンタらの連携はお見通しさ』
偶然と偶然で紡ぐ、絶対逃さないという意志の糸。
ヴィラン包囲網を敷くのは、ヒーロー共より得意ときた。
侮れないどころではない――厄介な相手だ。
『アンタは何をしたら其処を退いて貰えるのかねぇ?』
「罪を悔いる事、と口にした所でそちらは罪だと思ってはないだろう」
黒騎士の、黒剣を握る手にも力が籠もる。
之は悪事を働く事に躊躇のない女だ。
叩き切るならば、バスターソードにも手が伸びる――しかし、しかしと心が叫ぶ。この場で扱うべきはバスターソードにあらず。
形状を望む形にかえる自由構造のこれ一つアレば、逃走を諦めさせることも可能だろう。この場に留めることが最優先。
『剣一本でアタシを捕らえてヒーロー共に引き渡す気かい?』
ハハハ、そんな事やれるもんならやってみな!
逃げる行動に全振りのアシュラレディは、武器を取らない。
脚力と持ち前の運動センス。組み合わされる戦闘センスに直感をわせて、アシュラレディはただ、嘲笑った。
「我が黒剣の姿は、この形状一つに非ず」
両手を添え、姿よ変われと念じ変じさせる黒は、ぐんと伸びる。
これをギャレットは鞭剣形態と喚ぶ――加減無く放て!
黒刃鞭(ブラック・ブレイド・ウィップ)!
武器で受ける気がないのなら、建物障害物、それらごと長く延した"黒剣"で両断しよう。
ふぉぉん、と風切る音は何処までも。
レーザーのように甲高い音だった。
『……おやおやおやぁ、こんな所でそんな荒業を繰り出して良いのかい騎士様ァ?』
鞭のように長く伸びた黒剣の機動を、棒高跳びのように背面で飛んで避けたアシュラレディはニヤリと笑う。
ご覧よ、アタシは無傷なんだが?余裕ばかりの表情だ。
「この周辺に住人はいない。廃屋だ」
『どーだか。ヒーローズアースにだって、道逸れた奴はいるもんだよ』
「私が遅れてやってきたのは――」
『ま、まさか……』
周囲の退去を、ヒーローに進言し、最速で進めた結果だ。
人払いを手早く済ませ、猟兵が全力で戦えるフィールドを、男は創り出していた。
「猟兵達以外が相手をしない、とも約束できる。追いかけているのも、全員猟兵だ」
もう逃げる意味など無いだろう。
ギャレットから立ち上る、"逃さない"という圧力に――とうとうアシュラレディはため息を。
『そろそろ、……逃げられないと認めてやるべきかね』
では此処から始めよう。
女ヴィランの反撃と、ヒーロー(猟兵)の観客のいない決闘を。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『アシュラレディ』
|
POW : 阿修羅旋風
予め【六本の腕に持った刃物を振り回す】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : ブレイドストーム
自身が装備する【愛用の刃物たち】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ : シックス・ディフェンス
対象のユーベルコードに対し【六本の刃物による連続斬撃】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:otomo
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
『さあ、どっからでも掛かってきな!』
音駆螺・鬱詐偽(サポート)
世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん
ただいま参上。
・・・って、どうしてこんな恥ずかしいセリフを言わないといけないのよ。
うう、これも番組の為なのね。
自身の命綱である番組の為、多少の苦難や困難は仕方なく行います。
むしろ持ち前の不運によりおいしい場面を呼び込んでくれるかと思います。
ただし、ネガティブとはいえアイドルですのでマイナスイメージとなる仕事はすべて却下でお願いします。
ユーベルコードや技能はご自由に使わせてください。
どうぞ、当番組のネガティブアイドルをお役立てください。
プロデューサーより
●突撃今日の、鬱詐偽さん!
「どこからでもって……」
ううう、と小声で漏れる音駆螺・鬱詐偽(帰ってきたネガティブアイドル・f25431)。根暗寄りの気質な彼女はどちらかといえば、アシュラレディとは対照的。
憂いた表情こそ似合い、血気盛んに挑む姿勢は持っていない。
――……え、ええと、でも台本通りに演じなくちゃ。
「世界に蔓延る、悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さんただいま参上……」
『なんだって?聞こえないねぇ、戦う気がないならさっさと立ち去りな!』
ギラつく視線に睨まれて、鬱詐偽は視線を反らす。
――帰って良いなら、帰るのだけれど……。
「……うう、これも、番組の為なのよ」
自身の命綱でも在る番組は存続させなければならない。
撮影用ドローンをそっ、と戦闘の余波が及ばない高さに飛ばす――。
あれは番組撮影の使命を持った特別なドローン。
撮影中である限り、鬱詐偽はこの場所から逃げるわけにはいかない。
「視聴率はそこそこだもの、私が、が、頑張らないと……」
ジー、という小さな機械音が上空で旋回する。
アシュラレディもドローンの存在を目視して、それから鬱詐偽を見比べて。
ぴこんぴこん、と鬱詐偽の活躍を応援するスタンプの音は、常時ウサギフォンから古風な音で聞こえてくる。
誰かに放送越しに応援されている――ネガティブオーラの強まりは、応援の度合いに比例した。
頑張らなくちゃという反動で、言動がどんどんネガティブ路線を下降していく。
『……どういう理屈かは分からないが、アンタはアレが破壊されたら帰るっていうんだね!手っ取り早くて助かるよ』
ならば取る行動は、相手の意欲、その根源。
アシュラレディが助走なしで飛び上がり、構えた刃物でドローン破壊の連続攻撃を繰り出す。
ガガガガ、と金属がぶつかる音と、下方の鬱詐偽から漏れ出る悲鳴なような声。
「や、やめてよ……!壊れちゃう……!」
『壊してやろう、っていうんだよ!ありがたく思いな!』
今日の生放送をそうそうに終わらせて、さっさと帰宅すればいい!
アシュラレディは勝ち気に嘲笑って、一度の連続攻撃で破壊されないドローンの硬さを思い知る。
とん、と軽く着地した音と、同時に聞こえる舌打ち。
『チッ……硬いねぇ、あれもアンタのちからの一つってことかい』
「そ、そうとも言うし……違うかも知れないの」
でもダメよ、私の私が頑張る理由だもの。
簡単に壊せると思わないで。
「体力自慢、力自慢の戦闘を好む貴方でも、壊せない……それがあなたの不運なの」
私の不運は私に関連するモノにも染まる。
あのドローンに抵抗する備え自体は無いけれど。
「"壊せない"は、問題よね……?」
視聴者の応援によって高まったオーラで攻撃を妨害し、相殺する力を跳ね除けた鬱詐偽は儚い笑みをドローンのカメラ越しに向ける。
「応援していて……私なら出来るって、信じていて」
――私は自分を信じて行動、出来ないから。
――顔を知らない誰かが頼りよ。
『これからなにを』
「こ、こうするのよ!」
グッドナイス・ブレイヴァーを応援力で高まったオーラで包み込み、鬱詐偽はぐんと思い切り引っ張った。
オーラ越しに引っ張られたドローンは制御を乱されて――アシュラレディの頭にゴンと激しい音を立ててぶつかった。
『――っ!』
「私もあ、アイドルの一員だもの。強くて有名な悪い人なら、これくらい避けてくれないと……」
放送事故になっちゃうよ。はわわ、これも私の不幸が……?
おどおどとする鬱詐偽に対し、不意打ちを受けたアシュラレディは、鈍器の体当たりに頭を抑えてしゃがみこんだ。
強靭な肉体を持っていても――相当、痛かったようである。
成功
🔵🔵🔴
ギャレット・ディマージオ(サポート)
●設定等
ダークセイヴァー出身の冷静沈着な黒騎士です。
オブリビオンに滅ぼされた都市で自分だけが生き残った過去を悔い、人々を守ることを重視して行動します。
●戦闘において
「及ばずながら、手助けさせて貰おう」
「貴様の相手は、この私だ!」
「なんと強力なユーベルコードだ……! (解説) 直撃すれば一たまりも無いぞ!」
・牽制攻撃
・敵の攻撃から他の猟兵や一般人を守る
・敵の攻撃を回避してカウンター
・ついでに敵の強さを解説する
など、防御的・補助的な行動を得意とします。
メイン武器は「黒剣」です。
他は全てお任せします。
別の猟兵との交流や連携等も自由に行ってください。
どうぞよろしくお願いします。
ニノン・トラゲット(サポート)
『容赦なんてしませんから!』
『アレ、試してみちゃいますね!』
未知とロマンとお祭りごとを愛してやまない、アルダワ魔法学園のいち学生です。
学生かつ魔法使いではありますが、どちらかと言えば猪突猛進でちょっと脳筋っぽいタイプ、「まとめてぶっ飛ばせばなんとかなります!」の心で広範囲への攻撃魔法を好んでぶっ放します。
一人称はひらがな表記の「わたし」、口調は誰に対しても「です、ます、ですよね?」といった感じのあまり堅苦しくない丁寧語です。
基本的にはいつも前向きで、ネガティブなことやセンチメンタルっぽいことはあまり口にしません。
その他の部分はマスターさんにお任せします!
政木・朱鞠(サポート)
ふーん、やっと、ボスのお出ましか…。
もし、貴方が恨みを晴らすためでなく悦に入るために人達を手にかけているのなら、不安撒き散らした貴方の咎はキッチリと清算してから骸の海に帰って貰うよ。
SPDで戦闘
代償のリスクは有るけど『降魔化身法』を使用してちょっと強化状態で攻撃を受けて、自分の一手の足掛かりにしようかな。
ボス側の弐の太刀までの隙が生まれればラッキーだけど…それに頼らずにこちらも全力で削り切るつもりで相対する覚悟で行かないとね。
得物は拷問具『荊野鎖』をチョイスして【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の技能を使いつつ【傷口をえぐる】【生命力吸収】の合わせで間を置かないダメージを与えたいね。
アドリブ連帯歓迎
●通りすがりの悪魔たち
「ふーん……体を鍛えていても頭までは鍛えられないわよねぇ」
頭への直撃に対し、悶えて言葉を発せない様子のアシュラレディを政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)はくすくすと笑い、可愛い子ね、と呟いた。
「ところで、今回の実験とやらはやっぱり、自分自身の願いのため?」
成功しても失敗しても、結果次第で改良改善はしていける。
いつか結果を出すためならばと、画策したことかを訪ねてるとアシュラレディは漸く、気持ちを持ち直す。
痛いは痛いが、我慢する。
『そりゃそうさ。でも猟兵相手に全部を語る義理もないね』
「未遂で終わったとは言え、苦しめた人はいるのよね?じゃあ見過ごせないわよ」
貴方の咎は、日々更新されている。
倒されるべき悪の花として、君臨し続ける時代はいつか終わるもの。
『ヒーロー共から呆れるほど聞いたさ。まあ返り討ちにしてるけどね!』
アタシは強いから。そんな彼女の自信たっぷりな物言いに、
ギャレット・ディマージオは僅かに首を振る。
彼の肩によじ登って捕まるニノン・トラゲット(ケットシーの精霊術士・f02473)も反論すべきポイントを見つけた優等生のようにそれは違うと首を振る。
体格差の為せる技だ。
『何人に否定されようと、アタシは別に困りはしないね。歴代のヒーロー達を同じく、返り討ちにするだけさ』
「いいえいいえ、こちらも容赦なんてしませんから!……ギャレットさんが!」
ニノンを肩から背中に掛けてぶら下げたギャレットがこくりと頷く。
突然の無茶振りかと思ったら、同意済みらしい。
いけいけーとアルダワ学生は陽気に耳元で応援だ!微笑ましい可愛らしさ。
「わたしの分の攻撃も、ギャレットさんがなんとかします!」
猫の毛づくろいで自分自身を、そしてついでにギャレットにも。なめる事で摩擦抵抗を極限まで減らす――この意味を、女性ヴィランは気がついただろうか。
なんというコンビネーション。
『そんなもの、一人の男がなんとか出来る量を越えているだろう?』
アシュラレディが装備する、六つの愛剣を周囲に複製し、巻き起こすブレイドストーム。複製だから粗末に扱える。念動力で操作できるから、どんな場所にでも命中させて捨て駒に出来る。壊されたところで、本人と本物の攻撃さえ届けばいい。
『獣のように猛る命がけのスリル感を味わいな!アタシが台風になってやるよ!』
予め、武器を構え振り回すように運動していたあの動作。
あれこそは、阿修羅旋風。
刃物を振り回し、身軽であることをアピールすると同時に、ブレイドストームの刃で確実に戦力を削らんとする構え。
女は紛れもなく、歴戦のヴィラン。
人が嫌がるようなこと、それをされては困るという悪事に簡単に手を染める。
犯罪を重ねてきた悪事のぶん、人の裏を各能力はピカイチ。
しかし――。
「いけーギャレットさん!」
「ああ」
黒剣を携えて、進む黒騎士とケットシーに刃は当たらない。
油の上を滑るように。凍った面を跳ねるように。
鋭い刃がそれていく。
『……なっ!?』
「魔法使いが魔法だけ使っているだなんて大間違いですよー!」
どちらかといえば猪突猛進タイプのニノン。
脳筋気質を保有するので、最善の戦闘を行う為なら、サポートにも徹せる。
アルダワ学園の校則にも"使える手段は何でも使え"なんて言葉があるくらい。
魔法の基礎は十分身についているニノンだ、最低限の魔法支援だって行える。
メイスで精霊の力を集め、出来る最大限で吹かせるのは"勝利の風"。
風魔法が吹き荒れて、ギャレットの背中に追い風を充てる。
例えアシュラレディの剣が風を切って飛んできても、威力を弱めて吹き飛ばすことが可能だ。
「全部当たらなかったら、どうします?」
『そんなの――』
「行動が遅い。判断も遅い!」
ブレイドストームを小雨のような軽さでくぐり抜けたギャレット(とニノン)。
全ての刃がこちらに向けられれば、自ずと背面は穴らだけとなる。
「正面突破を意識した事は満点の評価を与えてもいいが、それは一対一の場合のみだ!貴様のユーベルコードには欠陥など無いだろう。強い、あまりに強敵だ……しかし」
『しかしなによ!最後まで言いなよアンタ!』
黒剣鞭――数刻前に放ったユーベルコードと同じ力で、六腕が握る剣を縛り上げ、ニンマリと見事なケットシーフェイスを見せたニノンが炎の精霊に呼びかけて炎を精製しているうちに囮として、その効果を大いに示した。
「……そうねぇ、三対一だって事すっかり忘れちゃった?」
アシュラレディの背後から、朱鞠がウインクして声をかける。
これはその状態から即座に回避が出来ないだろう、という確信。
朱鞠にも、ブレイドストームの余波が飛んでいたがほとんど全ての対処を二人が行ったため、威力がほぼ失われた刃が飛んでくるばかり。
威力を失った刃なら、弾き返すことも容易かった。
拷問具『荊野鎖』で全て退けた彼女の疲れは軽い方。
今から行う忍法は、あまりにハイリスクな為、このような場で行うのが最適なような気がしていたのだ。
これはいわば、――スリーチェインcombination。
「ちょっとの間だけ、大人しくしていれくれるかな……」
ちょっとの間、だけだから。
忍者の歩法、素早く踏み込む早駆けにより朱鞠はアシュラレディの影を踏む。
足で踏んでいる影から、金属鎖状の触手を発生させて、影縛りにより攻撃的行動を無力化する。
影が動けなくされたなら、影から地続きの本体もまた、動きを阻害されてしまう。
六の腕が握る剣に、戦意と殺意が急激に落ち込んだ。
戦う意志はあるのに、戦える気力と意欲が突然減退したような、気だるい気分がアシュラレディを襲う。
「忍法・鋳薔薇姫……さあ、たんまりと浴びなさい?」
「くらえー!これが!わたしの!ぜん!りょく!だーーーー!」
此処までの時間分魔力溜めを行ったニノンの火炎魔法が容赦のない勢いでアシュラレディの顔を焼く。
ごおお、と吹き荒れる火炎の嵐に彼女は抵抗さえできない。
長時間の影縛りは命に関わるためできないが、しかしこのくらいなら。
『あああああ!!!』
「ほうら、謝るなら早いほうがいいのよ。ごめんなさい、くらい口にしたらどう?」
発動させた影縛りを、早めに解いて。
言葉を落とし、問いかける。
『……悪魔か、アンタたち!!』
暴言が、お礼代わりに吐き出された。
成功
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ルーン・エルウィンド(サポート)
人狼の翔剣士 × マジックナイト、20歳の男です。
普段の口調は「丁寧(私、相手の名前、です、ます、でしょう、でしょうか?)」、敵には「無感情…のはず(私、お前、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)」です。
本人は気付きませんが、尻尾に感情がもろに反映されます。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
ラム・クリッパー(サポート)
力持ちな魔獣解体士、人族の女の子
口調は「子分チック(アタシ、アンタ、~っす、っすよ、っすか?)」
アタシは搦め手が好きじゃないっすから、正面切って前線に出るっす!
一応、解体士の端くれなんで、敵の壊せたり、解体できそうなところは狙うっすよ。
なので、武器はフーリガンツール(解体工具)を持ってるっす。
UCは指定されたものは、どれでも使用するっす。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしないっす。
公序良俗に反した行動はしないっす。
後は、お任せしますっす。
●悲願の華は散りゆくのみぞ
「悪魔?……いいやアタシ通りすがりの魔獣解体士っす!」
ラム・クリッパー(力自慢の少女解体屋・f34847)の返答は、いっそのこと清々しいものだった。
何故裏通りに彼女は現れたのか、神のみぞ識る。
「どこか、風が哭いていました……あなたが、原因ですね?」
頭上の耳がパタリを僅かに倒し、ルーン・エルウィンド(風の翔剣士・f10456)は警戒を顕にする。
猟兵たちによって劣勢を強いられているアシュラレディが、未だその目に負けを認めようとしていないのを見定めたのだ。
――警戒を。
最低限に、呟いたがラムが警戒しない様子なので、ルーンは自分を鼓舞するように攻撃姿勢を取る。風の吹くまま気の向くままに、敵――ヴィランの思惑を、潰すためにルーンはこの地に訪れた。
「そこまで手傷を負っては、既に撤退か打ち負かされるかの二択のハズだ」
でも逃げたりはしないだろう?敵と断定したルーンは口調が変わる。
丁寧に対応する必要は、――もう、ない。
『チッ……これだから、世界の外からやって来た新種の生命体、猟兵(イェーガー)は厄介なんだ!』
決闘最後の大一番。
勝っても負けても此処で阿修羅に成らずは"戦神"たる神性を否定することになる。
戦えと、構えた男が誘うのだ。
此処で戦わずは、戦闘を好む女性ヴィランの教示に反する。
『何処からともなくやって来て!ヴィランの企みを徹底的に阻止しやがって!』
ぶんぶんと、六腕が握る刃物を振るいどこからでも掛かってこいと挑発する女の顔は半ば焦げて見て取れない。
顔面が崩れていないのが奇跡と思えるくらいのぐしゃぐしゃさ。
「どこからでも?じゃあ……」
「そちら、なにか搦め手を思いつくっすか?アタシは好きじゃないっすから、後から追いついて対処して欲しいっす!」
真っ向勝負へ一直線。ラムは作業用エプロンを揺らし、強気な笑顔でアシュラレディへ挑む。
ルーンの静止を全く聴かず、前線に躍り出る。
その手には、解体士の端くれである証フーリガンツール。
多機能レスキュー工具を握り、剣相手に挑むのだ。
「剣だろうと構わないっすよ!掛かってこいっすっす!
『言ったね小娘、強気な事は立派な事だ!アタシから来いだなんて、よく言えたモンだ!』
振り回し構え続けた時間分、阿修羅旋風を発動する戦闘力が増大する。
そう、振り下ろす剣の重さは彼女の意欲を乗せて上がる――ガッ!
金属が振るわれた音。
スパナの側面で受け、ラムはニヤリと笑った。
「六本の腕で、一箇所をただ狙うっすか?連続で打ち込んで、根負けを狙ってる?」
たくさん振り回していた分、剣の動き腕の運びには規則性があるとラムは天性の感で見抜いた。
一から六まで順番で、不規則に打ち込まれてなどいない。
「剣の構造は、玉鋼基準のと、別の金属物質あたりが相当っすかね……うん、それなら!」
力持ちな魔獣解体士は、女を魔獣のように扱って、破壊もといバラす作業に取り掛かる。
まずは、剣をフーリガンツールで在る一点を強く打ち込んで――破壊した。
『――は?』
「手入れはいい感じっすけど、その剣には苦手な打ち込み方をさせすぎたっすね!」
刃を失った手を、ガッと掴み力持ちの本領発揮が始まる。
解体工法 "JACK-UP ! METHOD"(ジャッキアップ・メソッド)!
「その手は剣を握る手で、握られる手では無さそうっす!」
両手で握り込める相手の手を、掴んで持ち上げぶんぶんラムは玩具のように振り回す。あわよくば握られた手から、他の剣も落ちればい!
『やめな!アンタの頭に剣が堕ちてもしらないよ!』
「そんなことには、ならない」
最前で戦うラムの破天荒な戦闘に、ルーンは漸く答えを見つけ出した。
アシュラレディが手放した剣は全部で四つ。
「未だ離していない剣は、何らかの理由があるもの――だろ?」
疾風迅雷、風の魔力が込められたルーンの靴が風を纏う。
速く、疾く、風が吹くようにルーンは駆ける。
見定めた物は、一点。
「そのまま、思い切り振り回し続けてくれ!」
『……やめな!』
「オーケーっす!」
ぶんぶん成すすべなく振り回されるアシュラレディは、ラムに地面に叩きつけられる。持ち上げてから考えるつもりだったラムだが、最善を思いついたらしいルーンの要望を即座に採用したのだ。
反動で残りの剣もまた折れた。しかし、折れても決して柄を離さない手が一つ。
「そこか、もう諦めるんだな」
最適解を見つけたルーンの尻尾が揺れている。
絶対討つ、そんな决意溢れる意志が見て取れるよう。
「壊せとは言われたが、どんな性質を持っているのか回収するのも一興だろう」
一気に詰め寄った近接斬撃は、迷いなく柄を握り込んだ手を狙う。
すぱん。
冷風を閃かせた青の一閃は女の腕を横切った。
ラムの手を掠ることもなく、そよ風が全員の服を揺らすのみ。
剣刃一閃。
風斬とルーンが呼ぶ妖刀で、腕を両断し隠し持っていた所有物ごと奪う。握られたスマホサイズの機械を拾い上げて、ポケットへ。
「握り込んで戦闘した事は、一番の敗因だろうな」
用事を一先ず済ませ、ルーンは腕一つ一つを切り落とす。
腕多き女の逃げ手段を選ばせないよう、あらゆる方法を絶つ。
「さあ、もう下ろしてやってくれますか。抵抗はもうできないでしょう」
いつまでも死に体が壊れるまで回し続ける事は望まない。
終わる時は、静かに終えても良いものだとは、思うのだ。
「ん?もう良いっすか?じゃあ下ろすっす!」
アシュラレディを地面に置いて、ラムはニカッと元気に笑った。
『……はは、その瞳。オブリビオンを絶対赦さない過去を持つ奴特有だねえ。いい憂さ晴らしになったかい?』
悲鳴をあげず、女は敗北したと確信した。
全ての腕を奪われて、愛用武器も壊された。人体実験に用いた機械も奪われた。
「世界の滅亡を阻止する為だ」
ぐっ、と押し込む風斬を押し込んで心の蔵を斬り沈める。
じきに、女は話すことも動くことさえままならなくなるだろう。
『ごふっ……女は戦いが花。いいや、ヴィランは世界を刺激する電撃で在る方がいいのさ』
スパークをもたらすモノ、女はスパークル、と創り上げた言葉を呟いて、笑った。
嘲るようなものではなく、負けを認めたただの悪者の自分を嘲笑した笑い方だ。
一つの個体でありながら、世界にたった一人の存在ではないこの女。
いつか、クローン技術により本体より作り出された分身体――"アシュラレディ"の一つでしかない。
原初の戦の女神、戦神アシュラ亡き後も本体が目指したことを引き継ぐ彼女たちはどれか一体が目標達成を成せばいい。
あの女神は余りに残忍で、邪悪さ故に処刑された女神。
『どーせ、アタシが斃れたところで……』
クローン体もまた、同じ末路を辿ったとして――、戦って死ぬなら華の一つであったのだと誇れなくもない。潰えた彼岸の向こうから見たら、可憐で激しい悪の悲願花なのだろうか。
『アタシが彼岸花みたいに咲けたかどうかなんて興味ないね』
誰も返答することはできない。
砕け散る様は花が散っていく様相によく似ていた。赤く散った花びらはひらひらと地面に広がって心地よい風が空の向こうへ運んでいく。事件の顛末は不思議と清々しく――優しい風が、どこまでも舞い上がるばかりだった。
成功
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