羅針盤戦争~『邪剣』ピサロ将軍黄金決戦~
●グリードオーシャン・邪剣島
「ほほう、あれが猟兵という輩か! よもやここまで辿り着くとは!」
そう言って本拠地である邪剣島まで上陸を始めた猟兵達に、七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍は快活に言い放つ。その背負った黄金の太陽神の恨みを受け止めながらも、数多の邪剣を扱う剣士。その比類なき実力はまさしく本物である。
そして最もコンキスタドールらしい正確とも言えて、カルロス等七大海嘯の勢力の劣勢を悟ると逃げの一手を選択していた。黄金太陽神達に命じて「界渡り」の儀式を準備して、グリードオーシャンからの逃亡を図っていたのだ。
「盟友コルテスを破り、カルロス王や他の七大海嘯をも苦しめているというが、さすがというべきか。こちらの『界渡り』の準備が整うまでに私の本拠地まで到達するとは!」
だが猟兵達の侵略スピードは凄まじく、ついに最後まで見つかることのなかったこの邪剣島まで達するに至った。こうなればもはや「界渡り」を使って逃げるのは不可能だとピサロ将軍は判断する。
「おい、私に取り憑く『黄金太陽神』よ、戦いの準備だ! 逃げる為のエネルギーを使う!」
そうピサロ将軍が命じると、「界渡り」に使おうとしたエネルギーが光輝き、島全体を覆うであろう光が満ち溢れる。それに応じるように邪剣島の地面に生えるように存在する様々な世界の剣が妖しく光る。
「ここまで来たのは褒めてやろう! だがこの黄金の光と数多の剣が私を守る! 私の本領の侵略、ここで見せてやろうではないか!」
ピサロ将軍は類まれる剣士でもある。その地の利と天の理を味方につけて猟兵を迎撃せんと気炎を上げるのであった。
●グリモアベース・ブリーフィングルーム
「もう逃げることはできないけど、腹括ったらとんでもなかったよ!」
そういって光輝く邪剣島を電脳ウインドウで映し出しているグリモア猟兵見習いエィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)は説明を続ける。
七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍は従えた「黄金太陽神」の力を使って、グリードオーシャンを脱出する「界渡り」の準備を整えていた。だがそれが完了する前に猟兵が本拠地・邪剣島を見つけたことで迎撃する方向に切り替えたようだ。
「戦うことで活路を見出そうとしているだろうけど、この戦場はかなり厄介なんだー」
まずピサロ将軍は背負った「黄金太陽神」から、島全域に届くほどの目くらましの光を放出し続ける。島全体は様々な剣が生えている状態で、足場は最悪ながら、自身の高速移動ユーベルコード「八艘飛び」を駆使して襲撃してくる。最悪の環境下で、最悪の相手を相手しなくてはならない状態だ。
さらにピサロ将軍は卓越した剣士。太陽を支配したと呼ばれるほどのコンキスタドールで「八艘飛び」の使い手。先手は取られるし、その高速機動にも対策は必要だろう。目くらましの光、足場の剣に対処しながらとなれば難敵以外何者でもない。
「でもピサロ将軍が逃げようとしたってことは危険を感じていることだよ! だから力を合わせればきっと勝てるよ!」
猟兵の実力を信じ切っているエィミーは断言し、転移術式を展開する。降り立つは邪悪なる世界の剣が地面に生える島。光に惑わされないように、最強の剣士に挑む戦いが始まる。
ライラ.hack
戦場は臆病な人間から狩られていくものである。
どうも皆様こんにちは。ライラ.hackです。
このたびは七大海嘯の一人『邪剣』ピサロ将軍との本拠地・邪剣島での決戦となります。
難易度は普通より高めなのでご注意ください。
猟兵に島に到達された時点で、ピサロの「別世界に逃げる計画」は頓挫してしまいました。しかし、儀式でエネルギーを得た、背中の「黄金太陽神」に、島全域に届くほどの激しい「めくらましの光」を放出させつづけます。その中を、文字通り「太陽の光を背にした」ピサロが、高速移動ユーベルコード「八艘飛び」を駆使しつつ襲いかかってきます。この光への対抗策を考えなければ、勝利は難しいでしょう。また、この島には様々な世界の剣が無造作に生えており、気をつけないと足元が危険です。
またこの決戦勝利後は、『邪剣』が支配する島を解放することができます。
以下、特殊ルールとなります。
プレイングボーナス……敵の先制攻撃+八艘飛び+めくらましの光+地面から生える剣に対処する。
以上となります。すべての七大海嘯の中で難解な条件での戦いになりますが、是非とも邪剣を折ってやりましょう。
それでは皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍』
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POW : 太陽の征服者
全身を【黄金色のまばゆい光】で覆い、自身の【『八艘飛び』による加速度】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD : 八艘九連飛び
自身の【背後の黄金太陽神】が輝く間、【「八艘飛び」による超高速斬撃】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ : 三千邪剣世界
自身からレベルm半径内の無機物を【ピサロの意のままに宙を舞い、敵を襲う邪剣】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
死之宮・謡
アドリブ歓迎
肚を括ったか…
界渡りも諦めて使うエネルギーとはな…そもそも、エネルギーがあれば界渡りは出来るのか…?
だがそれも構わない…私も私の刃を以て…
嗚呼、良いな。血みどろで、削り合う…殺し合いの時間だ
減衰/侵食/崩壊/衰弱の・呪詛領域を展開して目晦ましの光を掻き消し、地面の剣を破壊して、近付いてきた相手に無差別攻撃
宙を舞う剣も呪いで以て崩壊させ、【垣間見た涯】を発動
呪いを撒き散らしながらレ・フィドラを構えて攻撃、斬砕穿
呪いと槍撃で死ぬまで何時までも、何度でも攻撃し続ける
イリヤ・クニーガ
剣が地面に生える島とは厄介ですね。ランドローバーにてお邪魔しましょう。屋根を足場にしていただいても結構ですよ。このイリヤ・クニーガ、猟兵として参戦いたします。
主に味方の支援に徹します。島の悪路を走り、車両搭載のAFV boiling vesselにて紅茶等を提供したり車両屋根を足場として提供したりします。あ、眩しいのでサンバイザー下ろしますね。
直接戦闘の場合は制圧射撃から銃剣で突刺し零距離射撃又はサーベルで切断…UCパンジャンドラムにて爆殺したいものです。
紳士的にお宅にお邪魔(突撃)しますよ邪剣将軍。紳士的に退場(爆発)していただきます!
※アドリブ・連携歓迎です※
邪剣島。七大海嘯の本拠地として、最も異質で危険なる島といっても過言ではないだろう。その島の地面には様々な世界の剣の刃が生えているのだから。
それは剥き出しの剣山でもあり、地獄の針地獄にも似たようなものだっただろう。油断をすれば足どころか、身体すらも貫くクラスの刃が生えている危険地帯。
「ハッハッハッ! 猟兵と言えどもこの邪剣島では恐れるにあらずだ!」
そして高速移動ユーベルコード「八艘飛び」して飛び回る女こそ、『邪剣』ピサロ将軍。生粋なる侵略者にして、黄金太陽神を隷属せし者である。
「肚を括ったか…」
その高速で剣の刃の上を飛び回るピサロ将軍を、死之宮・謡(存在悪:狂魔王・f13193)は睨みつける。忌々しきは滅するべき敵、つまりはコンキスタドール達である。
それを邪魔する剣の刃達では問題なく謡はこの大地に立っている。その理由はその立っている乗り物にあった。
「剣が地面に生える島とは厄介ですね」
謡が立っている四輪駆動車「ランドローバー・ディフェンダー」の持ち主こそ、イリヤ・クニーガ(銃剣突撃系紅茶紳士・f32101)。銃剣と紅茶をこよなく愛する紳士である。
紳士の国の紳士のための強靭なる改造乗用車によって剣の刃をものともせずに上陸を果たしたイリヤ。謡に関しても快く屋根を足場に提供するなど、対応はこよなく紳士である。
「界渡りも諦めて使うエネルギーとはな…そもそも、エネルギーがあれば界渡りは出来るのか…? だがそれも構わない…私も私の刃を以て…」
本来ピサロ将軍は黄金太陽神の力を使って、「界渡り」の準備をしていたはずだった。それが猟兵達の侵攻によって準備が整わずにこの地でそのエネルギーを使って決戦することになった。
その二転三転する方針のピサロ将軍だが、純粋なる力を持つ者に警戒心を緩めない謡。そしてそれを持つ者をここで逃がすわけにもいかない故に武器を取る。己ができることを成すまでだ。
「嗚呼、良いな。血みどろで、削り合う…殺し合いの時間だ」
「このイリヤ・クニーガ、猟兵として参戦いたします」
純粋なる殺意と呪詛を纏う謡。それに呼応するようにイリヤもランドローバーを起動し、運転を開始する。猟兵達の足場の阻害となりえる剣の刃こそ最優先事項だ。
島の悪路を走り刃を踏み砕きながらも、「AFV boiling vessel」によって紳士のティータイムを楽しむのを忘れない。紅茶を飲みながらも、車両屋根を足場として利用する謡にも声をかける。
「レディ、紅茶は如何ですかな?」
「結構だ、私も仕事をしなければな」
謡がそう言ったのは、八艘飛びをしているピサロ将軍がこちらに気づいたからだ。無粋にも乗り物にて邪剣を砕いている姿に自身が侵略される姿を想像をしたのだろう。
一気に身に纏うオーラが膨れ上がり、殺気が炸裂するのを肌で感じる。それを受けて、謡も自身の呪詛を強く保つ。
「猟兵! 我が邪剣島を侵略するか! ならば血と剣によってその罪を贖うといい!」
ピサロの意のままに宙を舞い、敵を襲う邪剣を踏み砕いた破片より形成し、襲い掛からせる。そして背後の黄金太陽神が島を照らすほどの眩い光を発する。
それに対して謡は光を減衰させる呪詛と侵食・崩壊の呪詛をブレンドした領域を前面に展開させる。勿論、足場のランドローバーに展開させないようにして、眩い光と飛翔する邪剣に対抗する。
「あ、眩しいのでサンバイザー下ろしますね」
イリヤも車内のバイザーを卸し、光を遮断する。車外の邪剣は謡の呪詛領域に触れた途端に刃を侵食し、崩壊させて破壊していく。
それでも無数に飛んでくる邪剣。呪詛領域に死角から飛んでくるのを謡は呪殺神槍レ・フィドラのなぎ払いで降り落としつつ、能力「鏖殺者の垣間見た涯(ザ・グレイブ)」を発動させる。
「さぁ、断末魔を聴かせてくれ」
赤い満月が空に昇る。そしてその赤き空より血の暴風雨が降り注ぎ、悪意と狂気が総てを蝕む墓場が邪剣の世界に君臨する。それこそが謡の心象風景、実力を十二分に発揮できる世界である。
多少適応があるピサロ将軍ではあるが、それでも謡の適応力の方が早い。八艘飛びのスピードが落ちた所を狙って、レ・フィドラに斬り込む。
「おのれ、私の邪剣島を辛気臭い墓場にしよって!」
ピサロ将軍も応戦するように邪剣を振るう。謡は斬り、砕き、穿つ。自身が纏う呪いをまき散らしながら、ピサロ将軍との斬り合いを演じる。
両者共に傷を負いながらも謡は引くつもりはない。死ぬまで何時までも、何度でも攻撃し続けるその覚悟。それは飛び交う邪剣を制圧射撃にて破壊を続けることで援護しているイリヤにも感じ入るものがあった。
「とはいえ、そろそろ頃合いでしょう。謡殿が死ぬことはない」
能力「パンジャンドラム」が発動し、ランドローバーの周囲に英国人の狂気の産物が召喚される。自走式爆雷パンジャンドラム、炎を纏いながら凄まじい数を伴ってピサロ将軍に突撃する。
「紳士的にお宅にお邪魔(突撃)しますよ邪剣将軍。紳士的に退場(爆発)していただきます!」
「なっ!」
謡との剣戟で八艘飛びを中断していたピサロ将軍はパンジャンドラムの突撃に対応できずに巻き込まれるように爆発する。それに伴って連鎖して爆裂するパンジャンドラム。
その爆炎から脱出したピサロ将軍は追撃してくる残りのパンジャンドラムに邪剣を差し向けて、再び八艘飛びに移行する。謡は墓場の領域が解除して、走って来たイリヤのランドローバーに乗り込む。
「逃したか……まあいい」
殺すまではいかなったとはいえ、その機動力や体力を削り、負傷を与えることができた。徐々に獲物を追い詰めるのも猟兵の仕事でもある。
八艘飛びに黄金太陽神を伴ったピサロ将軍は難易度の高い獲物であろう。だがそれでも狩れぬ相手ではないと謡もイリヤも確信するのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
黒城・魅夜
形状を変化させる私の服を大きく天蓋のように広げて光を遮断
「衝撃波」を放ちその反動で飛翔
「空中戦」を行うことで剣を避けていきましょう
目まぐるしく跳ね回る超高速八艘飛びは視覚ではとらえられないでしょうが
「殺気」はまるわかり
これを「第六感」でとらえて「見切り」ます
さらに、逆にこの環境を私も利用させてもらいますよ
無数の剣の刃に「オーラ」を反射させて「残像」を作り出し
攻撃を「誘惑」することでね
ふふ、無駄に攻撃回数を消費してくださいな
まばゆい光が強いほど影も濃くなります
ふふ、太陽に「向かって」影が伸びている不自然さに今気づきましたか?
しかしもう遅い
あなたは自在に動くこの影の中に飲み込まれて消えるのです
久遠寺・遥翔
アドリブ連携歓迎
イグニシオンに【騎乗】
一人じゃきつい
場にいる味方と協力して不利を補うしかない
事前に【メカニック】で機体のメインカメラを切り
代わりにレーダーの情報をモニタに反映させるよう調整
【結界術】を展開し結界内の状況を把握し情報の精度を高める
島の上でなら【空中戦】も可能だ
生えている剣には触れないように戦える
さらに剣の丘という【地形の利用】
殺気を【第六感】で拾い敵の動きを【見切り】
ワイヤーを剣に引っ掛けてつかみばら撒く形の【範囲攻撃】で
八艘飛びで突っ込んでくる相手を【カウンター】で迎撃しつつ【残像】でかわし
避けきれないものを【オーラ防御】で耐える
初手を防いだらあとはUCで真っ向勝負だ
才堂・紅葉
この手のタイプは最後の粘りが凄まじいのよね
きっちり奈落に送り返さないと
光はアルダワゴーグルの対閃光防御で
邪剣は「六尺棒」の怪力でなぎ払い
八艘飛びは戦闘知識で移動パターンを見切り、野生の勘でタイミング合せ
「重力子弾頭」をリボルバーでファニングシャットし、形成した重力結界術に捕縛を狙う
速度を削れば、後は気合で「六尺棒」による早業での受け流しで凌ぎます
反撃は、奴の締めの一撃をジャストガードで体勢を崩し、掌打の一撃で紋章をアートを狙います
「お誂えの死場所ね、邪剣」
真の姿で奈落門の封印を解けば、刻んだ紋章を基点に周囲の全てを吸い寄せる爆縮属性攻撃だ
周囲にある無数の邪剣が奴に殺到するだろう
「開け、奈落門」
黄金太陽神は七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍の味方ではない。その圧倒的なる力にて隷属を強いているだけの関係である。
だからこそピサロ将軍は油断もしないし、信頼もしていない。弱っていると分かれば、昔年の怨みを晴らさんとするのは自明の理であるからだ。
そしてピサロ将軍もまた「界渡り」で使おうとしたエネルギーを惜しまずに使い切る。その邪剣島と黄金太陽神の力、そして自身の高速移動ユーベルコード「八艘跳び」を有効活用して猟兵を迎え討つ。
「一人じゃきつい。場にいる味方と協力して不利を補うしかない」
「いいでしょう。お手伝いしましょう」
クロムキャバリア最新鋭機「イグシニオン」に騎乗しているとはいえ、久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)は全く楽観的な所見を持っていなかった。それほどまでに凄まじい剣士だとピサロ将軍を見た瞬間に感じ取ってしまったのだ。
その危機的直感を信じ、黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)もその行動を支援する為に動く。猟兵とは単独にしてオブリビオンを狩る者達にあらず。連携こそ、最大の攻撃手段であるのだから。
「来たな、猟兵! 黄金太陽神、今こそ使い時だ!」
ピサロ将軍の言葉に呼応するように黄金太陽神が島を照らすが如き光を発し、輝く。そしてピサロ将軍の八艘飛びも呼応するように速度が増す。
目を光に潰されてはもはやどうにもならない速度。それに対して魅夜は形状を変化させる自身の服を大きく天蓋のように広げて光を遮断、遥翔も黄金太陽神が輝く前に事前に調整していた機体のメインカメラを切り、代わりにレーダーの情報をモニタに反映させるプログラムを起動して何とか視界を守る。
「だがここからだ!」
その遥翔の言葉は真実で、ピサロ将軍の八艘跳び、さらに速度が上がったことによる九つに分身したかの如き速度に対応しなければならないのだ。魅夜は衝撃波を地面に放つことでその反動で飛翔を開始。
悪霊の本領発揮というところで浮遊戦を開始することで足場の剣の対処とする。さらに視界を結界術を展開することで結界内の状況を把握し情報収集の精度を高めた遥翔のイグシニオンも飛翔を開始する。
「島の上なら空中戦も可能だ!」
それはピサロ将軍が空を飛んでいるかの如く舞っているからこそ理解できることだった。だが目まぐるしく跳ね回る超高速八艘飛びは視覚ではとらえられない。
これに対して魅夜と遥翔が取った方策は一緒であった。その圧倒的な殺気を感じ取る。そして攻撃を分散担当することで被弾回数を減らすことである。
「この環境を私も利用させてもらいますよ」
ピサロ将軍の初撃を見切るように躱し、さらに眼下にある無数の剣の刃に自身のオーラを反射させることで、自身の残像を作り出す。それは妖術の類といっても差し支えのないレベル。
攻撃を分散させることでピサロ将軍の剣を次々と躱していく。その攻撃回数を消費させることこそ魅夜の狙いであるから、彼女の笑みも強くなるものだ。
「やっぱり速いな!」
もう片方の攻撃を担当する遥翔もピサロ将軍の鋭利な殺気を読みつつ、攻撃軌道に対応。さらにピサロ将軍が怯むかということで地面の剣をワイヤーで引っかけて、散弾のようにばら撒くという芸当までやってのける。
後は速度が緩んだ剣をイグシニオンの機神太刀「迦具土」で受けるという攻防。オーラを纏った装甲で受けるという荒業もやってのけるが、キャバリア相手に生身のピサロ将軍が渡り合っているのも異常な戦闘力である。
だが突如身体が黒い鎖に絡めとられるピサロ将軍。それは飛んでいる魅夜でも遥翔のイグシニオンでもない、地面の影から現れたものだ。
「ふふ、太陽に『向かって』影が伸びている不自然さに今気づきましたか?」
魅夜は微笑む。「闇に溺れよ影へと沈め、せめて末期は舞う如く(シャドウィゲート・イネインエンド)」発動により伸ばした影は、ピサロ将軍が気づいた時にはすでに遅かったと言わざるを得ないほど侵食展開していた。
まばゆい光が強いほど影も濃くなる。強烈なる力を籠めた影の鎖は全てを無に帰す影の中へ引きずり込まんとする魅夜。
「黄金太陽神! 身代わりに逝け!」
だが己の背後に控えている黄金太陽神のいくつかを影の鎖に掴ませたまま、それを犠牲にしてピサロ将軍は脱する。引きづり込まれた黄金太陽神の一部は、おそらく二度と光を発することはないだろう。
そしてその離脱した隙を遥翔は突く。能力「太陽を灼く黄昏の剣(ラグナレク・キャリバー)」を発動し、真っ向勝負を挑むイグシニオン。
「行くぜ相棒! 今はただ全霊を以てこの空を翔ける!」
高速飛翔と共に急速接近し、黒い焔を発する「迦具土」の連続斬りが炸裂する。巨大なる機兵の剣による高速剣撃とあっては、如何にピサロ将軍が卓越した剣士であっても防げるものではない。
いくつかは受け流したが、受け止めきれなかった分はその身体が引き裂かれる。鋭い痛みと共に、熱い血潮が口に逆流してくるのを感じつつも、ピサロ将軍は戦場を見る。
「この手のタイプは最後の粘りが凄まじいのよね。きっちり奈落に送り返さないと」
そう言ってチャンスを待ち望んでいた才堂・紅葉(お嬢・f08859)が拳の「ハイペリアの紋章」を輝かせながら飛翔する。アルダワゴーグルの対閃光防御によってピサロ将軍を視認しても大丈夫なように対策をしている。
黄金太陽神の光を遮ることで敵を見逃さないように凝視する紅葉。邪魔な地面の剣は六尺棒を怪力で振るうことで破壊して、落下してくるピサロ将軍を迎え撃つ。
「舐めたものだな、猟兵!」
だがすぐに態勢を立て直し、八艘跳びでスピードに乗り九連による斬撃を繰り出そうとする。対するは紅葉が「見」に徹して集めた情報と経験による行動軌道予測だ。
顔にピサロ将軍の邪剣の刃が霞める。あれだけの情報を集めても身体に当ててくるピサロ将軍。紅葉の野生の勘がなければなます切りになってもおかしくない技量である。
「乙女の肌を傷つけたことは高くつくわよ!」
紅葉もただ攻撃を受けるだけではない。リボルバーに装填した重力子弾頭を発射、炸裂させることで形成した重力結界にピサロ将軍を巻き込む。それによって高速機動がさすがに鈍る。
軌道が緩んだピサロ将軍の邪剣を六尺棒で受け流し、反撃と言わんばかりに掌打の一撃を腹部に叩き込む。そこから邪剣を振るうピサロ将軍の一閃を、六尺棒によってジャストガードし、その勢いに押されるまま後退する紅葉。
「お誂えの死場所ね、邪剣」
そう言って真の姿たる赤い髪となった紅葉は、能力「ハイペリア重殺術・奈落門(アビスゲート)」を発動する。そしてさきほどの掌打で刻んだハイペリアの紋章がピサロ将軍の腹部で輝く。
その封印を解くことこそ、紅葉の狙い。刻んだ紋章を基点に周囲の全てを吸い寄せる爆縮属性攻撃、それは周囲の邪剣を引き寄せる結果となる。
「なっ!」
「開け、奈落門」
そして邪剣が殺到する中でピサロ将軍も手の邪剣で破壊するが、あまりにも多くて間に合わない。いくつかがハイペリアの紋章を貫くようにピサロ将軍の身体を貫く。
ねじ込まれていく刃によって盛大に吐血するピサロ将軍。だがそのコンキスタドールの瞳は死んではいない。背中の黄金太陽神のエネルギーを吸い尽くすことで驚異的な回復力を見せる。
その光景を見ながらも紅葉はピサロ将軍の姿を冷静に分析する。その黄金太陽神の光は当初よりも弱まっている。
だからこそ今こそがチャンス。勝利を掴むことのできる怒涛の攻撃こそが、ピサロ将軍の息の根を止める。この判断の元、猟兵はこれからの猛攻を体現するのだった。
成功
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ヨナルデ・パズトーリ
寝言も此処迄くれば怒りも一周するというものよ!
貴様は此処でコルテスの様に討ち滅ぼそうぞ下郎!
魔法は※高速詠唱※範囲攻撃
対策
目を閉じ※野生の勘と※第六感で敵位置を※見切り剣対策に※空中戦徹底
敵の視界と足場を凍結し跳躍しにくくする為※天候操作で※地形破壊級の地吹雪を※目潰しの※呪詛を交ぜ顕現
更に吹雪の中に※存在感と※殺気を持たせた※式神をばら撒き攪乱
肉薄し※念動力で拘束
※怪力の※グラップルでピサロを※地形を利用し剣の織り成す地面に※投擲
UC発動
青のテスカトリポカと後世の誤解から呼ばれた太陽神ウィツィロポチトリと自身の力を引き出し光と闇※属性攻撃※全力魔法を※多重詠唱※で傷口をえぐる様※零距離射撃
ラヴィラヴァ・ラヴォラヴェ
【アドリブ・連係歓迎】POW
滅茶苦茶過ぎない?大丈夫?
無茶苦茶には無茶苦茶で対応しようね☆
事前に「肉体改造」を施し、再生能力と弾性、防刃能力を獲得し、眼に遮光能力を付与!
敵の先制攻撃を『お肉みーと』を切り離して障壁として切り離す事で受け止め、「捕食」「カウンター」で動きを止めてる間に「シェフスカリバー」でを突き刺す!
その後は【使用UC】で突き刺した「シェフスカリバー」が変形して敵を自動的に「料理」!どんなに素早くても関係なく「料理」しちゃおうね!
どっちが「料理」されるか、根競べだよ!
「料理」された『邪剣』を食べて、その力をオイラのものにしてやる!
勝利の暁には邪剣肉で「宴会」だよ☆
バルタン・ノーヴェ
POW 絡みアドリブ歓迎!
よい覚悟デス、ジェネラル・ピサロ!
今回は島を侵略する側として、アナタに挑戦しマース!
地の利は改造した水上用滑走靴をふかして、滑空することで対応!
天の理は特注したサングラスをかけることで、かっこよく対応!
あとは人のバトルで決着デスヨー!
ガトリングやアームドフォードなど銃火器を展開して待ち構え、全方位に弾幕を張りマース!
戦闘力があろうと、どれだけ速かろうと、近づかせなければ安全デース!
強行突破してくるか、警戒して待機すれば、カウンターのタイミングデース!
「六式武装展開、煙の番!」
光も届かぬ煙に身を包んで、虚を突きマース!
そこへパイルバンカーを叩き込んでフィニッシュデス!
アネット・レインフォール
▼静
引き際を心得ている辺り、
将軍の肩書は伊達ではない…という事か。
加えて彼女自身も相当な力量だろう。
だが――俺も武人の一人だ。
己の経験がどこまで通用するかは分からないが、
胸を借りるつもりで挑ませて貰おう。
▼動
予め葬剣をフード付コートにして装備し光対策を。
光は片目を瞑り、刀身で反射させ敵の視界の阻害も行う
(余裕&有用ならスマホのフラッシュで目くらまし)
周囲に結界術で障壁を重ねる形で展開。
念動力で刀剣類を投射し攪乱を誘いながら
暗糸を絡ませて隙を作る
刀剣は足場利用も行い空中を変則移動。
霽刀を手にカウンターの要領で【雷刃六連舞】を叩き込む。
4~5発ほど後光や剣を狙い、体勢を崩す事に利用を
アドリブ歓迎
口に流れた血を拭う七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍。黄金太陽神のエネルギーを使うのは業腹であるが、死んでしまっては意味がない。
幸い、生き残れば何とかなる戦局である。コンキスタドールの王たるカルロスが敗死しようとも、七大海嘯が崩壊しようとも、それはピサロ将軍にとって敗北ではない。
だからこそ、ここで己が剣を振るう。己の活路を見出す為に、生きて再び侵略を、略奪を、栄光を掴む為に戦うのがピサロ将軍の本質だ。
「引き際を心得ている辺り、将軍の肩書は伊達ではない…という事か」
そんな傷を負っているピサロ将軍を見ても、アネット・レインフォール(剣の異邦人・f01254)は静かなる闘気を纏いながらも冷静に観察する。かつて新大陸を征服した将軍というだけあって、戦略眼もあるということだろう。
何よりアネットはそのピサロ将軍の剣の技量を見抜いている。相当な力量だろうということは推察できるし、恐らくは自身よりも何歩も先にいく剣士であろう。
「だが――俺も武人の一人だ」
その気持ちに偽りはない。高みを目指す剣士として、胸を借りるつもりでその戦場にて静を保つアネット。
対するヨナルデ・パズトーリ(テスカトリポカにしてケツァルペトラトル・f16451)はアネットとは正反対であった。というよりも怒髪天を突くといったところか。
「寝言も此処迄くれば怒りも一周するというものよ!」
ヨナルデがそうなるのも無理はない。メキシコの古き死神、その名は太陽神としての側面を持っている。その同胞を侮辱するように従えるピサロ将軍に我慢ならないという気持ち。
ピサロ将軍の盟友コルテスと同様に許せるものではない所業。動を体現したヨナルデは感情のままに宣言する。
「貴様は此処でコルテスの様に討ち滅ぼそうぞ下郎!」
「面白い! 貴様もこの黄金太陽神の一人に加えてやるぞ、小娘!」
そして黄金太陽神ではなく己が黄金色のまばゆい光を発するピサロ将軍。まさしく太陽と同化したかの如く、その身で太陽の征服者を体現してみせる。
高速機動ユーベルコード『八艘飛び』は健在で、ヨナルデの首を狩らんと迫るピサロ将軍。対するヨナルデは目を瞑り、大地を蹴って空中を舞うが如く機動し、ピサロ将軍を迎え撃つ。
「愚かな! 空中にて私に挑むか!」
地面の剣を警戒するあまりの愚行。そう判断しヨナルデの身体を邪剣にて引き裂くピサロ将軍。致命傷こそ避けているが、肉体が刻まれる痛みに耐え、ヨナルデは詠唱を完了する。
放つは地形破壊級の地吹雪だ。それに目潰しの呪詛を混ぜ合わせることで、敵の視界と足場を凍結し跳躍しにくくする魔法をカウンター気味に叩き込む。
「どうじゃ!」
「この程度で止められるか!」
八艘跳びの運動量で吹雪の拘束を抜けて、ヨナルデの首に邪剣が迫る。だが斬り取ったのはダミーとして混ぜ込んでいたヨナルデの身代わり式神であった。
殺気すらも放つ高等式神で、斬るまで気づかなかったピサロ将軍を、背後に回り込んだヨナルデが神力で拘束。そのまま力の限りで地面へと投げつける。そこは剣の織り成す地面で身体をいくつかの刃が貫き、一時的に拘束する。
「黄金の太陽の古き神として! 幾多の名と側面、其の一部を見せてやろうぞ!」
能力「源神回帰(ナワル・ボロン・ザカブ)」を発動し、青のテスカトリポカと後世の誤解から呼ばれた太陽神ウィツィロポチトリと自身の力を引き出すヨナルデ。その力をもってして、刻まれた傷口に太陽の光の如き魔法と、すべてを呑み込む闇の魔法を撃ち込んでいく。
太陽は傷を焼き尽くし、闇は血肉すらも飲み喰らっていく。恐るべき神の怒りの鉄槌を受けて苦悶するピサロ将軍に、アネットの刃が迫る。
「己の経験がどこまで通用するかは分からない」
格上の剣士なれども万全の状態でないのなら。予め葬剣【逢魔ガ刻】をフード付コートにして装備し光対策を施したアネットは、片目を瞑って距離を詰める。
強烈に発せられるピサロ将軍の発光であるが、その片目を狙ったところを刀身を大剣のそれに変形させることで光反射させて、ピサロ将軍の目を逆に狙う。フードによって光を隠し遮断することで目を守るアネット。
「小癪な真似を!」
少しの目くらましにはなったが、一閃で葬剣を弾くピサロ将軍。首を狙った一閃でもあったが、葬剣と予め展開してあった結界の壁によって攻撃を防ぐことができた。
そして足場の剣を利用するように暗糸を絡ませて剣を引き抜いていく。そして空中にて念動力にて操り、そのまま雨のように降らせて攻撃して、こちらへの追撃を防ぐアネット。
「捌式・雷刃六連舞」
破壊されて舞う刃を構わず突き進むアネット。直前で動きを変える機動でピサロ将軍の太刀筋を紙一重に躱し、放つは「【捌式】雷刃六連舞(ライジンロクレンブ)」。
霽刀【月祈滄溟】から放たれる連続で放つ切断・破壊特化の電刃居合い斬りがピサロ将軍を襲う。4~5発ほど後光や剣を狙い、体勢を崩す事に利用し、最後の一撃をその身体に叩き込むアネット。
「がっ……はっ!」
アネットの雷の刃による破壊と切断の切り口はピサロ将軍に死を予感させた。ただでさえさきほどのヨナルデの魔法が傷口で暴れている状態。このままではまずいと距離を取ろうとする。
だがそれをさせないのが猟兵という存在。狙いすましたようにラヴィラヴァ・ラヴォラヴェ(ハラペコかわいいコックさん(可食・高栄養・美味)・f31483)とバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)が飛び出してくる。
「滅茶苦茶過ぎない? 大丈夫? 無茶苦茶には無茶苦茶で対応しようね☆」
「よい覚悟デス、ジェネラル・ピサロ! 今回は島を侵略する側として、アナタに挑戦しマース!」
鼻のいい猟犬に呆れ顔をするピサロ将軍。だが自身を守る為にも、強烈なる太陽光にて目を潰して一時離脱しようとする。だがバルタンはすでに特注したサングラスをかけることで遮光をしていた。その顔はドヤ顔で格好をつけている表情であった。
一方のラヴィラヴァはラスボスの特性を生かして肉体改造を事前に施していた。すでに眼に遮光能力を身に着けることで光に対応し、さらに肉体には再生能力と弾性、防刃能力を与えるという徹底ぶり。
「これがはらぺこラスボスの本領だよ☆」
そう言って剣の山をゴムボールのような弾力で突き進むラヴィラヴァ。だが態勢を八艘跳びに切り替えて、高速機動でラヴィラヴァの背後に回り込んで邪剣を振るうピサロ将軍。
ラヴァラヴァは敢えて身体を切断されるが、その自身から切り離された肉塊が盾のようになってピサロ将軍に立ち塞がる。ラヴィラヴァの肉塊が逆に襲い掛かってくるのを高速斬撃で細斬りにするが、忌々しく舌打ちをする。
「おのれ、どっちが化け物か!」
そんな言葉と共に包丁っぽい聖剣シェフスカリバーを振るうラヴィラヴァ。卓越した技量でそれを防ぐピサロ将軍だが、ラヴィラヴァの瞳はもう一人の共闘者の姿を捉えていた。
それは改造した水上用滑走靴をふかして、滑空して地上の剣に対応するバルタンであった。そして両腕に持ったガトリングやアームドフォードなど銃火器を展開して、全方位に弾幕を張る。
「うおおおおおおおお!」
「戦闘力があろうと、どれだけ速かろうと、近づかせなければ安全デース!」
ラヴィラヴァのシェフスカリバーを防いだおかげで一手遅れたピサロ将軍の身体が撃ち抜かれる。同じ場所にいたラヴァラヴァもその弾幕の対象ではあるが、再生する肉塊が盾になってその弾幕をも防ぐ脅威の肉体。
そしてシェフスカリバーをその隙に投擲することでピサロ将軍の身体に突きたてるラヴィラヴァ。準備は整った言わんばかりの顔で能力「猫の手も肉肉しい万能包丁(ラ・クトー・デ・ラ・ヴィアンド)」を発動させる。
「どっちが料理されるか、根競べだよ!」
刺さったシェフスカリバーが変形してピサロ将軍を料理しようとする自動調理マシーンと化す。肉体を斬られ焼かれ煮られるというのを刺さった所から実演されるという苦痛を味わうピサロ将軍。
これにはさすがのピサロ将軍も耐えきれずに刺さった箇所ごと切断して危機を脱する。その肉を肉体の大口にて捕食するラヴィラヴァ。料理された邪剣の肉を取り込むことで、新しい力を得ようとする、まさしくラスボスの本能というべきか。
「バトル決着デスヨー! 六式武装展開、煙の番!」
そして自らの肉を切断するという傷を負ったことでさらに八艘跳びのスピードが落ちたのを確認したバルタンが能力「粉塵纏・破城槌(ヴァニッシング・バトリングラム)」を発動し、光も届かぬ煙に身を包んで突進する。
その煙を引き裂く一閃を振るうピサロ将軍だが、その斬撃の下を潜り抜けるように滑空して懐に入り込むバルタン。その腕には必殺のパイルバンカーが装填済みである。
「フィニッシュデス!」
至近距離からのパイルバンカーの一撃。邪剣の刃を破壊し、超高速かつ大威力の槌はピサロ将軍の心臓がある箇所に大穴を開ける。そして口から盛大に血を吐き出すピサロ将軍。
「ま、負けるのか、私が……! う、うおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
そして弱ったピサロ将軍に積年の恨みを晴らさんと襲い掛かる背後の黄金太陽神達。傷口を食い破り、強烈な光を発して血すらも蒸発させんする黄金の殺意。
それに飲まれて行ってピサロ将軍はその殺意に飲み込まれ溺死していった。猟兵によって致命の傷を負わされながらも、トドメを刺したのは背後に従えていた隷属者だったのは皮肉だろう。
「……邪剣肉で宴会は?」
「無理デスネー」
光が収まった中でラヴィラヴァとバルタンはそんな会話をする。もはや肉片すら残らなかったピサロ将軍の痕を見て、アネットは剣にてさらなる高みを見たことを感謝し、ヨナルデは同胞たる者の冥福を祈る。
こうして黄金の太陽神すらも己が糧にして侵略しようとする『邪剣』は滅びを迎えた。戦争はついに佳境を迎えようとしている。なればこそ、ここで勝利を得る為に、さらなる前進を。猟兵達は欲望の海を制する為に、負けない。
成功
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