オベリスク破壊作戦ー深緑に潜みて征かんー
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ここはアックス&ウィザーズに存在する樹海。その最深部。
陽の光の届かないこの森には昼も夜もなく、虫の鳴き声と木々の葉擦れの音が絶え間なく響き渡っている。
「何者かがクラウドオベリスクに迫っている……」
不意に、樹海の中でも一際巨大な樹の上から何者かの声が響いた。
ギチギチという音と共に、その声の主は樹上から地面へと降り立つ。
「またいつもの蟲の報せですか?」
大樹に寄りかかっていた女が、鈴を転がすような声で樹海の主へと言葉を返す。
暗闇から微かに伺えるその姿は少女と言っても過言ではない幼い容姿。
しかし只の少女がこのような辺境にいるはずもなく、当然彼女もまたオブリビオンであった。
「ああ、恐らくは奴らにこの場所を悟られたのであろう。同胞達も騒ついている」
「まさかとは思うけど、こういう時の貴方の予感は外れたことが無いですものね。いいわ、私が見てくる」
獲物を手に取ると少女の姿をしたオブリビオンは跳躍し、木々を伝って樹海の外へと向かっていった。
「嫌な予感がする……者共、警戒を怠るな。厳戒の体勢でもってこの森を、クラウドオベリスクを守るのだ!」
樹海の主が号令をかけると、無風にもかかわらず木々の騒めきがより一層激しさを増した。
次第に森中へと伝播していく葉擦れの音を聞きながら、樹海の主は自嘲気味に言葉を漏らす。
「予感が当たり過ぎるというのも考えものだ……だが我が運命を覆して見せようぞ。帝竜様への古き忠義を貫き通す為にもな」
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「さて、まずは珈琲でも飲んで一息ついてくれ」
グリモアベースの一角で、枯井戸・マックス(強欲な喫茶店主・f03382)が胡散臭い丸サングラスを光らせた。
茶色いスーツケースを広げたデスクの上には香しい湯気を立てるマグカップが並べられている。
「飲みながらでいいから聞いてくれよ。今回諸君に赴いてもらいたいのはアックス&ウィザーズ。クラウドオベリスクっつー世界の各地に存在する遺跡の一つが隠されている樹海が依頼の行き先だ」
居住まいを正そうとする猟兵達をマックスは手で制す。
緊張感のない口調で語るマックスであったが、猟兵達の何人かはその名を聞いて息を飲んだ。
「そう、このオベリスクには帝竜ヴァルギリオスと共に蘇ったという忌まわしき群竜大陸を隠す機能があるらしい。諸君らの最終目標はこのオベリスクの破壊だ」
アックス&ウィザーズに存在するモンスターを統べるとも言われ、遥か昔に勇者によって滅ぼされた伝説の帝竜。そんな強大な敵への足掛かりがこのクラウドオベリスクに隠されているのだ。
「言うだけなら簡単だが、実際はそう簡単にはいかない。その樹海には随分と勘が鋭い奴がいるみたいでな、俺が諸君らを転送する頃には既に樹海には厳重な警戒網が張られている頃だろう」
そういうとマックスはわざとらしく、俺にもそれだけの勘があればねえ、と腕を組んで唸った。
「派手に戦いすぎて敵にこちらの動きが筒抜けになっちまうと、その分相手側の戦力が密になって、こちらの突入が難しくなる。よって今回諸君らに頼みたいのは隠密による潜入、そして迅速な敵戦力の撃破だ」
そう言うとマックスは背面の壁に用意されたボードに予知した敵の姿を映し出した。
「最初に諸君らと鉢合わせになるであろう敵は、樹海の外まで哨戒に出てきた女狩人テリトリー・メイド。鋭い知覚能力を備えたこいつとの戦闘は避けられないだろうな。故に樹海の中にいる仲間に俺達の存在を伝える前に速攻で無力化する必要があるわけだが、こいつ自身も弓矢や毒、そして高速移動による暗殺を得意とする森のアサシンだ。一筋縄ではいかないから、どうやって素早く無力化するかをよく考えておいてくれよ」
続いてマックスがボードを操作すると、画面には樹海の全景が映し出された。
その広大さもさることながら、特に目に付くのは樹海中央部にそびえ立つ全長50mにも達するであろう一本の巨木だ。
「テリトリー・メイドを倒した後は樹海の中心部にあるこの巨木へと向かっていくことになる。樹海の外から目星をつけて真っすぐ進んでいけば辿り着けるだろう。だが問題は、樹海の中には木に擬態したオブリビオンがひしめいているってことだ。そいつらに如何に気取られず進めるか、もしくは気づかれる前に仕留めることが出来るかが鍵になる。諸君らの知覚と隠密、そして暗殺の技能が試されるな」
灯りなどを持ち込むと気づかれやすくなるから注意が必要になるだろう、とマックスは更に捕捉を付け加える。
「そして樹海の最奥地、巨木の元には件のクラウドオベリスクを守護する樹海の主がいるようだ。この場所まで辿り着いたらあとは遠慮はいらない。思う存分暴れてくれ。だが、その主とやらが一体どんな姿をしているのかまでは俺の予知では掴むことが出来なかった。ぶっつけ本番の最終決戦になっちまうが、ここまで辿り着いたなら勝利は目前だ。俺は猟兵諸君の底力を信じてるぜ」
一瞬だけ険しい顔で猟兵達を眺めるマックスだったが、そんな表情も直ぐに鳴りを潜めた。
最初のような緊張感に欠ける薄ら笑いを浮かべると、マックスは自分用に用意していた冷めた珈琲を一気に飲み干す。
「うん、やっぱり俺の珈琲は冷めても美味い。さあ、珈琲のおかわりは無事に帰って来てからだ。その時には取って置きの特性ブレンドをご馳走してやるから気合入れて行ってこい! 頼んだぜイェーガー!」
Naranji
GOGOGO! GOGOGO! Ready GO!
進めイェーガー!
樹海の果てまで目指せイェーガー!
(GOGO♪)Ready GO!
……はい。
こんにちは、たまには流行のシナリオにも手を出してみたくなるMSのNaranjiです。
初めましての方は初めまして。
以前も参加して頂いた方はまた覗いてくださり本当にありがとうございます。
新たに明らかになったアックス&ウィザーズ世界の秘密を解明する為の冒険にいざ出発です。
ただし、今回はただ敵を見つけて倒すだけのシナリオではありません。
いかに騒ぎを大きくせずに進攻し、敵を撃退していくかが肝になります。
(以下、くどいルール説明)
各章で派手に動き過ぎたり時間をかけたりしてしまったら、その分失敗点(赤丸)が加算され、その分だけ次の章の難易度が高くなります。(このルールは第二章でも同様です)
逆に第一章の赤丸の数を一定値以下に抑えることが出来たら第二章の集団戦が、第二章の赤丸の数を抑えることが出来たら第三章でのボス戦が有利に進めることが出来るようになります。
この点をご注意いただいた上で、皆様には創意工夫に富んだ潜入&暗殺プレイングや熱い戦闘プレイングを作製して頂ければと思っております。
それでは手に汗握るスニーキングバトルをお楽しみくださいませ!
第1章 ボス戦
『テリトリー・メイド』
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POW : 守護の花よ、牙を剥け
自身からレベルm半径内の無機物を【毒を帯びた棘持つ蔦と花弁】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
SPD : かすり傷でも十分なのよ
【クロスボウから放った矢】が命中した対象に対し、高威力高命中の【体を蝕む呪詛に等しい毒の散弾】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ : すり抜けるわ
【緑の外套を脱ぎ去る】事で【高速戦闘モード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:透人
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠椎宮・司」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
原・ハウスィ
「スニーキングは元締めの十八番だからね。しかたないね」
一先ず転送後は身を隠しながら敵を捜索することに専念する。先手を取るため【目立たない】【忍び足】で極力目立たないように、自然と一体化するつもりで動く。
味方が先に発見あるいは自分が発見した場合はUC「S.A.A」を出来るだけ短く最低限の長さで展開し、【暗殺】するように背後から奇襲を仕掛ける。味方が発見された場合はそれを囮として同様の攻撃に出る。
逆に自分が発見された場合は、【残像】を使いつつ素早く接近し、短期決戦を狙う。
エメ・ボンブ
テリトリー・メイド、A&Wの一部地方の出身者であれば知らぬ者のいない森の殺し屋。
おれは珈琲を飲みながら今後のことを考えた。
おれたちは急いで目的を果たさねばならないが、焦りを感じているのは敵も同じのはずだ。
他ならぬ猟兵の集団がオベリスクを狙っているのだからな。
そんな敵の心理を突き「最初から全力で来い」と【挑発】して、【マヒ攻撃】を組み合わせた【インターセプト・ボルト】を放つ。
行動不能状態に追い込むことは困難だろうが、少しでも足を鈍らせれば、【2回攻撃】による追撃の魔法の矢を放ったり、味方が攻撃するチャンスが生まれる。
後は反撃の暇を与えないように、息の続くかぎり魔法を唱え続ければ……!
樹海の中心部から遠く離れ、僅かに人の手が入った地帯まで降りてきた所でテリトリーメイドは歩みを止めた。
四方を木々に囲まれた細い林道を歩く、不審な人影を見つけたのだ。
「あれはただの老人? いや、こんな辺境を老人がたった一人で歩くはずがない。やはりあの方の蟲の報せは当たったみたいね」
テリトリーメイドが見つめる先にいたのは皮の外套を身に纏い、とんがり防止を目深に被った老人らしき人物。
その人物は不意に足を止めると、近くの木立に向けて声高に叫んで見せた。
「見ているのだろう! お主は一部地域の出身者の間では知らぬ者がおらん程に高名な森の殺し屋だ。とっくにおれの事は見つけていて然るべきだろう」
老人―エメ・ボンブ(放浪魔術師・f12562)は皺枯れた声で、尚も語り続ける。
端から見れば大声で独り言を言っているようにも見えるが、その自信に満ち溢れた態度は何故かテリトリーメイドに強いの強迫観念を感じさせた。
自身は既に相手の掌の中にいるのではないか、と。
「おれは逃げも隠れもしないぞ……最初から全力で来い!」
エメの威風堂々とした立ち居振る舞いにテリトリーメイドは警戒し、無意識のうちに獲物であるクロスボウを握る手に力を込める。
姿見えぬ敵と対峙する上で、挑発により相手を必要以上に警戒させる事は自殺行為にも等しい。
しかし、相手の警戒心を高める事こそがエメの狙いであった。
「ふむ、やっと掛かったな……。そこ、殺気がもれているぞ!」
エメは素早く外套を翻すと、その中で密かに練り上げていた魔力を一気に解放する。
魔力は魔法の矢に転じると、木立の影に潜むテリトリーメイドへと一直線に撃ちだされた。
「なにっ!?」
間一髪の所でテリトリーメイドは魔法の矢を回避するも、その後も立て続けに飛来する魔法攻撃により彼女はその場に釘付けにされてしまう。
「このインターセプト・ボルトは敵意を辿って追尾するおれのオリジナル魔法だ。500mおきに挑発の台詞を吐くのは骨が折れたが、お前さんが敵意を見せてくれさえすればこっちのものだ!」
対するエメは老体に鞭打って立て続けに魔法を詠唱し、次々に魔法の矢を放ち続ける。
ここに至るまでに喉を酷使したせいで少々息が上がっているが、それすらお構いなしだ。
「くっ、小賢しい真似を!」
しかしテリトリーメイドも何時までも防戦一方でいるほど脆弱ではない。
彼女は身に纏っていた柚子葉色のローブを脱ぎ棄てると、目にも止まらぬ速度で駆け出し魔法の矢を振り切って見せた。
そして今度こそエメの眉間を打ち抜こうとクロスボウを構え、
「がはっ……!」
自身の胸から生える光の刃に目を見開く事となった。
「ぐっ……伏兵か!」
倒れ込むようにして背後からの斬撃を振りほどいたテリトリーメイドが背後を振り向くも、そこには既に敵の姿はない。
「そんな……この私が森の中で獲物を見失うなんて」
「スニーキングは元締めの十八番だからね」
唐突に耳元で囁かれた男の声にテリトリーメイドは驚愕し、振り向きざまに腰に下げていたダガーを引き抜いて斬りはらう。
しかし、またも視線の先に狙うべき獲物はいない。
代わりに焼け付くような熱さが腹部を駆け抜けた。
「……しかたないね」
テリトリーメイドに渾身の一撃を与えた原・ハウスィ(元締め・f01358)は再び気配を消し、木々に溶け込むようにして姿を眩ませた。
彼はこの世界に転送されてきて早々に木立の中に身を隠し、暗殺のチャンスを伺っていたのだ。
一方、二度も急所に斬撃を受けたテリトリーメイドはたまらず地に膝をつく。
しかし普通の人間であれば確実に絶命するような攻撃を受けて尚も、彼女はすぐさま立ち上がって見せた。
ハウスィが見やると、攻撃を受けたはずの胸部と腹部には既に傷跡すら残っておらず、切り裂かれた衣服のみが斬撃が確かに命中していたことを物語っていた。
「あらまあ。やっぱりオブリビオン、しぶといね。これにはハウスィもびっくりだ」
暗殺用にナイフほどの長さに調整したレーザーブレードをブラつかせながら、ハウスィは感情の籠っていない声を漏らす。
「でも折角ウチの売上を叩いて発動したSAA(Sales Abandonment Attack)なんだ。効果が切れるまで使い倒そうね。世知辛いね」
そう、このレーザーブレード型のユーベルコードは、ハウスィが元締めを務める商会の売上高を代償に発動する捨て身(?)の攻撃なのだ。
故にこのまま大きな戦果を挙げることなく帰ってしまったら、身内から資金横領と指さされてしまいかねない。
誰の目も届かぬ影の中で密かに冷や汗を拭い、ハウスィは再びSAAを手にテリトリーメイドへと忍び寄るのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
宇冠・由
私は小さなヒーローマスク。隠密潜入は得意分野ですの
(とはいえ、普段通りに地獄の炎を使うと悪目立ちしてしまいますし、ここは狼さんたちの力を借りるとしましょう)
【十六夜月】で狼の群れを召喚
森を縄張りとするのは狼も同じこと
そして狼なら森にいても違和感はない。優れた嗅覚と聴覚による奇襲とコンビネーションをご覧あれ
小さな私が相手の頭上を飛んで囮となり、相手の目を引き付け攻撃を庇います
森に存在する無機物……水場や岩石、地面、それと敵自身の装備もそうですね、気を付けて回避に専念します
そして目が上を向いている間、木々の隙間から狼が四方から突入
狼の突入に敵の目が行ったら、私が相手の顔に被さり視界を塞ぎます
「なんてこと……猟兵がこんな近くにまで来ていたなんてっ」
先の攻防から僅かに時が過ぎ、木立の中を走るテリトリーメイド。
猟兵達の猛攻をなんとか振り切った彼女は、這う這うの体で森の中へと逃げ込んでいた。
「早くあの方にお伝えしないと……っ!?」
その時、テリトリーメイドの鋭敏な耳がパキりという木の枝を踏み抜く音を捕えた。
「追手? いや、ただの狼ですか」
彼女の視線の先にいたのは森の中を屯する数匹の狼……いや違う。
気づいたときには時すでに遅し、テリトリーメイドが視線を巡らせると、周囲の木々の陰から次々と大柄な狼達が現れたではないか。
「囲まれた!? くっ、こんな時に……いや、この非常時にこうも都合よく不幸に見舞われるなんて不都合が過ぎますね」
「あら、察しが宜しいですわね」
不意にテリトリーメイドの頭上から少女の声が響く。
当然すぐさま上を見上げるも、そこには人影らしい姿は無い。
「ふっ、姿を見せないのならそれで結構。それにしてもお粗末ね。私は狩人、狼の御し方など心得ています。さっさと蹴散らして、あなたのその首も掻き切って差し上げるわ」
「うふふ、そんな怖い事を言わないでくださいまし」
上品な口調で二人の少女が語り合うその様は、時と場合さえ整っていれば非常に画になったことだろう。しかし、実際に交わされている会話は非常に血生臭い。
「その余裕、いつまで保つかしら?」
そしてテリトリーメイドは姿なき敵と狼達に警戒しつつも、腰に下げたダガーを引き抜いた。
「では始めましょう。でもその前に予言いたします」
鈴を転がすような笑い声と共に、姿なき少女の声がテリトリーメイドの頭上を旋回する。
それと同時に彼女を囲む狼達が牙を剥き出し、一斉に飛び掛かった。
対するテリトリーメイドはダガーの刃を毒棘の鞭へと変化させて、周囲に近寄らせまいと舞い踊るように打ち払う。
「貴女の企ては全て、それはもう悉く失敗しますわ。何故なら私の狼は決して貴女に引けを取ったりしませんし、そして何より!」
そして声の出所が唐突に上空から急降下。
しかしテリトリーメイドは焦ることなく素早く頭上へ向けて鞭を振り抜こうとし……紺碧の目を見開いた。
「何より、私に首などございませんもの!」
彼女の目に写ったもの。それは宙に浮かぶリスを思わせる仮面であった。
そう、リスの仮面の少女―宇冠・由(宙に浮く焔盾・f01211)はヒーローマスクである。
一尺にも満たないその小さな体で空中を飛び回れば、それだけで隠密の任を果たす事は容易いことなのだ。
「今です! 狼達よ、私に力を貸して!」
テリトリーメイドが驚愕に身を強張らせた一瞬の隙をつき、由は更に狼を追加召喚する。
空間から跳びだした狼は、その鋭利な爪や牙でもってテリトリーメイドの腕や腹を切り裂いた。
「ぐぅっ……舐めるな!」
「ほら予言的中。またもや隙ありですわ」
立て続けに迫りくる狼の攻撃を回避しようとするテリトリーメイドへ向けて、今度は由が突進する。
由が狙うは彼女の顔面。そしてその目論見とは当然、
「なっ、何をする! 離れろ!」
テリトリーメイドの顔に被さることで視界を塞ぐことであった。そして彼女の顔に張り付いたままその体を右に左にと引き回す。
「さあ、今ですわ!」
そして由は今がチャンスとばかりに狼達に号令をかけた。
「ガルルル……グルァア!!」
視界を塞がれ、更に方向感覚を完全に失ったテリトリーメイドには最早狼の猛攻を防ぐ術などなく、無数の獣の刃が彼女を切り裂くのであった。
大成功
🔵🔵🔵
弦月・宵
クラウドオベリスク!
どんな形してるんだろう…。
鉱石でできてたりするかな!
調査は任務だけど、A&Wはいつもワクワクするっ。
…っと。集中。
視界は暗視で確保して、
UC:ゆるゆらを使う準備
飛び道具や罠を使うみたいだから、視界に入らないように岩の影や地面に伏せて潜伏。
その間に力を溜めて、相手が焦れて出てくるのを待つ。
遠ざかりそうなら、フェイント。
召喚した鉱石を数個ずつ、検討違いの場所に打ち込んでわざと音をたてておびき寄せるかな。
高速戦闘モードになってる間は、消耗が見えるまで動きを視線で追跡。
金髪は目立つから、姿を追う際の目印に。
見失ったり見つかったりは想定内だ!
姿をさらして、捨て身の一撃をお見舞いだよ!
一駒・丈一
可及的速やかに敵を倒す必要がある、か。
どの道、敵に直ぐ察知されるならば、割り切って即座に攻撃に転じよう。
転送直後、敵を視認し次第、
『咄嗟の攻撃』でUC『罪業罰下』を放つ。
技の間合いは広い為、
「敵との距離を詰める」という予備動作をすることなく攻撃を与えることが出来る筈だ。
この予備動作を削ることで戦闘時間を縮める。
後は速やかに後退する。
後退中は、手持ちの装備の『贖罪の道標』(杭状の武器)を『投擲』しつつ後退することで
相手の行動を牽制し、敵から間合いを詰められるのを抑止する。
敵からの矢は、可能な限り『見切り』を試み回避に努めよう。
周りの目を気にしすぎると、気苦労が絶えないぞ、お嬢さん。
「クラウドオベリスク! どんな形してるんだろう……。鉱石でできてたりするかな!」
岩の影に身を潜めながら弦月・宵(マヨイゴ・f05409)は、その瞳と額の黒曜色の角を輝かせる。
つい先程、仲間の襲撃を掻い潜ったテリトリーメイドが樹海方面へと逃走したという報告を無線にて受けとった宵は、このように先回りして迎え撃つ構えをとっていたのだ。
「っと、集中集中」
自らに言い聞かせるように静かに言葉を漏らしつつ、宵はユーベルコードを発動する為の力を高めていく。
そして程なくしてその時は訪れた。
葉擦れの音さえ立てず、女性のシルエットをした人影が近くを通りかかったのだ。無論、テリトリーメイドである。
「来た」
夜目が利く宵がフードから微かに覗いた金髪を遠目に確認する。
逆にその僅かな目印を見逃していたら、確実にテリトリーメイドの素通りを許してしまっていただろう。それ程に彼女の隠密行動は精妙なものであった。
「太古より結集せし大地の結晶よ……。うまく引っかかってよね!」
宵がユーベルコードによって生み出した鉱石の礫を投擲する。
狙いはテリトリーメイドではなく、彼女を囲む複数の木の幹。それも自身の潜む位置よりも遠い場所から、より彼女に近づくように敢えて音を立てるように放ることで、敵が自分とは逆方向に注意を向けるように計算されている。
「ちっ、また追手ですか。ですが私に対して先に居場所をばらすような真似をするなど、お粗末ですね」
狙い通り、テリトリーメイドは音のする方向に向けてクロスボウを構え戦闘態勢を取る。
「そう……実にお粗末です!」
しかし次の瞬間、テリトリーメイドの姿が掻き消えた。
否、高速移動によって眼では追えないほどの速度まで一気に加速したのだ。
「やばっ……!」
背後に殺気を感じた瞬間、宵は潜伏場所から跳び退る。
一瞬前まで自分がいた場所を見やれば、そこは既にヤマアラシの背になっていた。
そして視線を上に戻せば、樹上からは鈍色の矢じりがこちらを睨んでいる。
「伏せろ!!」
次の瞬間、男の声が林に響いた。
言い終わらぬうちに、声の主― 一駒・丈一(金眼の・f01005)が手に持った介錯刀を予備動作なく振り抜く。
『罪業罰下』!
目視している対象を切断する超広域の斬撃が林を駆け抜け、斬り倒された木々が次々と倒れていった。
「聞きしに勝る狩猟の腕前だな。だが、想定内だ」
「丈一兄ぃ!」
兄貴分と慕う丈一が助けに来たことで宵の声は弾む。
対するテリトリーメイドは、左肩から腹にかけて刻まれた創傷から夥しい量の血液を撒き散らし、忌々し気な眼で二人の猟兵を睨みつけていた。
「はあっ、はあっ……見つかることも想定済みの二重潜伏でしたか。げほっ、仲間を囮にするとは猟兵にも非常な輩がいたものですね」
「いや、今のは偶然……」
「今の一撃を済んでの所で交わしたか。だが、次はそう上手くいくかな?」
テリトリーメイドがなにやら勘違いしているが、丈一にとってそんなことは重要な事ではない。意に介さず弐の手に移る。
「宵、後は任せた!」
そう、後退の一手だ。
介錯刀を鞘に納めた丈一は唐突に踵を返し、その場から脱兎のごとく逃走する。
「「ええっ!?」」
助けに来てくれたと思った猟兵がいきなり逃げたのだ。その行動は宵にもテリトリーメイドにも大なり小なり混乱をもたらした。
「に、逃がすか!」
テリトリーメイドは思わず逃げる丈一を射抜こうとクロスボウを発射するが、利き腕に重傷を負ったためか照準が定まらず、矢は彼の周りの木や岩にしか当たらない。
「よ、よく分からないけど今なら!」
テリトリーメイドが丈一に意識を向けながら矢を装填しているこの瞬間こそが絶好のチャンス。そう判断した宵はすかさずユーベルコードを再詠唱し、周囲に百を優に超える大小様々な鉱物の結晶を召喚する。
そして鉱物たちは意思を持つかのように不規則に揺らめきながら一斉に標的へ殺到した。
「ちょこまかとっ! だったら先にあなたから始末してあげます」
鉱石の群れを射抜き、薙ぎ払いながらテリトリーメイドが今度は宵へとクロスボウを向ける。
その瞬間、彼女の腕に鈍く輝く杭が突き刺さった。
本来であれば避けることなど容易い攻撃であった筈だが、ユラユラと浮遊する鉱石に目が慣れてしまっていたため、素早く直線的な軌道を描くその攻撃への反応が遅れてしまったのだ。
「周りの目を気にしすぎると、気苦労が絶えないぞ、お嬢さん」
逃げたかのように見せかけ大回りしてから再び戦場に舞い戻った丈一が、手に持った杭を更に投擲する。
さすがに次弾は見切られ回避されてしまうが、今度は逃げた先に待ち構えるように浮遊していた鉱石の礫が彼女を逃さない。
「悪いけどオレ達の目的はクラウドオベリスクなんだ。こんな所で立ち留まるわけにはいかないよ!」
これまでに3人の猟兵達が与えた蓄積ダメージが遂に彼女の耐久力を上回ったのか。はたまた宵の気合と探求心が術式の威力を底上げしたのか。
石の嵐と化した苛烈な猛攻は、テリトリーメイドに癒える事のない深手を負わせることに成功したのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
支倉・新兵
気取られる前に無力化、か…成程、俺向きではある…かな?
しかし今回は弓矢使いが敵、か…
迷彩マントを使用しつつ身を隠し狙撃体勢へ(目立たない、迷彩、地形の利用)…狙撃銃にはサプレッサーを着けておくかな(武器改造)
小型偵察機…は、発見・警戒されやすいから今回は無し
スコープ越しに索敵しつつ(情報収集、視力)、標的を捕捉次第速やかに弾道計算の後狙撃を(先制攻撃・スナイパー)
【跳弾狙撃】で狙撃…木々や岩などの遮蔽物も物ともしない…それらに跳弾させながら、撃ち抜く。
一撃で仕留められなくてもこちらの位置は早々割出せないだろうし、撃ち返そうにも向こうの射線は早々通らないだろう、速やかな二射目で仕留めようか。
ザッフィーロ・アドラツィオーネ
見つからん様に…か
ならば『地形の利用』の知識を使い木々の影や見つかり難い物影を選びながら『聞き耳』と『第六感』を使いつつ敵を探そうと思う
もし物影がした場合は物影に身を隠しつつ敵か確認
敵だった場合は【穢れの影】にて『先制攻撃』
手の形の影にて拘束を試みた後大きくメイスを振りかぶり『2回攻撃』を敵へ放って行こう
もし敵に先に見つかった場合も【穢れの影】で拘束した後、メイスで攻撃をして行く流れだな
もし複数の敵が居り逃走された場合は『地形の利用』の知識を使いながら最短距離で『追跡』し敵の仲間に情報が渡る前に倒して行きたい所だ
…敵の気配が消えたならば森中央にある木を目指そう
さて、何が待って居るのが楽しみだな
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宵と丈一が戦闘を繰り広げる場所から遠く離れた岩場にて。その様子を眺める一人の青年がいた。
彼の名は支倉・新兵(狙撃猟兵・f14461)。己の狙撃の腕のみで生き残ってきた生粋のスナイパーである。
「これは俺が手を出すまでもないかな」
先程からライフルに備えたスコープ越しに戦場を窺っているが、勝負はテリトリーメイドの防戦一方。新兵が狙撃をするまでもなく勝負が決しそうな局勢だ。
しかし、不意にスコープからテリトリーメイドの姿が掻き消える。
「……ん、消えた? いや高速移動で離脱したのか。相手も中々しぶといね」
身を隠すための迷彩マントを再び纏い直し、新兵は林の中を見渡す。
「ここで見失って樹海にいる仲間と合流されたら厄介だ。早急に見つけて仕留めないと」
そう独り言ちながらスコープ越しに視線を走らせ索敵を行う。木立などの遮蔽物が多い地形故に捜索は困難かと思われたが、年若いながらも10年以上も戦場で生き抜いてきた経験は伊達ではない。
程なくして彼は木陰に背を預けるようにして身を潜めるテリトリーメイドの姿を発見した。どうやら、先ほどの戦いで負った傷は深いようだ。
「気取られる前に無力化、か……俺向きの仕事ではあるかな」
迷彩マントから鈍く光る銃口をのぞかせ、新兵は静かに引き金に指を掛ける。
狙うはテリトリーメイドではなく、彼女が身を休める場所より僅かに離れた位置にある倒木だ。
「跳弾狙撃(リコシェスナイプ)……さあ、休んでいる暇は与えないよ」
息を止め、引き金を引く。
サプレッサー越しのパシュンというくぐもった音を立てて撃ちだされた弾丸は、狙い通り倒木に当たることで跳弾し、テリトリーメイドを打ち抜こうと牙を向く。
しかし計算が僅かに狂ってしまったのか、弾丸はテリトリーメイドの心臓ではなく、彼女の肩を掠って背後の樹に突き刺さった。
「くっ、やっぱり平面の人工物じゃないとイレギュラーバウンドしちゃうか。でも、こちらの位置は早々割出せないだろうし、撃ち返そうにも向こうの射線は早々通らないだろう。このまま追い詰めさせてもらうよ」
●
「ぎゃっ!……くっ、やばいやばいやばい!」
一方のテリトリーメイドは正体不明の攻撃を受け、大いに混乱していた。
それもその筈、このアックス&ウィザーズにはライフルのような高度な重火器は存在していないのだ。故に当然ことながらの長距離狙撃という概念もない。
「このままでは嬲り殺し。早く樹海に撤退しないと……っ」
だが猟兵による正体不明の攻撃を受けているという直感の元、テリトリーメイドは即座に駆けだし……直後に金縛りにあったかのように歩みを止めた。
否、いつの間にか足元から這い上がってきていた影の腕によって全身を拘束されていたのだ。
「おっと、それは赦されないな」
そんな言葉と共に、テリトリーメイドの行く先から青髪の男が姿を現す。
彼の名はザッフィーロ・アドラツィオーネ(赦しの指輪・f06826)。罪人の汚れをその身に宿す力を持つ聖なる指輪から変じたヤドリガミである。
そしてテリトリーメイドを拘束している影の正体は彼のユーベルコード【穢れの影】。
今まで請け負ってきた罪人共の穢れを影として解き放ち、次なる罪人を捕える三寸縄だ。
「そして生憎だが、お前の罪もまた赦されはしない。俺が慈悲を与えるのは生ける罪人のみ。骸の海へと還ることこそがオブリビオンに許された唯一無二の贖罪と知れ」
ザッフィーロは聖典を読み解きながらテリトリーメイドへと歩み寄る。
そして聖典を広げる方とは逆の手に握っているのは黒々とした無骨なメイスだ。
「罪など知ったことか! 私もあの方も帝竜様への忠義に生きる。その為ならどんな罪も罰も恐れはしない!」
対するテリトリーメイドは最早礼節整った居振る舞いすらもかなぐり捨てて、拘束を振りほどこうと藻掻く。その度に全身の傷跡から血が噴き出すが、それすらも激昂に打ち震える彼女には些細なことだ。
「そして私はこんな所で朽ちるほど! 脆い存在ではないぞ! 猟兵ぃいいい!」
「ならば審判の時だ」
テリトリーメイドの眼前まで迫ったザッフィーロがメイスを厳かに振り上げる。
そして振り下ろされた鉄槌は、
「あああああああああああああああ!!」
空を切り地面へと叩きつけられた。
「ほう、力と速さでもって俺の影を引きちぎるか」
ロウソクは燃え尽きる瞬間にこそ最も強く燃え盛る。
捨て身の高速戦闘形態となったテリトリーメイドは、その身を拘束していた影の腕を逃れ天高く跳躍していた。
使うたびに身を削るこの奥義。彼女は自らの命の炎を燃やし尽くす覚悟を決めることで、より一層の力を引き出したのだ。
そしてテリトリーメイドはこれまでの最高速度でもって木々の間を跳び回りながら、ザッフィーロへとクロスボウを構える。
「やれやれ、そのまま逃げればまだ勝ちの目もあったかもしれないのに……」
一方のザッフィーロは目にも止まらぬ速さで移動する彼女に向けて届かぬ嘆きを漏らしつつ、メイスを天高く突き上げた。
次の瞬間。
『キィイン!!』
金属がぶつかり合う甲高い音が辺りに響き渡った。
●
「……よし。やっぱり反射させるなら金属の方がいいね」
ライフルを降ろし狙撃の姿勢を解いた新兵は、ふぅと息を吐き出した。
「弓使いと聞いて警戒したけど、あの人なら俺が撃つよりももっと速くザッフィーロさんを射抜けていたよ。残念だったね」
●
新兵の跳弾射撃によって胸に赤い孔を穿たれたテリトリーメイドが地に落ちる。
その様を見届けたザッフィーロは、塵となって消えていく彼女に静かに祈りを捧げた。
「俺の手で断罪できなかったのは無念だが、お前のその精神はしかと見届けた」
祈りを終えると、もうここには用は無いと銃跡が残るメイスをしまい込み、視線を空へと向ける。その視線の先にあるのは樹海の中央にそびえ立つ巨木。
「さてこの先に待ち受けるのは罪人か、はたまた彼女のような誇り高き戦士か。ふっ、何が待って居るのかが楽しみだな」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『荒ぶる山神』
|
POW : 握り潰す
【人ひとり覆い隠すほどの掌】が命中した対象に対し、高威力高命中の【握り潰し】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : 踏み潰す
単純で重い【地団駄】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ : 叩き潰す
【大きく振りかぶった拳】から【地震】を放ち、【その振動】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:ヤマトイヌル
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
テリトリーメイドを討伐した猟兵達は、樹海内部へと進行した。
しかしグリモア猟兵によると、樹海の中には樹木に擬態し、来たる外敵を警戒しているオブリビオンの群れが多数待ち受けているらしい。
しかし幸いな事に、猟兵達は樹海に至るまでに大きな騒ぎ起こさず、迅速かつ秘密裏に事を進めることが出来た。よって樹海の中のオブリビオン達はまだ敵の侵入には気付いていない。
まだ警備網が密になりきっていない今こそ突入のチャンスだ。
突入の過程で騒ぎを大きくすれば、当然多くの敵が集まってきてしまう。
しかしこのまま密かに樹海中央部を目指せば、最終決戦を有利に進めることが出来るだろう。
もしくは発見した敵が仲間に外敵発見を知らせる前に迅速に始末してしまうのも有効な手段かもしれない。
すべては猟兵諸君の手腕と智謀にかかっている。
●第一章リザルト
挑戦者数7名 赤玉数4個
第一章:隠密侵入成功!
●第二章条件
挑戦者数>赤玉数となれば、第三章の難易度が低下します。
逆に挑戦者数<赤玉数となれば、第三章に増援が現れ難易度が増します。
エメ・ボンブ
※アドリブ・連携歓迎
おれは落ち着いて詠唱を済ませると魔法の矢を自分自身に肉体へ撃ち込んだ。
【エンチャント・ボルト】、ルールひとつを守らせるのと引き換えに対象の身体能力を大きく強化する魔法だ。
おれの知識に間違いが無ければ「荒ぶる山神」は頑丈な樹皮による防御力と怪力による攻撃力を併せ持つ強敵である。
なのでおれは自分自身に「仲間の盾となれ」というルールを課す。
おれの魔法や剣の威力では樹皮を絶ち切って致命傷を負わせることは困難だろうから、仲間の補助に専念しようというわけだ。
剣で攻撃を受け止めたり、魔法の矢で牽制したり、上手くいくと良いのだが。
(使用技能:世界知識、勇気、かばう、武器受け、援護射撃)
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を
*アドリブ・共闘・支援は出来る範囲で
「山樹木のオベリスクは鎮めます!☆」
『クリスタライズ』で姿を隠して『神罰の聖矢』で聖攻撃を『エレメンタル・ピクシィーズ』で風(雷)で属性攻撃を仕掛けます☆
効かない場合は『エレメンタル・ミューテーション』で強化します♪
同時に『月霊覚醒』で敵UCを可能な範囲で封じます☆
猟兵には『祝聖嬢なる光輝精』で治し『シンフォニック・メディカルヒール』で癒します♪
<祈り/歌唱/鼓舞/オーラ防御/属性攻撃/勇気/優しさ/手をつなぐ>で協力・支援・サポートをします☆
「自然で無く龍竜に属した山の“元”神は『力に屈した弱き存在』です♪ あるべき大自然に還りなさい!☆」
樹海に足を踏み入れた瞬間、世界は一変した。
先程まで降り注いでいた木漏れ日は生い茂る樹木により遮断され、辺りからは小鳥の囀りさえも聞こえない。
そんな樹海の様子にエメ・ボンブは一瞬、自分が何もない虚無の世界に放り込まれたのではないかと錯覚する。
「ふむ、思ったより樹海の闇は深いか。しかし、進むべき方向は覚えた。ならば進むだけだ」
積み重ねた知識と経験は正気を支える力強い柱となる。エメは深く息を吸って精神を落ち着かせると、道中で知り合った小さな仲間に優しく声をかけた。
「大丈夫かいお嬢ちゃん。闇が怖ければ、おれの外套の中に隠れていてもいいんだぞ?」
「いえいえ、ボクだって森の守護者! この程度の暗さなんてへっちゃらですっ☆」
老魔導士の気遣いに、小さな仲間―祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)は可愛らしい力こぶのポーズで答えて見せた。
「はっはっは、これは心強い。ならば道案内を頼めるか、森の妖精さん?」
「お任せくださーい☆」
ティファーナは元気よく答えると半透明の羽を羽ばたかせて飛び上がった。
樹海の中は自然のアスレチックだ。木の根が地面から突き出し、時に幾重にも絡み合うことで障害物となって行く者の歩みを妨げる。
そんな人間が足を踏み入れることなど到底不可能と思われるような道を、エメはティファーナの先導を頼りに少しずつ進んでいった。
そうして歩き始めてどれくらいたったか。
時間の流れが麻痺しそうな暗闇の中で、微かにズシン……という地響きの音が轟いた。
「この音は……例の木に擬態したオブリビオンとやらか?」
「向こうの樹がちょっぴり揺れるのが視えました。きっと近くにいるはずです」
声を潜めて言葉を交わし、2人は戦闘態勢に入る。
ティファーナは景色に溶けるように姿を隠し、それまでよりも更に高く飛び上がって周囲を注意深く見渡す。
一方のエメは呼吸を整えると、短く呪文を詠唱し一本の魔力の矢を生み出した。そしてその矢をおもむろに自身の胸へと突き刺す。
「『仲間の盾となれ』。それがルールだ」
誓約の言葉を聞き届けた魔法の矢は、ゆっくりと主の胸に沈んでいく。それと同時にエメは自身の体内から身が張り裂けんばかりの力が沸き上がるのを感じた。
これが彼のもう一つのオリジナルスペル。ハイリスクハイリターンの肉体強化魔法【エンチャント・ボルト】である。
「……見つけました☆」
木の葉に身を隠したティファーナは、眼下の樹の幹が持ち上がり地面を踏みしめ進む姿を目撃した。
あれこそがこの樹海にひしめく警備兵。荒ぶる山神の一体に違いない。
それを確認するや否や、彼女は枝から飛び降りるように急降下し、色とりどりの光の矢を一斉掃射する。
「自然ではなく竜に属した山の“元”神は『力に屈した弱き存在』です♪ あるべき大自然に還りなさい!☆」
癖っけ気味の金髪の先端がカラフルに瞬けば、その色に応じた属性の魔法矢が周囲に現れ、山神の幹に目掛けて突進する。
そして矢が幹に当たって爆ぜる度に、映写機のフラッシュが焚かれるように樹海の闇が一瞬だけ照らし出された。
しかし荒ぶる山神も、ただ一方的にやられるだけではなかった。
群がる羽蟲を振り払うように巨体を揺すると、光の出どころへ向けて大きく脚を振り上げる。そして、そこにいるティファーナを踏みつぶそうと勢いよく脚を振り下ろした。
「いかん!」
しかし、間一髪のところで駆けこんできたエメがティファーナを拾い上げた。そして勢いのままに地面を転がり、なんとか窮地を脱することに成功する。
あと一秒遅ければ、小さな妖精の体は山神の踏みつけ攻撃によって、絡み合った木の根と共に粉々に踏み潰されてしまっていただろう。
「ケホッケホッ、あ、ありがと。うわぁ、木がグッシャグシャ……☆」
「少し目立ち過ぎたな。あんたは体が小さく素早い。おれが注意を引くから、今度は気づかれないよう近寄って最大火力でブチかますんだ。出来るか?」
「うん! ボクならいけます!☆」
ティファーナを放すと、エメは標的を見失った荒ぶる山神の眼前に身を晒す。
「さあ、来てみろ!」
そして覚悟を決めると腰からバスタードソードを引き抜き、逃げることなく正面から切りかかった。
迫りくる巨木の腕を老体とは思えぬ体捌きで逸らし、二撃目は剣の腹で受けとめる。
「ぬおおおおおおおっ!!」
そして渾身の力で巨大な拳を弾き上げると、拳に回り込むように跳びあがりながらバスタードソードを振り下ろした。
「背面斬り(そともぎり)の応用だ。おれだって無駄に年を喰っているわけではないぞ」
手首を両断され地に落ちた拳を蹴り飛ばしながら山神に向き直る。
しかし山神は続けざまにもう片方の腕を伸ばし、今度はエメの体を包み込むように握りしめた。
「ぐっ! 手を落とされても怯みもしないとは……ぁぁああアアア!」
凄まじい力で握りしめられ、さしものエメも苦悶の声を漏らす。
事前に魔力で体を強化していなければ、今頃は枯れ枝のようにへし折られていたことだろう。
ミシミシと音を立てているのは果たして巨木の腕か。はたまた自身の骨か。
そんな霞みゆく意識の中で、彼は荒ぶる山神の真上、頭部があるべき洞に柔らかな光が灯っているのに気が付いた。
「そうだ……そこが、奴の……」
自身を守護する月の属性を最大限まで高めたティファーナは、山神の頭部に降り立った。
そして歌うように天へと祈りを捧げ、周囲に月を模した4つの魔力塊を召喚する。
「月は眼醒めた……其の総ては庇護と加護と祝福を絶たれる☆ 新月!」
拳を振るう動きに合わせて敵の急所である頭部に月の魔力を叩きつければ、その度に荒ぶる山神は力を削がれていく。
「三日月! 半月!」
これこそが彼女が選択した最大の一撃。
「満月!! 【月霊覚醒】……術式完成です♪」
力の全てを奪われた山神はゆっくりと膝をつくと、早送り映像のように急速に朽ち果て、大地へと還っていくのであった。
「だ、大丈夫ですか!☆」
「心配するな。おれはまだこの通りピンピンしているわ……痛たたた」
ティファーナの治癒の光を浴びながら、エメは生き残ったという事実を噛みしめる。この痛みこそが生きている証なのだ。
「いや、まだだな」
しかし休憩も束の間。よっこらせと立ち上がると、エメは心優しい妖精の少女に感謝を述べた。
「ええ!? もう少し休まなくていいのです?☆」
「いや、この先のオベリスクを破壊するまでは一息つくわけにはいかんよ。お前もそのためにここに来たのだろう、ティファーナ」
先程の鬼気迫る形相など嘘だったかのようににっこりと微笑むと、エメは樹海の更に奥地へと向けて歩き出す。
「あ、待ってください! 山樹木のオベリスクはボクが鎮めます!☆」
それを追うようにして小さく頼もしい仲間も再び半透明の羽を羽ばたかせ、先を行く老魔導士を追い越して先導する。
目指す先にある物は更なる苛烈な戦いと知りながら、二人の猟兵は臆することなく進み続けるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
宇冠・由
あらあら、随分と大きな神様ですこと
(巨木相手では狼さんの牙では分が悪いかもしれませんね)
地獄の炎で身体を形成、得意の空中戦にて躍るように相手をし、その存在感で誘蛾灯のように山神たちをおびき寄せ引きつけます
速攻でカタをつけましょう
地獄の炎で二対の火炎剣を次々に手の内から形成し、投擲
【七草繁縷】の力で刺した山神のみを燃やし、動きを封じ込めます
動きが止まらない場合は、普段防御用の盾として使用している地獄の炎のオーラを鏃として転用、巨大な炎の矢として穿ちます
私の本体はこの仮面のみ、炎の身体はいくら攻撃されても再生可能でしてよ
顔だけは握り潰されないようにかばい注意しながら立ち回ります
原・ハウスィ
「相も変わらず見つからないように動かないとね。しかたないね」
方針としては極力見つからないように、戦闘を避けるように進む。
【目立たない】【忍び足】を駆使し、自然に溶け込むように移動する。
味方が発見される、あるいは自ら見つかるように行動してしまった場合、その時に限り【暗殺】するように敵を攻撃し、戦闘範囲の拡大を防ぐ。
「あら、また光りましたわね。誰かが戦っているのでしょうか」
仮面の状態で浮遊していた宇冠・由は、遠くで瞬く光を見つめ警戒を強める。
それに先程からなにやら樹海が騒がしい。
「これは、ここにも直ぐオブリビオンがやって来るかもしれないですわね。早く離れないと……」
枝葉に身を隠し立ち去ろうとした由であるが、そこで一つ妙案を思いついた。
「いえ、このままだと増援があちらに加勢してしまうかも。それなら私はこちらで敵を引き付けるのが得策でしょうか」
そうと決めるや否や、由は可愛らしいリスの仮面から燃え盛る炎を迸らせ闇を照らし出す。
「さあいらっしゃい? 私がお相手して差し上げますわ」
それから程なくして彼女の狙い通り、周囲の木々が騒めき、樹海を掻き分けて歪な巨人が姿を現した。
炎を目指し進み来る姿はまるでランプに群がる蛾のようで、しかし大地を踏みしめ迫るその巨体は羽蟲とは比較になら無い程に禍々しい。
「あらあら、随分と大きな神様ですこと。ですがこんなに大きいお相手だと、狼さんの牙では分が悪いかもしれませんね」
そう呟くと由は仮面から放つ炎を操り、自身の首から下の体と衣服を形作る。
そして次の瞬間には、山神を見下ろすように浮遊する紅き令嬢がその場に顕現した。
「速攻でカタをつけましょうか」
体から飛び散る火花を集めて両手に生み出すは2本の火炎剣。そして由は両手を高く振り上げると、剣を勢いよく山神へと向けて投擲する。
「ぐぅおおおおおお……」
剣は狙い通り荒ぶる山神に深々と突き刺さり、大樹の声無き叫びが空気を震わせた。
「ふふ、まるでキャンプファイヤーですわね」
炎に包まれのたうつ巨木を眺めて由は朗らかに笑うと、腰まで伸びる紅蓮の髪をかき上げて辺りに火花を散らせる。すると火花は無数の短剣となり、フォークダンスを踊るようにくるくると周囲を回り始めた。
「さあ、踊りましょう♪」
そして空を焼き尽くさんばかりの炎の雨を降らせようとしたその時、思いもよらぬことが起こった。
「ぎぎぎぎごおおおおおお!!!」
由の背後から突進してきたもう一体の巨木が彼女の燃える体に腕を伸ばし、自身が炎上することも厭わずその体を握りつぶしたのだ。
「きゃっ!」
背後からの奇襲に、由は思わず炎の体を切り離し、本体である仮面を庇うように急降下する。
しかしその先に待ち受けるのはもう一体のオブリビオン
「少し火遊びが過ぎたかしら……」
荒ぶる山神は地面に転がった仮面を踏み砕こうと脚を振り上げ、
「地獄に仏。樹海にハウスィ」
その巨体に一筋の閃光が走り、一瞬にして木屑となって崩れ落ちた。
いつの間にか由の横に棒立ちで佇んでいたのは光刃を携えた原・ハウスィ。地面に吸い込まれるように消えていくオブリビオンを眺めながら、ハウスィは小さくサムズアップをしてみせる。
「不幸の角には福来り、だね」
「不幸中の幸いと言いたいのかしら。でも助かりましたわ」
体制を立て直し再び炎の体を形成した由は、服を払うような仕草で降りかかった残骸を焼き払う。
「笑う門には福来りだよ。さあ、ハウスィと一緒に笑おう」
「そんな無表情で言われても対応に困ってしまいますわ。それに、私は仮面なので笑えませんの。それよりあちらの一体も手伝ってくれませんこと?」
呆れたように肩をすくめハウスィを見やる由。しかし、既にそこには彼の姿は無かった。
代わりにどこからともなく合点承知という声が聞こえたような気もしたが、それすらも定かか疑わしい。
そう、腕利きの猟兵である彼女にすら知覚できないほどに、ハウスィの隠密は完璧なものであった。
「見かけによらず恐ろしい御方。それなら私も負けていられませんわね」
由は片腕が焼け落ちた山神に向き直ると、その手に新たな炎を生み出す。形成するは先ほどのような剣ではなく、地獄の業火を思わせる盾。
「萌せ! 【七草繁縷(ハコベラ)】!」
そして由は燃え盛る右腕を砲塔に、鋭利な盾を鏃に見立てると、慎重に山神の心臓を狙う。
一拍の間を置き、右腕を爆発させて撃ち出した紅の矢は、狙い違わず獲物の胸へと突き刺さり、その身体を更に激しい爆炎で包み込んだ。火焔は荒ぶる山神の全身に絡みつき、轟轟と火勢を増していく。
「さあ、動きは止めましたわ!」
「森のハウスィにご用心だぞ」
唐突に荒ぶる山神の頭上から抑揚のない声が響く。
それに対し燃え上がる巨木は、最後の力を振り絞って咄嗟に残った拳を突き上げた。しかしどういう訳か、狙った先には人らしき姿は影も形もなく、その拳は空を切る。
「だから、ご用心っていったでしょ」
そして次の瞬間、ハウスィのエネルギーブレードが山神を股下から脳天までを一気に駆け抜け、その身体を真っ二つに両断するのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
一駒・丈一
【―morgen―】の面々と。
俺は隠密や索敵の才は劣る。
清く仲間を頼り連携しつつ進もう
敵の擬態は
本物と比較して根元等に「苔が少ない」とか「地面の色付きが異なる」等の何某かの違和感がある筈。
双眼鏡で進行方向の遠くを確認し
過去の傭兵経験で培った『戦闘知識』や『第六感』を駆使し違和感を見つけ出すよう注力
戦闘不可避の際は
UC『罪業罰下』で視認範囲の敵「のみ」を『咄嗟の一撃』で且つ『早業』で切り伏せ短期決戦で掃討だ。
ニーナに殿務めさせる展開は全力で避けるつもりだ。女性は守るのが信条故にな。
突拍子もない事?
前半戦の回れ右戦法の事か?宵ならカバーできると思ったのだ。
心配せずとも同じ戦場で同戦法は2度使わんさ
ニーナ・アーベントロート
【―morgen―】の皆と
安全な経路の確保は得意な人にお任せして、後ろを着いて行く
そのぶん皆の背中はしっかり守るからねー
……っと、やだぁ丈一さん男前っ
そういうことなら乙女らしく守られちゃおかな
技能「目立たない」「忍び足」を使用
音を立てそうなものは持たず、極力気配を殺す
皆と離れすぎない程度に、時々後ろを警戒しながら進む
おっと侮ること勿れ、あたし流石に丸腰じゃないよー
事前に着けた赤い口紅『Roslein』は、魔法の媒介道具
もし気付かれて、追っ手と戦闘になるようなら
UC『ユングフラウの戯れ言』で動きを封じて戦闘の手助け
敵の攻撃が来て危ないときは「残像」も使ってかわす
そんなにしつこいと、モテないよー?
弦月・宵
【―morgen―】で連携する!
UC:不可視の者に『荒ぶる山神』の事を聞く
山神さまが相手なのか。協力してくれるかな…
居場所が分かったら共有してみんなを誘導。
先制攻撃のチャンスを作るよ!
「すごいのはオレじゃないけどね」と誉められて嬉しげに。
それに防御寄りだから攻撃は任せたよ!
ニーナおねーさんの女性のカッコよさに憧れるな。お化粧は魔法?!
戦闘になったら迎撃は太刀で。
相手の大振りな攻撃をして予想して、
オーラ防御に破魔と鼓舞の効果で味方を守る防御壁になりたい。
丈一兄ぃは突拍子もないことするかもしれないから、気を付けてね!
…っていうのは、テリトリー・メイド戦での事だけど
ちゃんと考えてるのは分かってるよっ
ザッフィーロ・アドラツィオーネ
【―morgen―】
弦月のUCは本当に便利だな。本当に助かる
という事で弦月のUCから得た情報を元に移動
補助的にはなるが普通の木々とは違う擬態したオブリビオンの不自然さを『地形の利用』と『第六感』を使い見分けつつ
一駒団長の『戦闘知識』と『第六感』の判断と併せ皆と相談しながら気取られぬ最善の道を選びつつ進んで行こうと思う
やはり形状や根の不自然さ等違う所はあるだろうからな
ああ、ニーナの目立たなくなれる技能は羨ましいな
俺は多少上背がある故に…と
もし見つかり戦闘になった場合は急ぎ『高速詠唱』
【蝗達の晩餐】にて確実に敵を屠って行こう
後皆に致命的な攻撃が行きそうな場合は『盾受け』で『かば』いつつ行動を
●
樹海の中を数人の男女が互いの背を守るように陣形を組み、ゆっくりと進んでいる。
彼らの名は『―morgen―』。こことは異なる世界における朝を意味する言葉だ。
そして、その先頭に立つのは彼らの長である一駒・丈一。
丈一は時折双眼鏡を用いて進行方向に目を走らせ、木に擬態しているというオブリビオンをいち早く見つけ出そうと警戒を続けていた。
「こうも生い茂っている索敵も容易ではないな」
「うーん、オレの方もまだ近くにヒットはないかな。でも、オレ達より東の方から侵入した人たちは、もう何回か敵と交戦したいだよ」
そして彼の一歩後ろに続く弦月・宵は先んじてユーベルコードを使用し、さらに広域の情報を集めていた。彼女はその地に所縁ある幽けき精霊や霊魂たちを呼び出し、使役することが出来るのだ。
「弦月がそういうのなら、この周辺にはまだ哨戒の手は及んでいないのだろう。俺達とは異なる視界で世界を捕えているのだから信憑性も高い」
本当に助かるな、と宵に言葉をかけるのは最後尾を歩くザッフィーロ・アドラツィオーネ。
彼も丈一に倣って周囲の樹を注意深く観察し、舞台の殿として後方からの奇襲に備えていた。
「えへへ、すごいのはオレじゃないけどね」
ザッフィーロの言葉に宵は少し謙遜するも、誇らしげな笑みは隠せない。
「ええ、宵ちゃんはスゴイわ。あたしは索敵とかさっぱりだもの」
宵の隣を歩くニーナ・アーベントロート(埋火・f03448)が、更に宵を持ち上げる。
彼女もまた―morgen―の一員であり、樹海の戦いに赴いた仲間達を力になろうと駆けつけたのだ。
「安全な経路の確保はお任せしちゃうけど、でもそのぶん皆の背中はしっかり守るからねー♪」
「ふっ、それは少し困るな。もし戦闘になったらニーナに殿務めさせる展開は全力で避けるぞ?なにせ俺は女性は守るのが信条故にな」
肩越しに振り向いた丈一が、薄く微笑みながらニーナに念押しする。本来であれば、女性を矢面に立たせる戦い方はしたくないというのが彼の本音なのだ。
「あららぁ、やだぁ丈一さん男前っ♪ クールダンディ! そういうことなら乙女らしく守られちゃおかな」
「ぐっ、それは今はいいだろう」
そんな丈一の心配に悪戯っぽい笑顔で答え、ニーナは信頼するリーダーの後ろに続くのであった。
●
「ん、近くにいるかも。前方50mくらい」
しばらく歩みを進めたところで、宵が皆にストップをかける。彼女が使役する精霊がオブリビオンの気配を察知したのだ。
丈一が宵の指さす先を双眼鏡で覗けば、確かに遠くに見える巨木には微かに違和感がある。その木の根元には他の樹に見られるような苔むした形跡がないのだ。
「あれ程大きい木にも関わらず地面からは根が張り出していない。これは間違いないな」
宵と丈一の懸念が確かな情報だと判断したザッフィーロは、自分達が囲まれていないか警戒を更に強めながら、己の身の内に封じた穢れを解き放つ準備を始める。
「ならば速やかに撃滅する。散開して俺は正面から、ザッフィーロは横からの同時攻撃で先制。宵は防御を固めニーナは周辺警戒と遊撃に回ってくれ」
「ああ、了解した」
「りょうかーい!」
「うん。あ、ニーナおねーさん。丈一兄ぃはこう言ってるけど、急に突拍子もないことするかもしれないから、気を付けてね!」
「さっきの回れ右戦法の事か?宵ならカバーできると思ったのだ。心配せずとも同じ戦場で同戦法は2度は使わんさ」
武器を構え戦闘態勢をとるmorgen一行。このような時にでも軽口を言い合えるのは、各々の実力に信頼を寄せている証でもあった。
「よし、行くぞ!」
リーダーの号令の元、彼らは一気に駆けだす。
丈一は素早く抜刀すると、狙いを定めた巨木に対し愛用の介錯刀を袈裟切りに振り下ろした。
視認しえない不可視の斬撃が巨木に浅からぬ創傷を刻み、木に擬態していた荒ぶる山神は突然の攻撃に唸りを上げて動き出す。しかし一歩を進みだすよりも更に早くその巨体に無数の蝗が喰らいつき、樹皮をボロボロに噛み砕いていく。
「お前達も他の命を食い生きているのだろう?……きっと、それと、同じ事だ」
この蝗はザッフィーロの穢れが変じたものだ。古来より災厄と言い伝えられる悪魔の蟲の行軍は、目の前の草木を食い尽くしてもなお留まることを知らない。
群がる蟲を払い退けようと大きく身をよじり暴れ狂う山神は、その元凶と思しきザッフィーロに対し勢いのままに体当たりを試みる。
「見え見えだよ、そんな大ぶりじゃ!」
しかしそこに割って入った宵が荒ぶる山神の足元でオーラの壁を形成し、その突進を防ぐ。勢いを全て殺しきることは叶わなかったが、それで十分だ。
渾身の一撃を防がれ大きく体制を崩し前のめりにつんのめる山神に背後から忍び寄っていたニーナが飛び掛かった。
「侮ること勿れ、あたし流石に丸腰じゃないよー」
山神の肩の上に着地したニーナは紅を引いたその妖艶な唇から、相手の動きを縛る呪詛を嘯く。自身が持つ魅力と、魅了効果を高める口紅こそがニーナの最大の武器なのだ。
「貴方が望むなら、あたしの総て差し上げるわ……」
痺れるような毒が荒ぶる山神の身を縛る。これにより山神は不安定な体制を支える力を完全に奪われ、腐葉土を巻き上げながらゆっくりと地に倒れ伏した。
しかし敵もまた一筋縄ではいかない。倒木と成り果て自由を奪われた身でありながら、尚も侵入者を排除しようと藻掻き、じたばたと辺りに手足を無秩序に投げ出して抵抗を試みる。
「そんなにしつこいと、モテないよー? さあ皆、後はお願いするわぁ」
荒ぶる山神が倒れる前に離脱し地に降り立ったニーナは軽く手を挙げ、止めを刺そうと駆け寄る丈一とすれ違いざまにタッチを交わす。
「任せろ。これにて……終いだ!」
丈一の刀剣、宵の大太刀、ザッフィーロのメイスが次々に荒ぶる山神を切り裂き、削り、撃ち砕いていく。
そして、心臓部分に初撃よりも更に致命的な罪業罰下の一撃を受けた荒ぶる山神は今度こそ完全に沈黙し、腐葉土の一部となって消えていく。
交戦開始から僅か1分足らずの攻防であった。
「目標沈黙。よし、先を急ぐぞ」
大成功
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支倉・新兵
…こんなデカいのを一々全部撃ち抜いてたら弾も時間も足りやしない、か
迷彩マントを纏い地形に溶け込み、ターゲッティングデバイスの望遠・暗視効果を起動させながら注意を凝らし索敵、擬態するオブリビオンに気取られないよう進む(目立たない、迷彩、地形の利用、暗視、視力、第六感、情報収集)
攻撃は基本避ける方針だけれど必要に応じ狙撃を
…交戦を選んだ同業者への援護や、撃ち漏らしそうになった場合のアシストキルって形になるだろうか(援護射撃、スナイパー)
勿論それで俺が見付かれば元も子もないからね…【跳弾狙撃】で位置を悟らせぬよう、更にサプレッサー装着(武器改造)で銃声も抑え十二分に警戒した上で確実に撃ち抜いていこう
支倉・新兵は周囲にオブリオンの気配がない事を入念に確認し、再び歩みを進めた。
先ほどから敵を遠目に発見しては迷彩マントに身を包んでやり過ごしていた彼の顔には、既に疲労が色濃く窺える。
(敵地潜入なんてやめておけばよかったかな。ああ、高所に陣取りたい……)
などと心の中で悪態を突きながら、時折匍匐前進を交えてゆっくりと、しかし確実に進軍する。
首筋のヒリヒリとした熱さも、冷や汗に濡れたシャツの気持ち悪さも集中を乱す妨碍事項だ。そう、彼は狙撃屋。接近戦では無防備故に、敵に気取られたら一巻の終わりなのだ。
(でもあんなデカいのを一々全部撃ち抜いてたら、弾も時間も足りやしないからね)
彼の予想通り、スナイパーライフルの銃弾では荒ぶる山神の樹皮を削り衝撃を与える事は出来ても、致命打には至らないだろう。
現代兵器の卓越した腕を持つからこそ初戦のテリトリーメイドを圧倒して見せた新兵であったが、逆に現代兵器しか扱えない故に、彼は生物と異なる肉体構造を持つオブリビオンには有効打を持たないのだ。
「ふぅ……だいぶ距離は稼げたかな。そろそろ中央部も近いはず」
暗視機能のあるサングラス型デバイスを装着し、上方を見上げる。
木々に囲まれているため目印となる巨大樹は確認できないが、事前にドローンで計測した距離計算によると目標まではあと僅かだ。
とその時、新兵の研ぎ澄まされた聴覚が人ならざる者の息遣いを捉えた。
すると不幸にも彼の進行方向には3体の荒ぶる山神が集まり、情報交換をするかのように身を寄せ合っているではないか。
(まずい……下手に動いたら見つかる。かといって、奴らはあそこから動く様子もないし、どうしたものかな)
嫌が応でも懐に忍ばせた拳銃とマガジンに一発だけ仕込まれた訛り弾を意識してしまう。
しかし諦めるにはまだ早い。頭をフル回転させた新兵は意を決し、迷彩マントの隙間からゆっくりとライフルの銃口を覗かせた。
目論むのはお得意の跳弾射撃。しかし狙いは荒ぶる山神ではない。
『プシュシュシュシュシュン』
ライフルが間の抜けた発射音を鳴らす。
そして撃ちだされた弾丸が最初にぶつかるのは荒ぶる山神から程近い木陰。そこから更に木々の幹や枝、地面から張り出した根や切り株に跳ね返っては、弾丸はその度に様々な音を立て、山神達から遠ざかるように闇の奥へと消えていった。
「ぐぉぉぉ?」
「ぐぉああ……」
「がぁぁぁぁああああ!!」
唐突に鳴り響いたそれらの音は、複数の猟兵がその場から逃げようと遠ざかる足音に聞こえた事だろう。
新兵の目論見通り勘違いを起こした山神は仲間を引き連れて、誰もいない闇の中へと走り去っていく。
「……っふう~、今ので10年は寿命が縮んだ」
なんとか窮地を脱した新兵は敵が戻ってこないうちに足早に目標地点へと向かう。
樹海の中央部まであとわずかだ。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『刃将虫』
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POW : 正々堂々
予め【攻撃を耐えきった上でのカウンターを放つ】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : 騎士道精神
【一対一を好む騎士としての覇気】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
WIZ : 仁王立ち
自身の【相手の技を全て耐え、褒め称える行動】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
イラスト:すずしろめざと
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「宇冠・由」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
木々を掻き分けて進んでいると、猟兵の前に唐突に開けた空間が現れた。その広場の中央には、頂上が見えないほどに巨大な樹が鎮座している。
そう、猟兵達は遂に樹海の中央部へと到達したのだ。
「あれは!」
一人の猟兵が樹を指さす。不気味な輝きを放つ巨大な石柱が、大樹の幹と一体化するようにして埋め込まれている事に気付いたのだ。あれこそが群竜大陸への鍵、クラウドオベリスクに違いない。
とその時、ブィイインという耳障りな音と共に、重々しくも愁いを帯びた声が辺りに響き渡った。
「来たか……蟲の知らせはやはり、当たってしまったのだな」
そして声の主が大樹から『落ちてきた』。
落ちてきたと錯覚したのは、それほどまでに相手が巨大であったからか。それとも彼よりも小さい個体が、よく夏の木から落ちてくる姿を想起したからか。
「ここに来たという事は、テリトリーメイドも荒ぶる山神達の多くも打ち倒されたのだろうな」
黒々とした鎧の如き外骨格と天に向かいそびえ立つ雄々しき角。
「彼女は我の良き理解者であった。彼らが与えてくれる樹液は大変美味であった。それを貴様らは……」
巨大甲虫型オブリビオン『刃将虫』は、怒りと悲しみに満ちた視線を猟兵達に投げかけた。
感情が溢れ出すほどに刃将虫の体からは、嵐の如き暴風と雷が沸き上がり、鋭い角へと集中していく。
「この森の王者として、帝竜様にお仕えする忠臣の1人として、これ以上の狼藉は許さぬ! いざ尋常に勝負せよ!」
●第二章リザルト
挑戦者数9名 赤玉数4個
第二章:隠密進軍成功!
必要最低限の戦闘に抑え、もしくは遭遇した敵の全てを撃退することに成功しました。
これにより最終決戦での敵側への戦力増強はありません。
もう逃げ隠れする必要はありません。存分に実力を発揮してください。
宇冠・由
あら懐かしい方と会えました
(昔、森で遭遇したのとは別個体でしょうか?)
「正々堂々、潔くて好ましい戦い方だと思います“森の番人”さん」
こちらも正々堂々、真正面から最大火力で挑みましょうか
昔遭遇したときは、お母様、お父様に助けられて、私は何もできませんでした。ですが成長した今なら、あの角や鎧を砕くことだって――
【七草仏ノ座】にて、全長30Mの燃える巨鬼に変身
この技も変身した時間に応じて威力が倍々に上昇していきます
カウンターなんて覚悟の上、地獄の炎なら幾らでも修復できますもの
戦い前に礼儀作法として一礼し相対
時間一杯、火力を高めに高めた必殺の拳。後のことは考えず全力の一撃をお見舞いしますわ
エメ・ボンブ
主への忠誠と仲間の無念を背負って戦うか!
森の王者とは俺の知識の中にあるよりも何倍も熱く、気持ちの良い男のようだな。
まずは【インターセプト・ボルト】で牽制を……何? 反応しないだと!
まさかおれの攻撃を全て耐え抜くつもりなのか?
後悔先に立たずという言葉を知らんと見えるな。
先程の山神と違い、昆虫であるお前にならこの剣が通じるはずだ。
甲殻の隙間を狙った二段突きを受けてみろ!
これすら耐え抜いて反撃してくるようなら、バスタードソードで防御しながら距離を取るぞ。
若者に見せ場を譲るのも年寄りの役目だ。負け惜しみではないぞ。
(悔しそうに帽子を目深に被り直す)
(使用技能:世界知識、2回攻撃、鎧無視攻撃、武器受け)
祝聖嬢・ティファーナ
WIZ>SODで判定を
*アドリブ・共闘・支援は可能な範囲で
「森の王様が何故龍竜の味方に!?」と驚きながらも「生き方が違うのは悲しくも仕方が無いのですかね…」と祈りを捧げて向かい合います♪
『クリスタライズ』で姿を隠して『神罰の聖矢』で聖攻撃を『エレメンタル・ピクシィーズ』で火/風属性攻撃を仕掛けます☆ 一瞬迷いますが『月霊覚醒』でUCを幾つか封じて『エレメンタル・ミューテーション』で強化して戦います☆
猟兵には『祝聖嬢なる光輝精』で治し『シンフォニック・メディカルヒール』で癒します♪
「王様、ボクたちも森も皆様も守りたいのです♪龍竜は脅威なのでから立ち向かわなくてはいけないのです…ごめんなさい☆」
原・ハウスィ
「随分男らしいカブトムシだね。世界によっては子供たちに大受け間違いなしなんだ。しかたないね」
正面戦闘は苦手なので、極力【目立たない】ように行動し、【忍び足】で相手の死角に入る。味方が隙を作れば【暗殺】とUC「S.A.A」で一撃を見舞う。味方が攻撃を受けるなどピンチに陥った場合は、死角から飛び出し装備「ミラクルバット」による【カウンター】で攻撃の無力化を試みる。この場合は、隠れずにそのままバットによる味方の援護に入る。
支倉・新兵
いざ尋常に勝負、か
…いいさ、尋常に勝負、但し狙撃者の流儀でだ
とは言え覇気に中てられると厄介か…向うの土俵…騎士道で狙撃はお呼びじゃないだろうし
…覇気が届く射程外、覇気を向けられる知覚外から撃ち抜くしかない、か
【銀の弾丸】による特殊弾装填
弾丸は…固い甲殻を貫き其の儘体組織内部で爆砕する…フレシェットとエクスプローダーの複合弾、って所か
身を隠しつつ狙撃体勢を取り遠距離狙撃…
狙うは翅の付根、関節部…鏃のような弾頭で甲殻を抜き、内部から炸薬で爆破燃焼
一撃で決める気だけど仕留め損ねたら
…相手も無事では済まないだろう、覇気を向けられる前に…向けられたら苦痛耐性で無理矢理耐えつつもう一撃何とか撃ち込んでやる
一駒・丈一
【morgen】の一番手で動く
POW。
UC【達人の智慧】を使用。
敵の『正々堂々』とした動きは
常道故に見切られ易い――それが【弱点】だ
弱点指摘後、
『早業』や『咄嗟の攻撃』で剣撃を複数放ち、敵のカウンター誘発を狙う。
攻撃中に敵の挙動を『戦闘知識』で分析し、敵の反撃の頃合いを見定め、
後は『見切り』に最大限注力し、カウンターを全力回避し弱点を【実証】する。
上手くいけばUC効果で180秒は『正々堂々』な動きを封殺できる
封殺を以て得た隙を仲間が活かしてくれる筈だ。
ザッフィーロ、宵、ニーナ、後は任せたぞ
確かに敵は強いが、「将」は頂点に立つ者故に孤独だ。
それよりも、俺は「兵」として仲間と共に勝機を掴む道を選ぶ
ザッフィーロ・アドラツィオーネ
【morgen】
【POW】
騎士道精神を持つ者は嫌いではないが…悪いが倒させて貰おう
敵へ間合いを詰め一駒団長の達人の智慧の発動を待つ
達人の智慧が効き動きが止まって居る内はメイスにて『怪力』を乗せた『2回攻撃』を
団長が作ってくれた好機ゆえ、確かに任されよう
時間がたち敵が動き始めたら相手の角か足等を掴み【鍛錬の賜物】にて持ち上げ地に叩きつけ敵の体勢を崩させんと試みる
その際は可能ならば頭から落とし『麻痺』や『気絶』攻撃を狙って行ければ幸いだ
叩きつけた後は弦月にニーナ、頼むと声を
ああ、本当に二人分の炎は壮観だな
後戦闘を通して至近の仲間に攻撃が当たりそうな場合は『盾受け』にて『かば』い行動して行こうと思う
弦月・宵
【morgen】で共闘
あいつカッコいい!旅団で飼えない?
…あ思ったより大きい。やっぱ、いいや。
(丈一兄ぃににっこりして)
孤独な存在とーmorgenーは対極だといいよね。
ザッフィーロおにーさんの力業もすごく雄々しい気がする。
なんて思いながら、敵味方の動きを見て弱点や急所を学習力で取り入れつつ、力溜めてスタンバイっ!
攻撃はUC:ブレイズフレイムで、ニーナおねーさんとタイミングを合わせる。
二人で援護射撃だよっ。
うん、無敵のダブルフレイムをくらえー!(発生個所は両腕)
でも…万が一、ダメージの深刻な仲間がいたら、
UCを生まれながらの光に変更して優先するかもしれない…ごめん。
杞憂ならこっそり安堵するかな。
ニーナ・アーベントロート
【morgen】の仲間達と
あたしは援護に回るよー
【POW】カブトム……違った、刃将虫の騎士道は敵ながら天晴れってやつだね
それならこっちも、真っ正面から攻めようか
先陣切って進んでいく丈一さんと
ダイナミックな新技引っ提げたザッフィーロさんを頼もしく思いつつ
飛んできた攻撃は「オーラ防御」「残像」で
出来るだけもろに食らわないようにしつつ隙を伺う
敵が体勢を崩したところで、あたし達も行こうか宵ちゃん!
二人一緒に【ブレイズフレイム】(炎は掌から)を使って「援護射撃」
Wで放つ地獄の力は強力だよ、いっけー!
仲間を喪った怒りと悲しみはごもっともだけど
みすみす帝竜に世界を明け渡すわけにもいかないんだよねえ
荒ぶる風と雷撃を振りまき身構える刃将虫。
対する猟兵達の幾人かは正々堂々とした刃将虫の姿勢に応え、各々の武器を手に正面から対峙した。
「正々堂々、潔くて好ましい戦い方だと思います“森の番人”さん」
正面から向かい合うことを選んだ者の1人、宇冠・由は刃将虫に見覚えがあるようだ。
由は相手が以前に出会った刃将虫とは異なる個体であると判断した。しかしその雄々しき姿を見ると、父と母に救われ何もできなかった過去の悔しさが嫌がおうにも思い出される。
「今の私なら、あの角や鎧を砕くことだって……」
過去の恐怖や無念を燃料に、そこから積み上げた経験と闘志を着火剤に。由の本体であるリス型の仮面を包み込むように火柱が吹きあがり、その身を荒ぶる山神をも上回る巨大な炎の鬼へと変貌させた。
「多少の反撃など覚悟の上。宇冠・由、参ります!」
炎の奥からくぐもった名乗りを上げ、由は炎の拳をその黒々とした鎧に叩きつける
しかしその渾身の拳は刃将虫の六本の脚を僅かに屈めることしか出来なかった。刃将虫は焦げ跡一つない体で地を踏みしめると、お返しとばかりに屈めた脚を一気に伸ばし、角を振りあげる。
刃の如き角で由の腕を切り上げると、角から生じた衝撃波も相まって炎の腕は易々と斬り飛ばされてしまう。
「温い! この程度で我に勝とうなど笑止千万!」
そのまま炎の巨鬼に対し角に纏った雷を放つが、その雷撃は横から割り込むように飛来した魔法の矢に受けとめられ、絡み合うようにして霧散した。
「おれのインターセプト・ボルトがこうも容易く相殺されるとは……。少し下がってなお嬢ちゃん。見たところ、その姿はまだ本調子じゃないんだろ? 若者の見せ場を作るのも老いぼれの役目だ」
魔法矢を放った杖をしまい、刃将虫の前に進み出るのは放浪の老魔術師エメ・ボンブ。
すれ違い様に由に対し言葉をかけると、エメは今度は使い込まれたバスタードソードを引き抜いた。
「ありがとうございます、素敵なおじ様」
「はっはっは、世辞が上手いな。ならば、ちと張り切ってみせるかな」
エメが剣を片手に年齢を感じさせない脚力で刃将虫に突貫する。
「我に対し剣で戦いを挑むか! その意気は見事。ならばまずは貴様から我が仲間の仇を討たせてもらおう」
対する刃将虫もまた角の切っ先をエメへと向け、高々と振り上げた。
「主への忠誠と仲間の無念を背負って戦うか! 森の王者とは俺の知識の中にあるよりも何倍も熱く、気持ちの良い男のようだな」
正面からバスタードソードと角がぶつかりあう。果たして、吹き飛ばされたのはエメの方であった。
「ガハッ!」
敵の剣圧に弾き飛ばされ木の幹に背中を強かに打ち付けたエメが、口から血の入り混じった息を漏らす。
「見事だが、死に急いだな。人の身で我に勝てるなど思い上がりも甚だ……」
とその瞬間、二筋の閃光が刃将虫の鎧を貫き、その言葉を中断させる。
最初の閃光は敵の死角から正確に頭と胸を繋ぐ外骨格の隙間を切り裂き、更にもう一つ、穿つようにして付けられた傷跡の一つが内側から弾けるようにして爆発した。 ここで初めて刃将虫はくぐもった声を上げ、僅かに後退する。
「随分男らしいカブトムシだね。世界によっては子供たちに大受け間違いなしなんだ。しかたないね」
鎧の隙間を切り裂いた原・ハウスィは手に持った光の剣を収めて、再び森の溶け込むようにして姿を眩ます。
本日三度目のS・A・Aによる暗殺攻撃。自身の営む店の売り上げを代償に発動するその技のキレ味は甚大だが、彼の懐事情もまた深刻な被害を受けていることは誰も知る由もない事だ。
「あいつを持ち帰って売りさばけば良い臨時収入になりそうだけど、難しそうだね。首を落とすつもりだったのに中の筋肉まで硬いなんて、これにはハウスィもびっくりだ」
光の剣から伝わった感触は昆虫とは思えないほどに硬質なものだった。手応えとしてはカッターナイフでドリアンを切ろうとして断念した時に近い。
「それなのにあの鎧を貫いて内側から爆発させるなんて、君は逞しいな。感心感心」
気配を殺し木陰まで退避したハウスィが、足元でスナイパーライフルを抱えて匍匐前進する支倉・新兵に緊張感のない賛辞を送る。
「え!? いつの間にここまで逃げてきたんですか?」
一方の新兵は唐突に横に合わられたハウスィに驚き、思わず拳銃に手をかけてあわやの所で思いとどまった。
彼、新兵の特殊弾丸による狙撃こそが刃将虫の身を穿ったもう一つの攻撃の正体であった。
「ハウスィはどこにでもいるさ。故にどこにもいない。おーらい?」
「調子が狂う人だな……」
ちなみに新兵が狙撃したポイントは刃将虫からおよそ30mは離れた茂みの中。
決して油断していたわけではないが、いきなり真横に立たれては死ぬほど驚くのも無理はない。
息を整えてから新兵は次弾を装填し、次なる狙撃に備える。
「さっきは偶然でしたが、もう一度合わせられますか? 俺があいつの翅の隙間に打ち込んで傷を広げます。そこを切り裂けば」
戦車の固い装甲を貫く鏃型の弾丸にフレシェットとエクスプローダーを組み込んだ特殊弾。初撃の効果を見るに、文字通りの銀の弾丸(エース殺し)と成り得る一撃だ。
「おーらい。皆まで言うな」
一方のハウスィは言葉を言い終える前に気配を消して、風のように刃将虫へと駆け寄る。
ハウスィが再び前線に身を投じた事を察し、新兵は再び引き金に指をかけた。
「いざ尋常に勝負か。いいさ、但し狙撃者の流儀でだ」
こうして静かなる暗殺者たちの戦いが再び幕を開けた。
一方そのころ、祝聖嬢・ティファーナは木の根元でうずくまるエメに対し癒しの光を浴びせて治癒を行っていた。
「もう、エメおじいちゃんはさっきから無茶しすぎです!☆」
「ああ、すまんな。だがお前さん達がいると知っているから無理が出来るというものだ。さて、おれはもういい。お前さんもあの虫に言いたいことがあるんだろう?」
まだ木に叩きつけられたダメージは残っているが、大方の傷は塞がった。もう少し魔力を練り直せばまた問題なく動けるようになるだろう。
エメはそう判断すると、自身を癒してくれた優しい妖精の背を押した。
「ありがとう、エメおじいちゃん。森の王様が何故竜の味方になったかは分からないけど、生き方が違うのは悲しくも仕方が無いのですかね……」
森で生まれた彼女にとって、同じく森を守る存在である刃将虫は本来ならば戦いたくない相手だ。しかし、奴が仕える帝竜が猛威を振るえば、きっとこの世界の自然の多くが灰燼に帰してしまうだろう。その未来だけは避けなければならない。
「ボク、行ってくるよ!☆」
静かに祈りを捧げ、ティファーナは透明な翅を広げる。すると翅の透き通った色が全身に伝播していくように、ティファーナの体が徐々に透明化していった。そして全身が一切の色を失ったところでティファーナ刃将虫の元へと飛びたつ。
「……また何者かが近づいて来ているな? しかし姿は見えぬか」
対する刃将虫は自身に近づく微かな気配に気づき、その身体を雷の防御膜で包んで身構える。
「ふむ、そうか……この森に生きる無数の蟲たちもお前の姿を見つける事は叶わないようだ。即ちお前も、貴殿もまた森で生きる術を身につけているのだろう」
姿見えぬ敵に対し刃将虫は、貴殿のような猟兵もいるのだな、と賞賛の言葉を贈る。
「だが、この森は我の領域だ。森に害なす者は誰であろうと生きては返さぬ!」
雷の防御膜が甲虫の角へと集中し、木々の間に無差別に雷撃を放つ。
すんでの所で雷撃を躱したティファーナは、放電が及ばない地面すれすれの所を飛んで接近し、刃将虫の腹の下へと潜り込んだ。
「王様、ボクたちは森も皆様も守りたいのです♪ 龍竜は脅威なので立ち向かわなくてはいけないのです……だから、ごめんなさい☆」
そして彼女は自身に加護を与える精霊たちの力を一気に解放した。
ティファーナの髪の先に括り付けられた小枝が七色に光り輝き、その色に応じた属性魔法の奔流が小さな体から吹き上がる。
「ぬううっ!?」
無防備な下からの攻撃に、たまらず刃将虫は翅を広げて飛び退いた。そして、巨体を突き上げる魔力の出どころに向けて雷を叩きつけようとした瞬間、新兵が撃ち放った弾丸が彼方から飛来し、大きく広げられた翅の根元に着弾、爆発する。
空中で体勢を崩し落下した刃将虫を地面にて待ち受けていたのは、ティファーナを庇うように立ちふさがり、金属バットを構えたハウスィだ。
「ホームランダービー!」
そして渾身の力を込めたフルスイングは落下してきた甲虫の巨体を大きく弾き飛ばすのであった。
時はほんの僅かに遡り、戦場から西側に僅かに離れた地点。
樹海の中心である巨大樹を目指し走る4人の猟兵がいた。
「あいつカッコいい!旅団で飼えない?」
既に始まっている戦いを目にして弦月・宵は目を輝かせた。彼女が遠目に目撃したのは刃将虫が翅を広げて飛びあがった瞬間。雄々しい巨大甲虫の姿は子供心に突き刺さるものがあったようだ。
しかし、その直後に刃将虫はホームランされ、宵の目の前まで吹き飛んでくる。
「……あ、思ったより大きい。やっぱ、いいや」
大岩ほどもあるその姿を間近で見た宵は、スンと目の光を消して、追い越してきた一駒・丈一に対して静かに微笑んだ。
「いいから下がれ。前に出すぎだ」
刀を手に追いかけてきた丈一が、宵を庇うようにして前に進み出た。同じく旅団morgenとして行動を共にするザッフィーロ・アドラツィオーネとニーナ・アーベントロートも並び立つ。
対する刃将虫はバットの衝撃を払うように頭を振り、morgen一行に向き直った。
「援軍か、だが構わん。この刃将虫、戦い方はこれしか知らぬ故にな。さあ貴様らもいざ尋常に!」
刃将虫はそう言い終えると同時に頭からそびえる刃のように鋭い角を怒らせ、敵に対し突進する。
「一駒団長!」
「丈一さん!」
「いや、いい」
リーダーを庇おうと動いたザッフィーロとニーナを丈一は手で制し、迫る角を真正面から睨みつけた。その動きで丈一の考えを察した二人は、静かに頷くと彼の後ろに退く。
「お前の『正々堂々』とした動きは常道故に見切られ易い――それが【弱点】だ」
目前まで迫った刃将虫にそう告げると、丈一は刀を素早く振り抜いて角の軌道を僅かに逸らし、返す刀ですれ違いざまに剣撃を叩き込んだ。しかし、堅く厚いその装甲には傷一つついていない。
「そのような軽い攻撃で我を倒すつもりか?」
「いや、違う」
静かに相手を見据える丈一に対し、刃将虫は角で薙ぎ払おうと再び攻撃を繰り出す。しかし僅かに身を反らしてその一撃を躱した丈一は、またも空振りした角に剣を振り下ろす。
「言っただろう。お前は正々堂々に拘るあまり攻撃が単調だ。的になる俺の方からすれば15cmの動きで躱せるよ。さあ、俺はお前の弱点を実証したぞ」
「小癪な。ならばこれならどうだ!」
刃将虫が片翅を振るわせて暴風を巻き起こす。しかし、それもまた卓越した戦闘センスと経験を兼ね備えた丈一には届かない。
破壊されて動かなくなった片翅の存在を素早く見切った丈一が、その動かない翅の真下に飛び込み刃将虫の体を風避けにしたのだ。
「指摘されたらそうやって直ぐに範囲攻撃に切り替えたな。俺はお前の攻撃が避けやすいといったんじゃない。行動が読み易いと言ったんだ」
その瞬間、立て続けに弱点を指摘された刃将虫の体が、ミシリと音を立てて硬直する。
丈一が密かに発動していたユーベルコードの条件が満たされ、彼の守護明神が刃将虫のカウンター攻撃を封じ込めたのだ。
「今から180秒間、あいつは正々堂々と戦うことが出来なくなる。ザッフィーロ、宵、ニーナ、あとは任せたぞ」
「つまりは俺達が正面から殴りかかっても反撃できなくなる、という事だな。騎士道精神を持つ者は嫌いではないが……悪いが倒させて貰おう」
「あたしは援護に回るよー」
ニーナはそういうと、掌を掲げてそこに暖かな火種を灯す。
一方のザッフィーロは硬直した敵に対し、力任せにメイスを振り下ろした。それも同じ部分だけではなく、急所を探るように全身を隈なく叩きまくっていく。
「ぐ、ぐぐ、調子に……のるな!」
「おっと、ザッフィーロおにーさん! そろそろ動きそうだよ! 」
その様を観察し、甲虫の急所の位置を割り出していた宵がザッフィーロに注意を促した。
「潮時か。ならば最後に、日頃の鍛錬の賜物を見せようか」
動き出した刃将虫の体に威力が戻る前に、とザッフィーロは敵の6本の脚の1つを掴む。
「この程度ならば持てると思うのだが……な?」
そして全身のバネを活かし、その鋼のように黒々とした巨体を持ち上げたではないか。
「赦しを乞うても間に合わないぞ。持ち上げてしまえば、あとは堕ちるだけだ」
無慈悲な言葉と共に、ザッフィーロは刃将虫を頭から地面に叩きつける。全身の重さと衝撃が頭部に集中したことで、硬質な刃の如きその角はピシリッと鋭い悲鳴を上げた。
「さあニーナ、宵月、頼むぞ。燃やし尽くしてやれ!」
「今がチャンス! カブトム……違った、刃将虫の騎士道は敵ながら天晴れってやつだね。それならあたし達も、真っ正面から攻めようか宵ちゃん!」
手に灯した火種を燃え上がる地獄の炎へと昇華させたニーナが、同じくその身に地獄の炎を宿す宵に声をかける。
「うん、丈一兄ぃとザッフィーロおのーさんに負けてらんないもんね! オレだって雄々しいところ見せてやる!」
ニーナに頷き返した宵が両の腕を燃え上がらせて不敵に微笑んだ。
「あ、それならあたしは雄々しくなりたくないからパスしたいんだけど……」
「だーめ! ニーナおねーさん、無敵のダブルフレイム!」
「うえーん! でもWで放つ地獄の力は強力だよ、いっけー!」
ニーナは掌から、宵は両拳から。二人のブレイズキャリバーが放つブレイズフレイムは重なりあい、より大きな炎となって刃将虫の体を焦がしていく。
「ザッフィーロ、焚きつけ過ぎたんじゃないか? 二人とも少しやりすぎだ」
「ふっ。ああ、本当に二人分の炎は壮観だな」
その様を見つめながら丈一はmorgenの面々を見渡した。
「確かに敵は強いが、『将』は頂点に立つ者故に孤独だ。それよりも、俺は『兵』として仲間と共に勝機を掴む道を選ぶ」
各々の役割を果たす仲間達がいるからこそ、自分一人では為し得ない力を発揮出来る。これもまた丈一のいう所の戦いの常道だが、しかし誰も覆すことも見切ることも出来ない真理でもある。
「はあ、はあ、これだけ燃やせば、ひとたまりもないでしょ……」
「仲間を喪った怒りと悲しみはごもっともだけど、みすみす帝竜に世界を明け渡すわけにもいかないんだよねえ」
肩で息をしながら宵とニーナが地獄の炎を止める。二人のブレイズフレイムにより辺りの草木は完全に焼け焦げ、煙が立ち込めていた。
「おっと、山火事になる前に火を消さないと……」
宵が刃将虫のが息絶えた事を確認する為に火を消そうとした、その時。
「危ない! きゃあッ!」
煙の中から一条の電撃が宵の体を貫こうと飛来する。ニーナが寸での所でオーラの壁を張ることで大事には至らなかったが、二人の少女は衝撃で弾き飛ばされてしまった。
「宵! ニーナ!」
「痛たた、大丈夫だよ兄ぃ」
「まさか、あれだけやっても倒せないなんてねー……」
吹き飛ばされた痛みに顔を顰めつつも、2人は肩を貸しあって立ち上がる。
対する刃将虫は体のいたる所を炭化させながら、怒りに燃える目を猟兵達に向けていた。
「ぐぉぉぉおおお……我は、森を、帝竜様をお守りするのだ。この程度の炎など、効きはせぬ」
怒りの感情は更なる嵐のオーラとなって吹き上がり、ひび割れが走る角からは雷が漏れ出すように辺りに無差別に攻撃をまき散らしている。樹海の王は既に錯乱状態にあった。
自身で制御できないほどに荒れ狂う力の渦。それは彼が守ってきた樹海や、クラウドオベリスクが眠る大樹すらも傷つけていく。
しかし、その嵐を意にも介さず近づく一人の猟兵の姿があった。
「あら、しぶといですのね。でしたら私の炎はいかがかしら?」
炎の巨鬼となり力を溜め続けていた宇冠・由の火力が遂に臨界点まで到達したのだ。
巨鬼が地を踏みしめ歩くだけでその足跡が燃え上がり、近づくほどに熱気が刃将虫の鎧をジリジリを焦がしていく。
「くっ、来るな……。我に近づくな!!」
たまらず雷と嵐を叩きつけるも、炎で構成されたその身体は何度攻撃を受けても、最大限まで高めた火力により、たちどころに再構築されてしまう。由の本体である仮面以外への攻撃は一切無効化されているのだ。
「手加減は致しませんよ」
そして刃将虫の眼前まで辿り着いた由が拳を振り上げ、邂逅した時と同じように力任せに殴りつける。
その一撃は大地を揺らし、叩き潰された刃将虫は火柱となって一瞬にして消滅するのであった。
「は、ははは。オレ達も頑張ればあれくらいできるようになるの、かな?」
「あたしは無理な気がするー」
その様子を眺めていた宵とニーナが由のあまりの火力にあ然とする。
「やれやれ、やっと動けるようになったと思ったら、あの嬢ちゃんもとんでもなく化けよったな。いや若者に見せ場を譲るのも年寄りの役目だ。負け惜しみではないぞ」
「わー! 早く消火しないと森がなくなっちゃいますよー!☆」
そういいつつも帽子を目深に被りなおすエメの様子は悔し気だ。
一方、彼に付き添ってきたティファーナは樹海の惨状に気が気ではないらしく、早々に風と水の精霊を操って消火活動に駆けまわっている。
「あらやだ私ったら、はしたないですわ。それに今回は皆さまが時間を作ってくれたからチャージに集中できたのです。ありがとうございました」
過去の恐怖を打ち払った余韻に浸っていた由は、慌てて炎の体を霧散させる。そして元の可愛らしいリスの仮面へと姿を戻すと、ふわふわと浮かびながら集まった面々にペコリとお辞儀をした。
しかし、まだ最後の一仕事が残っているのを忘れてはいない。
「ですが、まだ終わってはいませんわ」
「無事にオブリビオンを倒すことが出来たのはいいが、俺達のミッションの標的はオベリスクだからな」
「さあ早く済ませて帰ろう、一駒団長」
「あっ……いや、ハウスィは忘れてないよ。本当だよ」
「はいはい、分かったから行きますよ」
そして、猟兵達はそれぞれの武器を手にクラウドオベリスクが埋まった大樹へと脚を向けるのであった。
そして程なくして、樹海に眠るオベリスクは破壊されることとなる。
オベリスクの放つ魔力を吸収したせいで異常な成長を遂げていた大樹が、オベリスクの消滅と共に見る見るうちに枯れ果てていったことが、群竜大陸を隠す力が消えたことを物語っていた。
かくして、猟兵達はまた一つ群竜大陸への足掛かりを得た。
まだ見ぬ大陸に待っているのはこの世界の希望か。それとも更なる強大な力がもたらす絶望か。
それは未だ誰も知る由もない事である。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2019年06月28日
宿敵
『刃将虫』
を撃破!
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